News

最新ニュース


2025.11.21
陸上競技

【陸上競技部】 安斎が63分台目前! ルーキーが初ハーフに挑むも課題が浮かぶ

 〈第38回上尾シティハーフマラソン2025=11月16日 日本陸上競技連盟公認コース・WA認証コース上尾運動公園陸上競技場~上尾市内折り返し・21.0975km〉

  16日に行われた上尾シティハーフマラソンに専大からは9名が出走。1年生6名が初ハーフとなったレースの中、安斎陸久(経営1・いわき秀英高)が1時間04分06秒をマーク。63分台に迫る好走をみせた。チーム2番手には三上陸空(経営1・三浦学苑高)がフィニッシュ。1時間05分24秒で、事前に想定していたプラン通りにレースを進めた。


〇チーム1番手の安斎「自信につながるレースになった」


▲ラストの直線に差し掛かる安斎


 初ハーフを「ワクワクしていて、楽しかった21kmだった」と笑顔で振り返る。


  チーム1番手にゴールしたのは1年生の安斎。「自分が想定していた以上に速く最初の10kmに入れた」と10kmを29分57秒で折り返すと、「ある程度余裕もあって、これはいけるかもしれないと思った」と後半はペースを落としながらも1時間04分06秒をマーク。惜しくも63分を切れなかったが、力のある走りをみせた。

  初ハーフのレースプランは「流れに乗って走ること」だった。「きつくないって思い込ませながら、自分がついていける集団を見つけて走っていた」とじっくり走ることを意識。あえて時計を「極力見ないようにしていた」とタイムを気にせずに走った。その結果「力まずにリラックスして走れた」と手応えを掴んだ。

  夏合宿では箱根駅伝予選会に向けて、長い距離の対応に取り組んでいた安斎。その際にも「良いイメージで走れていて、ペースは違ってもイメージ通り走ればいいタイムは出せると思っていた」と走りに自信があった。しかし「21km走の時に痛めながら走ってしまって。2、3週間走ることができていなかった」と3次合宿の際に足を痛めるアクシデントがあった。それでも「治ってからは継続的に練習ができていて、足の状態もだいぶ安心して挑めた」と今大会の出走に不安材料は無かった。

    長谷川淳監督は「夏の練習も含めて入学してから秋まで非常に練習がよくできていてた」と振り返り、「トラックでは惜しいレースが続いていたが、ロードで本来の走りができたのではないか」と労った。

 「自分が思っている以上に走れた」と話す一方で「狙うからにはもっとラストを絞りたかった」とラストスパートを課題として挙げた。「次のハーフでは63分台を目指したい」とわずかに届かなかった63分台の壁を超えることを目指す。

  安斎は11月29日に行われる日体大記録会の10000mにも出場予定である。目標タイムは自己ベストの30分14秒86を大きく超える「29分半をイメージしている」と強く意気込んだ。ハーフの勢いのままに自信をもって記録更新に挑む。

 

〇安定したペースは「想定どおり」 高校同期の存在が刺激


▲落ち着いたレース運びをみせる三上


  チーム2番手でフィニッシュした三上は「夏の合宿で調子が悪くて(今回のハーフが)初めてのレースになったが、そこからこの大会に向けて頑張ってきて、しっかり合わせることを目標にしていた」と1年目の苦悩を語った。

  ハーフデビュー戦は5kmごとのラップタイムを15分28秒から15分36秒の安定したペースで走った。「去年のタイムとかを見ると、後半でタイムを落としている人が多かったので、暑さも想定していて、最初あんまり突っ込まないでイーブンな感じで想定して、その想定通りに行けた」と安定したペース配分が功を湊した。

  夏合宿では3次合宿の選抜から外れ、悔しい思いをした。「合宿で走ってるメンバーにも、勝つことができて自分の中ではそれくらいで狙い通りかなと思う」とこれからに向けて自信をみせた。

  今年春に向田泰誠(経営1・三浦学苑高)、米持佑樹(文1・三浦学苑高)とともに三浦学苑高校から専大に入学。向田とは中学からのチームメイトでもあり「いろんなレースをしてきてお互い刺激的ではないが、10年の付き合いなので、大学入ってからもずっと頑張って行こう」と話している。米持とは高校からの付き合いだったが、地元が近いということもあり、中学の時から知っていたという。「3人で頑張ろうみたいな感じで高校でやってきて、大学でも3人で上を目指して頑張っていきたいなと思う」と同期の”三浦学苑トリオ”の絆は強い。

  そして2学年上には和田晴之(経営3・三浦学苑高)がいる。「和田先輩を筆頭に(同期の)2人を含めて頑張って行きたいと思っている」と意気込んだ。


〇「どんどん上を見てほしい」 悔しさを感じ主力に成長へ


  長谷川監督は「スタートが狭いのと、後ろでスタートしている分、最初の5kmを乗り切れなかったのは仕方ないと思う。それでもその後の5kmは上げてほしかった」とレース中盤の走りを指摘。「全体的に後半の落ち込みが激しいので、レースで粘る面については課題があった」レース後半の失速にも言及した。

  全体での目標タイムは「最初のハーフマラソンはうまくいかないことが多くて。それでも、選手たちには63分半、64分半を目指す形にしていた」と例年の上尾ハーフのタイムから予測していた。しかし「初のハーフマラソンで直前練習やレース中の粘り方もだが、自分たちで初めてのことが多かったので乗り切れなかった」と思うようにいかなかった。

  だが、指揮官は「この秋に1本走ることができたのは良かった」と1年生がハーフに挑戦できたことを収穫に挙げる。「この冬に神奈川ハーフと立川ハーフが控えている。今回の経験を活かして冬に自己ベストを更新できる、そんなきっかけになる大会になればいいのではないか」とこの経験を活かしたい。

  今月29日には日体大記録会の10000mが行われ、多くの1年生が出場予定である。今年のルーキーについて「力のある世代なので、記録を悔しいと感じて、どんどん先に上をみてほしいと思う。来年は2年生になるので1人でも主力の走りをみせて予選を通過して本選で戦えるような選手になってほしい」と今後の活躍に大きな期待を寄せた。


【第38回上尾シティハーフマラソン2025結果】



107位 安斎陸久(経営1・いわき秀英高) 1時間04分06秒 (自己新)


192位 三上陸空(経営1・三浦学苑高) 1時間05分24秒 (自己新)


213位 矢谷正斗(経済1・京都外大西高) 1時間05分49秒 (自己新)


218位 小川伊央(人間科学2・浜松日体高) 1時間05分56秒 (自己新)


255位 東悠太(経営2・洛南高) 1時間06分05秒 (自己新)


255位 小松佑大(経営2・日体大柏高) 1時間06分38秒 (自己新)


258位 松本崇吹(経営1・鳥栖工業高) 1時間06分43秒 (自己新)


296位 村澤大雅(経営1・青森山田高)   1時間07分41秒 (自己新)


326位 森獅童(人間科学1・藤枝明誠高) 1時間08分38秒 (自己新)



文=木田晨一朗(人間科学2)、小畑祐人(文2)

写真=門前咲良(文3)、田上咲笑(文2)