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<第102回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 10月18日 陸上自衛隊立川駐屯地―立川市街地―国営昭和記念公園 21.0975km>
予選会を総合13位で終え、2年ぶりに箱根路への切符を逃した専大。監督とレースに出場した全12名の選手のレース後のコメントを全4回に分け、一問一答形式でお届けする。
▲左から時計回りに平松、佐藤陸、具志堅、田口
○平松龍青(経済3・中部大第一高)
個人成績 総合109位 63分56秒(チーム5番手)
試合を振り返って
「元々の作戦としては、14kmから18kmを設定していてペース内で引っ張るという役目だったのですが、自分が(引っ張りに)変わった直後である14km以降に集団が崩壊してしまい、そこからは集団走をやめて自分の判断で、1人でペースを上げていくということを決めました。そこでタイム(スプリットタイム)もだんだん上がって、ラストも上がったまま終えることができたので、僕自身が出せる力は全て出すことができたと思います」
今の心境は
「悔しいというのが一番大きいです。予選会に負けてしまったこともそうですが、個人的に今日、ベストを出せたことに対し、それでも二桁順位には届かなかったため、シンプルな力負けを改めて実感しました」
自身のコンディションは
「予報では元々気温が19度くらいと言われており、寒いくらいになるのかなと思っていたのですが、スタートした時点で日が出てきて、思ったよりも暑かったです。僕自身暑さが苦手であるので、スタート時点で暑さに対する不安はありました。しかし、この数日間で経口補水液やミネラルといったものを取り、暑さ対策への準備を手厚くした上でレースに臨んでいたため、力を落とさず、暑さに負けないレースができました」
今日のレースプランは
「14kmから18kmまで引っ張る。ラスト2kmを5分40秒くらいで上げていきたいと思っていました。早めのペースアップになってしまったため、ラストに元々予定していた上がり方ではなかったですが、トータルでかなり稼げたので良かったです」
自身の走りを振り返って
「表現するのは難しいですが、試合も練習も含めハマる感覚とハマらない感覚が自分の中にあります。今日はハマる感覚がレースの序盤からありました。結果的にも、ラップタイムで最後の5kmを上がって終わることが、そして63分台を出すのが初めてだったのでかなり良かったです」
今大会を通じて得た課題は
「力不足だと実感したので、同じ展開のレースになれば、日本人の先頭集団ほど速いペースで入ることが、チームの核になるためにも必要なのかなと思いました。とにかく速いペースで押していくことが今後の課題です」
今後に向けて取り組むことは
「副キャプテンという立場もあるため、チームの仲を良くしていきたいです。良い雰囲気を作ることができれば、皆がのびのび練習、成長ができると思うので、その一つの手段としてチームの仲をもっと深めたいです」
3月の立川ハーフを走った時との違いは
「立川ハーフの時は、集団走とは違って1人で展開していくレースになるので、だいぶ序盤から焦ったレースをしてしまいました。本当にハマらない感覚がその時にはあったのですが、今回はハマる感覚があり、良い感じのハマる感覚に乗って、レースを進めて(1km)3分内でゴールできたかなと思います。立川ハーフと比べ、成長できる良いレースができました」
公園内は起伏のあるコースで気温の上昇もあったが
「気温の方に関しては、うまく日陰を見つけながら、日陰を利用して公園内は上手く走ることができた。起伏に関して、自分にとって登りは得意であるため、特に気にせずにできました。起伏で人を抜いたり、差を付けることもできたので、上手く利用してレースができたと思います」
初めての箱根予選会を走ってみて
「当然、本選(出場)が懸かっていることでプレッシャーがあったのですが、スタートラインに立ってみると、前にも後ろにもチームメイトが居て、かなりそれが自分的には安心というか楽しい感情になりました。緊張はほとんどなく、スタートラインに立てました。レースを展開していく中で、自分はどのくらいの順位で行っているのかもわからず、本選に出られなかったらどうしようと思い、怖かったです。終わった後は当然、やり切った感はありました。でも、結果発表で13位と言われて、メンバーとしての責任感、陸上競技部創部から101年という伝統があり、一年一年の責任がある中で、申し訳ないことをしたなという素直な感覚があります」
応援してくれた専大生・ファンの方々にメッセージ
「例年より1時間もレースが早くなり、どうしても朝早い始まりだったんですけど、本当に応援とサポートありがとうございました。結果的には、本選出場は決められなかったんですけど、来年今の強い3年生たちと本選の切符をつかみ取るので、引き続き応援していただけたら嬉しいなと思っています」
