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JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部
第20節 VS城西大学体育会サッカー部
11月1日(土) 14:00Kickoff
@JOSAI SPORTS FIELD 第1G(埼玉県入間郡毛呂山町)
専大 4–2 城西大
得点者 専大 橋本、松本×2、仲本
城西大 佐藤×2
第20節は城西大学と対戦し、4-2で勝利した。2連敗中と昇格に向けて後がない専大は、立ち上がりから主導権を握る。橋本燦(ネット情報2・帝京長岡高)の得点で先制すると、PKで追加点を加え、試合を折り返す。後半立ち上がりには、この日2得点目となる松本皐誠(商4・東海学園高)がゴールを奪ってさらにリードを広げる。その後は、引き分け以上で昇格が決まる城西大の猛攻を受けて1点差まで詰め寄られたものの、終了間際にダメ押しの4点目を決め切り、勝負を決定付けた。首位から勝点3を得た専大は、自動昇格への望みもつなぎ、残り2戦に挑む。

▲2ゴールの大活躍で首位撃破に貢献した松本
〈試合前情報〉
直近のリーグ戦からのスタメン変更は3名。ラングフォード、河野、仲本が外れ、鈴木、橋本、寺島が入る。
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)
DF 15 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)
DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)
DF 23 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)
DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)
MF 26 遠藤 琉晟(ネット情報1・帝京長岡高)後半19分 OUT
MF 27 岡村 空(文3・帝京長岡高)後半45分 OUT
MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)後半35分 OUT
FW 11 松本 皐誠(商4・東海学園高)後半27分 OUT
FW 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)
FW 22 寺島 サフィール マイサラ(経済4・専大松戸高)後半35分 OUT
途中出場
MF 25 小林 亮太(経済3・仙台大附属明成高)後半19分 IN
FW 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半27分 IN
FW 9 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半35分 IN
FW 13 山下 基成(文3・大津高)後半35分 IN
MF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)後半45分 IN
〈試合展開〉
首位・城西大を相手に会心の勝利となった。2連敗中の専大は、立ち上がりからコンパクトな守備陣形を保ち、主導権を握る。前半8分に佐藤漣が左サイドを駆け上がり、左足でペナルティエリア中央にクロスを供給する。走り込んだ橋本がダイレクトで右足を振り抜くと、ゴール中央に決まり、先制に成功する。

▲完全にフリーの状態でシュートを放った橋本
先制後もペースを握るのは専大。後方からパスをつなぐ相手に対し、最前線の寺島を筆頭に素早い寄せを見せて敵陣に押し込んでいく。東大樹監督から「丁寧に!」と指示が再三飛ぶと、相手から奪ったあとのパスを的確に回し、ゴールに迫る。
前半42分、遠藤のパスに反応した松本がペナルティエリア右に進入すると、相手DFに倒されてPKを獲得。キッカーの松本は、冷静にGKの逆を突いて流し込み、大きな追加点を得て試合を折り返す。

▲突破からファウルを受け、PKを獲得した

▲自らキッカーを務めて冷静に追加点を加えた
引き分け以上で昇格が決まる城西大は、ハーフタイムに得点ランキングトップを独走する佐藤遼選手ら4選手を投入する。しかし、専大は後半11分に3点目を得る。相手GKのパスを松本がカットすると、そのままペナルティエリア右に進入。松本は右足で鋭いシュートを放ち、ゴール中央に流し込んだ。

▲決定機を仕留め切った松本
リードを3点に広げたが、ここから首位の猛攻が始まる。後半16分に専大の左サイドを突破されると、最後は佐藤選手に個人技で決められて反撃弾を許してしまう。さらに、後半36分には、波状攻撃を仕掛けられると、ペナルティエリア左で相手選手を倒してしまい、PKで1点差へと詰められる。

▲PKでの失点シーン
それでも、上林を筆頭に相手の猛攻をしのぎ切ると、終了間際の後半48分には途中投入された仲本がペナルティエリア中央からシュートを放つ。相手DFを上手く交わした技ありの一撃はゴールネットを揺らし、試合を決定付ける。そのまま試合は終了し、3試合ぶりの勝点3を得た。

▲仲本は力強い突破から今季5点目
試合後、東監督は「自動昇格が厳しくなった中で、選手たちは気持ちを入れ替えて、ちゃんと戦う気持ちで来てくれた。本当によく頑張った」とイレブンを称えた。この白星で自動昇格圏の2位・明学大との勝点差を「4」に縮め、自動昇格への望みをわずかに残した。指揮官は「まずは1戦1勝で頑張る」と目の前の試合に集中し、残り2戦に全力を注ぐ。
〈PICK UP PLAYER〉
橋本燦
久々の先発起用に応える先制弾 帝京長岡トリオは“阿吽の呼吸”で中盤制圧

