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2025.11.10
野球

【野球部】“チーム中野”ラストゲーム 「すごく悔しかった」

〈令和7年度東都大学野球秋季リーグ戦=10月29日  専大1-3日大〉

  チーム中野の戦いが終わった。前日に行われた2回戦に敗れ、5季連続2位が確定した中で臨んだこの試合。試合前に主将・中野拳志朗(文4・小浜高)は「最後まで勝ちにこだわってやり切ろう」とチームメイトに声をかけたが、結果は僅差で敗戦を喫した。

 

      ▲スタンドに向けて最後の挨拶 


  シーズン最終戦の先発のマウンドを託された梅澤翔大(経営1・専大松戸高)は4回まで無失点に抑えた。5回に内野ゴロ、9回には適時打を浴びるも、大学入学後、過去最長となる8回2/3を投げ切った。リーグ戦初先発(※対日大2回戦で先発したが、ノーゲーム)の中で「新たに試したことが上手くできて来年に繋がるピッチングになった」と収穫のある内容となった。

 一方で新たな課題が浮かび上がった。「連続の四死球が目立った。高校よりも出力が上がった中で完投できず、ストライク率を高めること体を強くすることが先発するうえで足りていない部分だと感じた」と今後の成長点を見出した。


           ▲先発の梅澤は3回までパーフェクトに抑えた


 そして、残り1アウトのところで今季最後のマウンドに立ったのはエースナンバーを背負った長島暖和(経営4・専大北上高)。今秋は右肩の怪我の影響もあり自身として思うようにいかなかった。「自分が(そのような状態で)投げていいのかと気持ちの整理がつかなかった」と心が揺れていた。しかし、1年の締め括りとして「最後はエースが締めるべき」と仁村薫コーチに送り出され「監督(=齋藤正直監督)から『投げたいという気持ちがあるのならばはっきりと伝えてこい』と言われ気持ちの整理がついた」と首脳陣の言葉を受け、決意した。

 わずか4球となったが、投げ切り最後の登板を終えた。大学野球を終えて「エースでありながら4イニングしか投げられなかった不甲斐なさとチームメイトへ迷惑を掛け続けた申し訳なさが多く残るリーグ戦だった。その中でも投げるのを待ち続けてくれたチームメイトや指導者の方々には感謝しかない」と思いを綴った。

 

      ▲マウンドに送り出された長島

       ▲ラスト登板を終えた


 打線は1回に田村虎治郎(経営4・享栄高)、2回の宮﨑元哉(経営3・明豊高)にヒットが飛び出すも、8回まで相手投手陣を打ち崩すことができなかった。しかし、9回には途中守備から入った織茂秀喜(経営4・松商学園高)がセンター前にはじき返すと、続く谷頭太斗(経済3・日本航空石川高)がレフトへ二塁打を放ち、好機を作った。無死二、三塁の好機で回ってきた宮﨑は「かなり緊張していたけど、自分のスイングをするだけを考えていた」と外角低めの直球を流し、ライトへの犠飛で粘りを魅せた。1点を返したが、後続が続かずゲームセット。4年生のラストシーズンを7勝4敗で終えた。

 ▲最終打席で安打を放ち、塁上で喜びを爆発させた織茂

▲「ここで決めたらヒーローくらいの気持ちで思い切りバットを振った」と宮﨑

 

〇チームを率いた中野 「楽しく野球することができた」

 創部100周年と節目の年に主将になった中野。春季リーグ戦開幕前に「最後は気持ちよく終わりたい。楽しくみんなと野球ができればいい」とラストシーズンに向けて意気込んでいた。そして迎えた最終戦の終了後。「いろいろなことがあったけど、最初から最後まで楽しく野球ができた」。新チーム始動時に結果として目標に掲げていた1部昇格は2季連続で2位に終わり果たせなかったが、自身の目標として掲げていたことは達成し、大学野球生活の幕を閉じた。

▲「みんなにありがとうと言いたい。特に副主将の浅田(=浅田光太郎、経済4・國學院栃木高)と織茂には感謝をしたい」と思いを語った




コメント

【梅澤】

―――1年間登板して気づいたことや感じたことは

「大学のリーグ戦は高校野球と違い長期戦なので、調子を維持することや波を抑えることが一番難しいと感じました。コースに投げ切ったり、自分のベストボールを投げてもカットされたり、簡単に打ち返されることもあったので、改めて東都リーグのレベルの高さを感じました」

 

―――来年度の目標

「先発をして最優秀防御率を取り、一部昇格を目指します!」

 

【宮崎】

―――4年生との思い出は何かあるか

「1年生の頃から本当に仲良くさせていただいた。一緒に笑ったり、怒られたりすべてが思い出です」

 

―――最終学年に向けての意気込み

「次は自分たちがチームを引っ張る立場だから、雰囲気づくりから結果までこだわっていきたいです」

 

文=知地泰雅(文3)

写真=門前咲良(文3)、西崎友唯さん