○佐藤陸(文3・東京高)
個人成績 総合134位 64分11秒(チーム6番手)
今の心境は
「まずは個人の走りとしては134番ということで、目標は70番以内なので、そういう中ではかなりギャップが生まれたというか、現実はそんな予選会甘くなかったなというのは思っています。プラス、今の4年生と箱根を走りたかったというのはあるので、そういう気持ちに答えられなかったところは本当に自分としても反省ですし、その悔しさは絶対に忘れてはいけないなと思いました」
順位が決まった時は
「発表前に(選手同士で)話していて、10番、11番、12番のどれかとなった時にそれ以下の順位だったので、そういう意味で、やっぱりあの時、ラストの絞りがまだまだ足りてなかったなというところは感じていて。その結果を見た時に、それこそものすごくいろんなチームメイトも自分自身もいっぱい泣きました。その泣いた気持ちを忘れてはいけないなと思いました」
当日のコンディションは
「自分自身、夏合宿とかではあんまり調子が上がってなかったところがあったんですけど、直近の1週間前の練習になって調子が上がってきて。自分の中では予選会に比較的ピークを合わせられたところはあったんですけど、ただそれ以上に他大学が強すぎたっていうのはありました。これはやっぱ自分が夏合宿であったり、その前からもっと頑張るべきことがいっぱいあったなと思います」
当時想定していたレースプランは
「当日のプランとしては、まず自分は一番後ろでスタートしたので、そういう意味では、しっかりみんなで走るということを目標にしてたんですけど、5km過ぎた辺りからきつさがあって、どんどん離れていく選手に対して声かけだとかはあんまりできなくて、自分の中ではそういうところでチームに何もしてあげられなかったなというところがあって、そういう声かけ一つでこの結果が変わったかもしれないと思っています」
5kmを過ぎてからきつくなった原因は
「かなり(対策を)していたつもりではあったんですけど、自分自身、暑さが得意かと言われたらそこまで得意という訳ではないので、そういうのでやられてしまったのが要因かなと」
レース終盤の蒸し暑さのある公園内を走ってみて
「17km地点表示で10番と出ていた時に、今年の専大はギリギリのところで戦っていて、何がなんでも1秒でも削らないといけないという時に、他大学の勢いのある選手に抜かれた時には本当に情けないなと思っていて…。それに頑張って食らいついたりはしていたんですけど、それでも結果としてはあんまり良くなかったので、そこは来年に向けて実力を付けていきたいと思います」
今年の前半シーズンはハーフマラソンに多く出場していたがそこでの経験を活かせたところ、逆に生かせなかったところは
「自分の中で安定感のところはかなりついてきたと思ったんですけど、今回の予選会で感じたのは明らかにスピードの違いというか、10000mの持ちタイムが遅いですし、世間一般からしてもあんまり速くないタイプだと思います。そういうところはトラックのタイムであったり、スピードはまだまだ足りてなかったので、そこは(力を)付けていかないとなと思いました」
今年に入り、リカバリードリンクを変更したり、ジョギングシューズにナイキのフリーランを使用したりするなど、箱根駅伝出走への取り組みを継続的にしている。上手くいったことや上手くいかなかったことは
「その取り組みに対して悪かったことはなくて、とにかく自分にとっては体の作りであったりとか良いところしかなかったので、そこには後悔はしてないです。今回のその取り組みでも足りなかったので、またプラスでどういう取り組みをしたら良い結果になって、それで引っ張れる存在になるかっていうのをしっかりとこれから考えたいと思います」
今回の結果を受けて、今後伸ばしていきたいところは
「やっぱりスピードという面と暑さですね。そこが足りなかったので、今日の結果をしっかりと考えて、見つめ直した時にどこが足りなかったのかって考えたいです。それでしっかりと、来年の予選会もそうですし、その次の箱根駅伝でちゃんとこのチーム目標であるシード権を取りたいと思っています」
今後に向けて意気込み
「来年の予選会は笑顔で終わろうと思っています」
応援してくれたファンや専大生へ
「いつも応援やサポートをしていただき本当にありがとうございます。自分自身、今回は不甲斐ない結果になってしまったんですけど、来年は絶対にファンや専大生と喜び合えるような結果を残して箱根駅伝に出場したいと思います」
○具志堅一斗(経営3・コザ高)
個人成績 総合140位 64分13秒(チーム7番手)
今の心境は
「単純に悔しいのと、自分の不甲斐なさというか、4年生に対して申し訳ないです。特に新井さん(=友裕、文4・浦和実業学園高)と藁科さん(=健斗、経営4・横浜高)さんは4年生になる前からチームを引っ張ってくれていて、その2人に最後に箱根路を走らせてあげることができなくて、そこはすごく申し訳なかったです」
自身のコンディションはどうだったか
