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2025.12.10
ラグビー

【ラグビー部】終了間際にまさかの逆転負け 秋季リーグは2位で閉幕

<関東大学リーグ戦2部=11月23日 中大G 専大13-15中大>

 あと数秒、手の中に掴みかけていた優勝は無情にも指の隙間からこぼれ落ちた。ここまで6戦全勝の専大は、最終節で同じく全勝の中央大と優勝決定戦に臨んだ。5-5で迎えた後半、先にリードを許すも粘り強い攻めを見せる。後半21分にFL大谷亜蓮(経営3・國學院栃木高)がトライを奪うと、後半42分にはSO井上晴輝(経営4・東福岡高)が値千金のドロップゴールを成功させ、13-12と土壇場で試合をひっくり返した。勝利まであと一歩だったが試合終了間際に専大の反則からペナルティゴールを決められ13-15でノーサイド。優勝を逃した専大はリーグ戦を2位で入替戦での昇格を目指すこととなった。

▲死力を尽くし試合後に膝をつく選手たち



 試合は開始早々から激しい攻防となった。前半2分、専大は相手の反則からゴール前5mまで迫る決定機を迎えるが、あと一歩のところで反則を犯し先制とはならなかった。逆に前半7分、自陣スクラムでの反則からピンチを招くと、ラインアウトからモールで相手に押し込まれ先制トライを許してしまう。専大はミスが響き得点できない時間が続いたが、粘り強いチームディフェンスで追加点を許さず、両者譲らない展開となった。均衡が破れたのは前半終了間際の40分。WTB山本燿平(文4・舞鶴高)が鋭いステップで相手ディフェンスラインを突破した。そのパスを受けたSH長友順平(経済4・東福岡高)がインゴールへ駆け込みトライ。5-5の同点に追いつき、試合を折り返した。

▲試合前の選手たち

▲SH長友のトライ


 後半に入ると専大が攻め込む展開が続いたが、あと一本がつながらない。すると後半19分、相手のキックから大きくゲインされると痛恨のトライを奪われ、5-12と突き放される。しかし後半25分、WTB山本が再びビッグゲインで敵陣深くまでボールを運ぶと、左から右へとパスをつなぎ、最後はFL大谷亜蓮(経営3・國學院栃木高)がトライ。10-12と2点差に迫った。その後何度もゴール前まで迫るが決定打には至らない時間が続いた。後半42分、ゴール前5mのラックからパスアウトされたボールを受けたSO井上が、相手ディフェンスの不意を突くドロップゴールを一閃。ボールはHポール吸い込まれ13-12と土壇場で逆転に成功した。このリードを守りたい専大だったが自陣で痛恨の反則を犯すと、相手にペナルティゴールを決められ13-15でノーサイド。勝利を目前に敗戦を喫し、多くの選手がピッチに崩れ落ちたまま、しばらく立ち上がることができなかった。

▲FL大谷のトライと喜ぶ選手たち


 試合後、石倉監督は「残念、その一言です」と悔しさを滲ませた。「いい準備をしてきたし、力を出し切ったとは思う。ただ、ちょっとしたズレやミスが重なってしまったのがこの結果につながった」と振り返る一方で、「入替戦に出ることは決まっている。相手に照準を絞って勝つだけなので、切り替えて頑張りたい」と前を向いた。


 また、主将の吉田温広(経営4・國學院栃木高)は「いつも通りのアタックがうまくいかなかった。ゴール前に入ってからなかなか取らせてもらえなかった」と唇を噛んだ。「絶対に優勝したかった」と本音を吐露しつつも、「今更何かを変えることはできない。春からやってきたことをやり通し、強みを伸ばしていくことが大切。残り3週間、メンタル面も含めてしっかり準備して勝ちたい」と、入替戦での必勝を誓った。


 次戦の入替戦は12月13日に行われる。この悔しさを力に変え、必ず1部昇格を掴み取る。


文=君嶋悠樹(経済2) 写真=藤林利英(文2)、佐俣莉子(法2)