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2025.11.17
サッカー

【サッカー部】終盤猛攻も最終節はドロー 4年連続で2部参入戦へ

JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部


第22節 VS亜細亜大学体育会サッカー部


11月15日(土) 14:00Kickoff


@生田北グラウンド(川崎市多摩区)


専大 1-1 亜大

得点者 専大 岡田

    亜大 小池


 第22節は亜細亜大学と対戦し、1-1で引き分けに終わった。他会場の結果次第では自動昇格の可能性もある最終節、専大は硬い試合入りを見せる。両サイドを中心に攻撃を展開するも、得点を奪えずに試合を折り返す。後半6分、専大の左サイドを崩されるとペナルティエリア内からゴール左下にシュートを決められて先制を許す。自動昇格の望みに懸けて2点が必要になった専大は選手交代から流れを変える。後半25分、途中投入された那須奏輔(経済2・東海学園高)のクロスのこぼれ球を岡田海人(法3・浜松開誠館高)が中央で拾う。岡田はそのままミドルシュートをネットに突き刺し、同点に追い付く。流れを引き寄せ、その後も猛攻を仕掛けてゴールに迫るが、肝心の得点には結び付かず。試合終了間際のビッグチャンスもものにできなかった。専大はリーグ戦を4位で終え、4年連続で2部参入戦に進む。

▲終盤の猛攻も実らず、ピッチに倒れ込んだ岡田


〈試合前情報〉

直近のリーグ戦からのスタメン変更は2名。志村、橋本燦が外れ、岡田、河野が入る。

以下、スターティングメンバー(4-3-3)

GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)

DF 15 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)

DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)

DF 23 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)

DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)

MF 25 小林 亮太(経済3・仙台大附属明成高)後半40分 OUT

MF 27 岡村 空(文3・帝京長岡高)

MF 7 河野 修和(文4・甲府昭和高)後半11分 OUT

FW 11 松本 皐誠(商4・東海学園高)後半14分 OUT

FW 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)後半14分 OUT

FW 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半22分 OUT


途中出場

MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)後半11分 IN

FW 9 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半14分 IN

FW 22 寺島 サフィール マイサラ(経済4・専大松戸高)後半14分 IN

FW 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半22分 IN

DF 16 ラングフォード 海渡(文3・札幌創成高)後半40分 IN


〈試合展開〉

 4月に開幕した関東大学サッカー3部リーグも最終局面。専大は、2位と勝点2差で最終節を迎えた。スタメンには、怪我で離脱していた主将の河野が3節ぶりにスタメン復帰。左SBには出場停止明けの岡田が入った。

▲ホーム最終戦は横断幕が掲げられた

 序盤は、ロングボールを多用する相手に対して、なかなかチャンスを作れない。前半15分、専大は左サイドからクロスを上げられると、混戦の中からシュートを打たれる。ここは今季リーグ戦フル出場の上林が冷静にシュートストップ。専大は両ウイングを中心にチャンスを作る。佐藤漣、道白の両ウイングは今季リーグ戦で、攻撃の要になり続けた。

 前半31分、道白からのパスを松本が受ける。ここは相手がクリアをするもボールは佐藤漣の足元へ。佐藤漣は仕掛けて左足でシュートを放つもボールは枠の外に嫌われる。前半44分には、岡村が中央でインターセプトし、股抜きパスから河野につなぎ道白へ。道白はシュートを放つも右ポストに阻まれる。両者シュートチャンスはあるものの無得点で試合を折り返す。

▲右サイドからクロスを上げる道白

 専大はスタッフ、選手含め全員で円陣を組み直して後半へ。しかし、後半6分、専大の左サイドをパスで崩されると相手FWが放ったシュートはゴール左隅に。欲しかった先制点を献上してしまう。勝利のために2点が必要になった専大は、11分に橋本燦、14分にFWの仲本、寺島の3枚を投入し流れを変える。