「コンディション自体はそこまで悪くはなくて、練習でもそれなりに動いていて、正直感覚は悪くなかったですね」
後半の公園内は起伏があり、暑さもあったが
「正直去年と比べたら涼しくて、それでレースが速くなりました。公園内入るまでは良かったんですけど、入った時に(去年より速い)スピードに自分は実力がなくて対応できなかったことが今回の反省で一番大きなところだと思います」
レースプランは
「レースプランは監督から指示があった通り、公園内の18kmぐらいまで集団走で行って、そこからラストは上げられるだけ上げるというイメージでした。自分的には公園内に入って、上げられると思ったら上げようと思っていたんですけど、実際は公園内まで集団走が持たなくて崩れてしまって。それは引っ張っていた自分にも責任はあると思いますし、沿道にいるチームメイトから今の順位だったりマイナが垂れてしまったっていうのを聞いた時に、あそこでやっぱり稼がないといけなかったと思います。上級生として、主力として稼がないといけないところで、上げられなかったですし、レースプランを柔軟に対応できなかったのが良くなかったです」
終始イーブンペースで走ったが、後半上げる予定などはあったか
「公園内は去年も走って、1年目の立川ハーフも走っていて、正直上がるとは思っていなかったので、最低イーブンでいこうとは思っていたんですけど、当初のイーブンでいくという最低ラインを達成できたんですけど、他の学校を見ていると、やはりラストで上げられないと、予選会では戦えないなと。そこは今後の課題です」
普段から仲の良い丹柊太郎(人間科学3・松山商業高)や日比野陸(経営3・大垣日大高)と出走できたが
「丹と日比野とはいつもよく一緒にいて、今回やっと3人で同じレース走ことになって、正直楽しみな部分もありましたし、3人で箱根(出場)を決めて、箱根も襷を繋ごうという話をしていました。その中で丹が上げたところで付いてけなかったというか、ひよってしまったのは情けないです」
今回のレースを通じての課題は
「別に集団走自体はミスをしたとは思っていないです。大きなミスはなく、集団走はできていて、公園内に行けたんですけど、公園内からが予選会は勝負なので。去年はラップを落としたところを今年はイーブンではいけたんですけど、自分はどちらかというと上げるのは苦手なタイプなので。であれば、今後はイーブンのペースを上げていくか、起伏に対応して後半に上げられるようになることが改善点だと思いました」
今年の夏はどうだったか
「去年が自分の中では結構上手くいった年というか。挫折なくスムーズにいった年だったので、それと比べてしまうとどうしても、ポイント練習を消化できなかったり、コロナになったりで、今年の夏は上手くいかなかったです。正直コロナになった時は予選会出走は諦めるというか、なったタイミングが悪くて、大事な練習を2つ抑えられなくて。メンバー選考の練習は何とか行ったんですけど、今年は練習から上手くいってることが少なかったので、そういう意味ではあまり良くなかったです」
これから伸ばしたいところは
「自分は上げるのが苦手で、どちらかというと前半で行って粘るレースの方が得意なので。それを活かすには、もっと自力の部分をつけて、特に自分は持久力面をもっと強化したいです。来年はスタミナに余裕を持って公園内に入って、他校と勝負できたらと思います」
今後について
「2月にあるマラソン(=日本学生ハーフマラソン選手権大会)でしっかり結果を出して、新チームの流れを作っていきたいなと思います」
これから最高学年になるが
「自分は正直、自由人というか、のびのびやるタイプなので。あまり私生活もお手本になるタイプではないので。しっかり走って背中で引っ張れたらなと思います」
○田口萩太(文2・東京高)
個人成績 総合148位 64分18秒(チーム8番手)
試合を振り返ってみて
「気持ちとしては、悔しい一択です。自分は前回出させていただいた時に、チーム内11位という悔しい思いをして、チームで活躍できなかった中で去年は先輩の力で箱根に連れてってもらって、箱根(5区)で出走させてもらっていたので。今年こそは自分が貢献してチームを連れていく。個人的に他大と戦うところを今回は目指していました。全体60番をしっかり目指した中で、今回このような結果になってしまい、悔しいです。やれることはやってきたので、実力不足だと実感しました」
「ただ、今回のレースに関しては、直前で足が痛くなったりというアクシデントもあったり、その中で監督は信じて自分を出走させてくれ、2人(=中島優太、経営3・駒澤大高と西岳政宗、法2・県立玉名高)が出走できなくなったので、しっかり責任感を持ったレースをしなきゃいけなかったと思います。去年と引き続き、悔しい続きになってしまって、そこはダメだなと思いました。ですが、落ち込んでいる余裕もないので、この悔しさを11月・12月のレースでリベンジしたいです」
自身のコンディションは
