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<令和7年度東都大学野球秋季リーグ戦=10月15日 国府台スタジアム 専大12-6東農大>
▲この試合で本塁打を放った谷頭、松永、井上
打線が火を噴いた。
今年4月にリニューアルオープンした国府台スタジアムで行われた東農大との1戦目。初回から絶好調・3番の谷頭太斗(経済3・日本航空石川高)の本塁打で先制。2回表には1番・松永知大(経済4・創成館高)の今秋1号となる2ランが飛び出した。4回表にも谷頭の適時打で1点を追加し、4-0と点差をさらに広げる。5回表には6番・井上颯太(経営2・丹生高)が大学初本塁打を放つと、その後も渡辺維介(文2・松本国際高)の中適時打など打者一巡の猛攻で7点を獲得。8回表にも西川昇太(経営2・明豊高)の適時三塁打で1点を追加し、12安打12得点と打線に火をつけた。
先発の多田結祐(経済2・健大高崎高)は最長の6イニングを投げる力投を見せ、12―6と大学初白星を手に入れた。
〇「2人で一緒に取り組んだ結果」 谷頭の好調の要因とは
絶好調な男が今季2号となる本塁打を「1打席目になんとかヒットを打って、その後も良い流れの中で打席に入りたいっていう考えがあったんで、やってみたらヒットがホームランになって良かった」と振り返る。
▲第4節1戦目終了時点で唯一、2本塁打を記録した
1回表、2死で迎えた打席。「自分の思い通りの球が来てくれたので、それをしっかり引っ張って打つことができた」と高めの直球を力強く放った打球はライトスタンドへ。初回から先制パンチを食らわせた。
その後の打席でも、4回にも適時打を放つなど、3安打2打点と活躍した。
ここまで、打率.385とハイアベレージを保っている谷頭だが、前節では9打数1安打と思うようにいかない打撃が続いた。
それでも「前回の試合があまり良い打席内容じゃなくて、コーチとバッティングフォームの確認をして、2人で一緒に取り組んだ結果、良い感じで今日はバットも振れた」と二人三脚で戦い、勝利を引き寄せた。
▲4回にも右適時打を放った
2戦目に向けても「本当に負けられないので、しっかり自分の役割を果たして、明日も大勝できれば」と打撃に期待が高まる。
〇待ち望んだ松永の一発 切り込み隊長の適性を見出す
「久々の1本だったので、打った時も気持ち良かったし、走っている時にやっと出たなっていう実感が湧いた」と希求していた一発が出た。
▲待望の一発を「今日は良い風が吹いてた。多少、打ち損じたけど、うまく伸びてくれた」と回想した。
2回表、吉水真斗(経済3・松商学園高)が相手の失策で出塁するなどで2アウトながら二塁までランナーを進める。そして、松永に打席が回った。
「結構いろんな(球種を投げていて)フォークとかも投げてきいたけど、最後は真っすぐに反応しようかなと思い、真っ直ぐのタイミングを待っていた」とライトへの2点本塁打で3-0と点差を広げた。
▲久々の1発で笑顔が溢れた
昨春まで主にクリーンナップを務めていたが、今季からは1番に座る。「1番バッターの時の方が出塁率が高い。どちらかといえば、そういう切り込み隊長的な役割の方が自分に合っているのかなって思う」と適性を見出す。
悲願の一部昇格のためにも、負けられない試合が続く。「もうあと全部勝つしかないんで。とにかく先頭でできることをしっかりやって、あと3試合勝ちたい」とラストシーズンのリードオフマンは打撃陣を導く。
〇打線を盛り上げた大学初本塁打 「今年はもう自分も出るぞ」
この男にもリーグ戦初の一発が飛び出た。
▲この試合3本目の本塁打はめでたいリーグ戦初アーチとなった
5回表に先頭の宮﨑元哉(経営3・明豊高)が出塁すると、続く6番で出場した井上が打席に立った。
「打った時は結構先っぽだったので、入ってくれるかなと思っていたが、入ってくれた」とライトへ運んだ打球はリーグ戦初本塁打となった。「最初は入ると思っていなくて、みんなが盛り上がったんで入ったので嬉しくて。自分の気持ち的には一番嬉しかった」と待望の一発と仲間の祝福に歓喜した。
▲3回にもヒットを放った
今年に入り、昨年よりもスタメン出場を増やしている井上。「去年はその経験を積ませてもらっているので、今年は出て当たり前。今年はもう自分も出るぞっていうところで入ったので、こうやって出ると来年に向けてみたいな、これからもまたやっていこうと思っている」と更なる飛躍を目指す。
次戦に向けて「明日はロースコアにもなるかもしれないし、ハイスコアにもなるかもしれないが、勝ち切りたい」と意気込んだ。
コメント
【多田】
▲リーグ戦初白星を挙げた多田
――――この試合でリーグ戦初勝利を挙げた
「結構先発をさせてもらっている中では、4回で降りるっていうことが多かったので、自分の中ではすごい長かったなっていう印象です」
――――6イニング投げると予定していたのか
「いけるとこまでとは言われていたんですけど、だんだん自分の中でリズム作ることができたので、今日は5回、6回と投げさせてもらいました」
――――自身最長の6イニングを投げて
「自分は結構ランナーを背負う時が多いんですけど、その中で力の入れ具合というか、ピッチングの中で緩急っていうのを使えているので、今日はそれが上手くはまったから長いに投げれたかなと」
――――味方が大量に援護してくれた
「打線も打ってくれる時は、ありがたいんですけど、その中でテンポを作るっていうのは点が入ってる時は難しいので、今日はビッグイニングできたからこそ、自分は守備の時間をもっと短くしようと思って投げていました」
――――点差があると楽に投球できるか
「緩みがちではあるんですけど、相手がそういう状況だからこそ、もっと自分が緊張感を持って投げれたかなと思います」
――――今後に向けて
「まずは秋を4年生と1試合でも長くできるように、ここから連勝して行くしかないと思うので、自分が投げてまた勝てるようにしたいです。あと大学生活もここから長いと思うんですけれども、もっと多田が投げたら点が取れないなっていう風に思わせるようなピッチャーになりたいと思います」
――――最終的には背番号18番をつけたい
「そうですね、はい」
文=門前咲良(文3)
写真=知地泰雅(文3)