 後半18分には、カウンターから数的有利のチャンスを作るも、寺島への橋本燦のパスは合わない。焦りやプレッシャーでなかなか決定機まで持ち込めない。後半20分、専大は前節、劇的ゴールを挙げた那須を満を持して投入。すると後半25分、右サイドでボールを受けた那須が左足でクロスをあげる。ここは相手にブロックされるもボールは中央から駆け上がってきた岡田の元へ。岡田はワントラップからミドルシュートを放つ。今季初ゴールがネットに突き刺さり同点に追い付く。

▲同点ゴールを奪い、喜ぶ岡田

 続く後半30分、仲本がキープし、左サイドの寺島へパス。寺島は岡村に預けるとボールを右サイドへ。右SBの伊澤が駆け上がりゴール右上にパンチあるシュート。ここは枠に飛ばずも今季FW、CB、SBと数々のポジションをこなしたユーティリティプレイヤーのシュートで流れは専大に傾く。

 その後は那須が積極的にシュートを放ち、相手ゴールを脅かすものの得点には結び付かない。後半43分、亜大に左サイドのクロスからフリーでシュートを放たれるがゴール上に外れて難を逃れる。迎えた試合終了間際のラストプレー、橋本燦と那須で左サイドを崩すとPA内に入ってきた岡村がシュートを放つ。鋭いシュートは惜しくも相手GKのビッグセーブに阻まれて試合終了。最後の決定機もものにできず、専大の選手らは肩を落とした。専大は順位を1つ落とし、関東3部リーグ戦を4位で終えた。

▲途中出場から攻撃を活性化させた那須

 この結果、専大は4年連続で2部参入戦に進み、2部9位の國學大との対戦が決まった。専大にとって國學大は、昨季の3部リーグでシーズンダブルを食らった因縁の相手。2部昇格には90分での勝利が必要となる。今季フルタイム出場で、3部リーグベストイレブンに選出された上林は、「いつも(失点を)0で抑えれば負けないと言っているが、次は(点を取って)勝たないといけない」と攻撃陣の奮起を期待した。部を牽引する主将の河野は、今節は悔しさが残るプレーに終わっただけに「今日が最後にならなくて良かったというポジティブな気持ちでしっかり準備したい」と参入戦に向けて意気込んだ。

▲応援に駆け付けた部員からは参入戦に向けて前向きな言葉がかけられた


〈PICK UP PLAYER〉

河野修和

もがきながらも示してきたキャプテンシー 「ひたむきに努力してきた自信はある」

頼れるキャプテンが3試合ぶりに復帰した。主将が不在の直近2戦は底力を発揮して2連勝を達成。自動昇格の望みもつないだチームに対し、河野は「なんとか貢献しようと思った」と最終節の復帰に照準を合わせてきた。しかし、「納得のいかないプレーが多く、迷惑をかけた」と話すように、生田北グラウンドでの最後の試合は56分の出場にとどまった。

 昨季は負傷の影響もあり、リーグ戦の出場は3試合に限られた。シーズン前には主将に任命され、「やらなきゃいけないという責任感と自分で良いのかという不安があった」と抜擢に戸惑いもあった。それでも、副将の戸田大翔(商4・志木高)や柳生将太(法4・前橋育英高)と協力しながらチームを作り上げてきた。河野も自身最多となる15試合に出場を果たし、「誰よりもひたむきに努力してきた自信はある」と胸を張った。

 もがきながらも確かに示してきたキャプテンシー。ラストゲームでチームを5年ぶりの2部昇格へと導く。


 上林真斗

有言実行のフルタイム出場 参入戦は「4年生を男泣きさせて送りたい」

 有言実行、そしてチーム唯一のフルタイム出場だ。上林は定めてきた目標を達成し、「1年間ちょっとしたケガはあったが、全試合こなすことができた」と喜んだ。その一方で、後半アディショナルに失点を喫した第8節の城西大戦を念頭に「もう少し勝ちにつなげられるプレーやチームを締められる存在に近づけられた」と決して満足はしていない。来季は最終学年を迎え、プロ入りを狙う勝負の年。3年生守護神は「プロに行くためには実力だけでなく、人間力も大事になってくる」と更なる成長を誓う。