「自分の足の状態的には、3次合宿くらいにシンスプリント(ランニングやジャンプを繰り返すことで、すねの内側の骨膜に炎症が起こるスポーツ障害)を少し痛めてしまいました。走れる状態ではあったのですが、最後の調整合宿という場で悪化してしまい、最後の予選会前の2週間くらいはトレーナーさんと相談しながら、上手く練習を調整していました。その中でも大事な練習は抑えられていたので、そこに関して自信はありました。ギリギリだった中で、足が痛かったということもあったけれど、今日の走りに関しては、足が痛かったことは理由にはならないかなと思っています」
今日のレースプランは
「公園内に入る14kmくらいまでは集団の中に付いていって、その引っ張りの具志堅(一斗、経営3・コザ高)さんのサポートという役割もありました。公園内までしっかり貯めて、そこからペースを上げていくというプランを立てていました。公園内で貯めてそこからペースを上げるのは、今回足りなかったなと思います」
自分の走りを振り返って
「ハーフマラソンという距離はこれまで箱根本選を入れるなら5回目くらいで、結構どのレースも後半一気に、バテてしまうレース展開が多かったのですが、今回しっかり20kmまではイーブンで集団に付いていけて、ラスト少しタイムは落ちてしまったんですけど、ほぼほぼイーブンで、良い感覚で行けたと思っています。レースプラン的には悪くはなかったんですけど、そもそもの力が足りてなかったので、これだけ後半に落ちていたりしなくても、順位は落ちてしまいました。来年に関しては、個人でしっかり最初から突っ込んで、最後も上げることを目指していきたいです。今の自分に関しては、最低限であったかなと思います」
今大会を通じて得た課題は
「今回に関しては、調子が悪かったりそういうことではなく、自信があった中でのレースでした。去年に関しては、5日前くらいからすごく緊張で寝れなかったりとかで、本番もガチガチで。そういった面も去年の結果に関しては響いてきたかなと思います。しかし、今回はレース前も1週間や前日も割とリラックスして万全な状態であったので、課題はやはりシンプルに実力不足かなと思いました。最初の5km、10kmで突っ込めるところのスピードがマストで課題かなと思う。11月に控えている記録会では、しっかりスピードを付けて、前半から突っ込んで後半に上げるという走りをしたいです」
公園内は起伏のあるコースで気温の上昇もあったが
「公園内に関しては、去年も経験してわかってはいたので、より気持ち的にしっかり準備をしていました。今回に関しては、そこまでスピードタイムを落とさずに、準備していくことができました。そんなに悪い感覚ではなく、行けるなというのはありました。いざ蓋を開けてみると、ペースが上がっていなかったので、そこが課題かなと思いました」
結果を受けて、今後伸ばしていきたいところは
「やらなきゃいけないことなんですけど、僕の一個上の3年生の代がすごく強くて、今回の予選会に関しても3、4年生に甘えてしまった部分があったと思うので、これからやっていかなきゃいけないこととして、2年生がもっと先陣を切って走っていかなきゃなと考えています。自分は学年リーダーとかそういった立場ではないんですけど、チームの代表として走らせてもらっているので、走りで学年をしっかり引っ張りたいです。来年以降は、2年生がチームを引っ張っていく主体になれるように目指していきたいです」
報告会の時に涙を見せていたが
「まず去年から成長できていなかった。1年間、他大と勝負すると掲げてきた中で、全然勝負ができなかったという不甲斐なさがありました。あとは、ゴールして順位が発表されて泣き崩れる4年生を見て、4年生を終わらせてここで終わらせてしまったのだなという思いも感じました。個人的に、今回の出走はなかったんですけど、4年生の福田さん(=達也、経営4・市立橘高)が去年も今年(の本選)も候補でいけなかったり、去年に関しては福田さんの直前の怪我があって急遽、自分が(本選)5区を走ることになって、今年こそは福田さんに5区を走らせてあげたかったなという思いがありました。4年生の姿を見て、出ちゃうものがあったなという感じです」
▲涙を流しながらテレビの取材を受ける田口
エースを目指す上で必要だと感じたことは
「今、エースの新井さん(=友裕、文4・浦和実業学園高)は、本番という大事なところで、絶対外さないのは当たり前で、そこでしっかり自分の中でネジを外して持っている以上の力を出せる選手だなと思っています。そこが一番必要な力かなと思います。全てにおいて足りないところだらけなんですけど、全てにおいて自力を付けることと、本番の爆発力が必要だなと感じています」
応援してくれたファン・専大生に向けて
「レースがあるたびに来てくださる方もいて、毎回専修大学のインスタであったりそういうのを見て追っかけてくださったり、日頃から応援してくださっている方がいることがすごく伝わってきます。そこにすごく力をもらえるので、引き続き応援していただきたいという気持ちがあります。そこに応えられるような走りを目指してやっていきたいです」
取材=大内奈々(経営3)、門前咲良(文3)、田上咲笑(文2)、写真=竹田一爽(文4)