橋本は後半戦に入ってから初の先発起用。主力に軽度の怪我が続いたこともあり、前日に急遽、先発入りを告げられた。第11節以来のスタメンに「ワクワクと不安もあった」と話したが、前半8分には積極的にゴール前へと顔を出し、今季3点目をマーク。浮き球を上手く捉えたボレーシュートは「たまたま良いシュートが入った」と謙遜したが、持ち前の高い技術力を見せた。

▲上のカテゴリーで戦うことを見据え、フィジカルを強化。筋肉量が大幅にアップした
この試合は帝京長岡高校出身の橋本、岡村、遠藤が中盤のトライアングルを形成した。ただ、試合前には「帝長トリオ、小柄だし大丈夫か」と不安もあったという。それでも、ポジションを流動的に入れ替えながら中盤を制圧。「3年間、一緒にセットしてきたので、高校でも距離感とかは言葉にしなくても分かり合えるものはあった」と“阿吽の呼吸”で試合を優位に進めた。
次節は残留を目指す東学大と対戦。橋本は「良い選手も揃っているし、攻撃のクオリティがあるチーム」と印象を語った。今季の締めくくりに向けて「自動昇格は厳しいが、プレーオフまでしっかりつなげていけるような練習をしたい」と意気込んだ。
試合後、インタビュー
松本皐誠

試合を振り返って
「自動昇格がほぼ消えた中で、絶対に負けられない試合だった。城西大は1位で強いとは、わかっていたが、最近立ち上がりは良い時が多いので、そこで点を取る形で入った。最後はああいう難しい試合になってしまうのが今の自分たちなので、前半から圧倒して勝てるチームになっていかないといけない」
自身2得点目を振り返って
「前半はチャンスが多く、自分たちは決めきれなかったが、後半は守備の時間が多くて、その中でも自分は得点を狙っていた。守備の部分は、専修に入ってから言われたことなので、その守備からゴールにつなげられたのは良かった」
攻守で貢献したが、プレーの手応えは
「4年生として2部に上げて終わりたい気持ちがすごくある。自動昇格はほぼ消えちゃったが、まずはプレーオフを確実にするためにも絶対落としてはいけなかった。自分は技術がある選手じゃないので、まずは走って。東監督から言われているが、結果という部分にこだわって今日は2ゴールという形で結果を残せて良かった」
2年前の参入プレーオフでは誰よりも悔しがっていたが、昇格に懸ける想いは
「あの時は先輩のためにという気持ちで(臨んでいた)。自分のグランパス(ユース時代)の先輩、千歩くん(=村上千歩選手、令6・商卒/AC長野パルセイロ所属)もいて、本当に上げたいという気持ちがあったが、その中で上げられなかった。去年も大地くん(=一丸大地選手、令7・法卒/アスルクラロ沼津所属)がいたり、お世話になった先輩がいっぱいいる中で、上げられなくてすごく悔しい気持ちだった。今年は後輩のために最後、良い形で笑って引退できるようにしたい」
東大樹監督

プレスに行く場面と行かない場面を明確に分けて前からの守備が上手くはまったが
「色々と勉強し直して、うちの良いところを残しつつ、勝点を取らないといけないので、現実的なところもやりつつ。それを整理して、選手たちがすぐに(戦術を実行)できる能力があるので、そこを期待しながら、本当に狙い通りに頑張ってくれた」
前半は「丁寧に」という指示が飛んでいたが、意図としては
「ここ何試合か、ボール取られたりだとか、攻めに行って取られる回数が結構多かったので、それだったら、ちゃんとボールを保持した上で、相手を自陣に下げて、ブロックを引いたところから攻めてくるようなサッカーにさせようといった狙いもあった。うちが持っている時間が長くできるよう意図的に伝えながらやっていた」
先制点をもたらした橋本について
「怪我もあって苦しんで、なかなか出られない時もあったが、練習はひたむきに頑張りつつ、良い時もあれば悪い時もあると思っていた。どこかでチャンスが来るんじゃないかなと思ったのが、この大一番で良かった」
2ゴールを挙げた松本について
「もう4年生なので、今日のところでいくと、怪我で4年生が出られない。他の選手もいたりする中で、4年生が引っ張らないといけないという話をしたので、4年生らしいのかわからないが、皐誠らしい得点を取ってくれて良かった」
リーグ戦残り2試合への意気込み
「1試合ごとにレベルアップできるように。その先にどういう結果になるかかなと思っているので、まずは1戦1勝で頑張って。入れ替え戦なら入れ替え戦に備えて。みんなで楽しく頑張った結果、2部で来季やるという気持ちを持ってやれれば良いと思っている」
次節は11月9日に東京学芸大学総合グラウンドで東京学芸大学と対戦する。
文・写真=竹田一爽(文4)

						
						
						
					