 これまで幾度も参入戦で苦杯をなめてきた。昨季はピッチで2部昇格を逃し、「上がれなかった悔しさはあるし、4年生を男泣きさせて送るために(シュートを)止めるだけ」と力強く語った。

 今季、何度もピンチを救った守護神が参入戦でも相手攻撃陣をシャットアウトする。



試合後、インタビュー

岡田海人

試合を振り返って

「1年間積み上げてきたものを、選手全員が共通理解して戦えた試合だったかなと思う」


1対1のドローに終わったが

「自分たちはもう勝ちしか自動昇格がないという中で、失点してはいけない試合だった。(失点をして)そこをやっぱりぐっとこらえて0にしないといけないという課題はあった。ただ、負けてる状況から逆転しにいくという姿勢は少なからず全員が出せたと思うので、それは次の参入戦に向けていい材料だったかなと思う」


得点シーンを振り返って

「ミドルシュートというのは自分の武器でもあって、(ポジションは)ディフェンスですけど、チャンスがあったら狙えという風に毎回言われているので、日頃の積み重ねがあそこのゴール前で活きたのかなと思う」


左サイドからクロスで攻撃に関与したが

「自分は守備的な選手で、あまり攻撃で求められることは多くないんですけど、最低限のしっかりつなぐとか渡すとかは、やった中で自分の守備ができると思うので、100パーセントでプレーするというところを意識してプレーしていた」


シーズン通しては基本的にCBでプレー。この試合は左SBでの起用となったが

「自分の良いところは、後ろのポジションは全部100パーでやれるという自信がある。それはCBになったとしても、SBになったとしても、しっかり役割を全うできる自信がある。そこは期待されて使ってもらってると思うので、自分が100パーセントを出せれば通用するかなと思う」


リーグ戦を振り返って

「前期に引き分けがとても多くて、多くの勝点をこぼした中で、夏休みは全員で一丸となって、きつい練習もみんなで乗り切った。後期は絶対全部勝って自動昇格するという目標を掲げた中で、自分たちの隙というのを出してしまった。先制したのに逆転負けとか、大事なところで勝ち切れないというところがあったが、監督含めて、しっかりやることというのを全員が共通認識して、その役割を全うすることはできたと思う。あとは本当に勝ちしか(2部に)上がれないので、そこはもう内容どうこうより勝ちに必死になってやっていきたい」


参入戦への意気込み

「参入戦は引き分けでもだめだし、勝たないと意味がない。もう内容にこだわらず、がむしゃらに自分たちが1年間やってきたことを出せれば絶対勝てると思う」


寺島サフィールマイサラ

試合を振り返って

「自動昇格の可能性がある中で、勝ち切りたかったが、勝ち切れなかった」


途中出場から攻撃を活性化させたが

「他にも(那須)奏輔とか仲本とか攻撃的な選手が入って、流れは良い方向に持っていけた。同点まで持っていけたところまでは良かったが、そこであと1点取り切るところまではいけなかった。来週の参入戦は引き分けでも上がれないので、そういう勝ち切るところまで持っていきたかった」


終盤の攻撃は参入戦に向けて好材料では

「途中から入って結構苦戦することが多かったが、今日は結構攻撃的にいくことができた。来週につながるプレーだったかなと思う」


参入戦への意気込み

「4年間國學院とは何回も対戦してきて、結構良いライバル関係というか、近い位置にいるチームだと思っている。最後しっかりと(國學大を)倒して昇格という形で、4年間を終わりたい」


2部参入プレーオフ決定戦は11月22日に埼玉スタジアム2002第2グラウンドで國學院大學と対戦する。



文=佐藤佑樹(経済2)

文・写真=竹田一爽(文4)