最新ニュース
第102回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(以下、予選会)のエントリーメンバー14名が6日に発表された。昨年の予選会は異例の高気温の中、2位と躍進した専大陸上競技部。2年連続の出場を目指す監督、選手の声をお届けする。(取材日10月13日)
▲2年連続の本選出場を目指す陸上競技部(陸上競技部提供)
○躍進の前回大会と中心メンバーは大きく変わらず 3年生が最多8名
メンバーの顔触れは昨年と大きく変わらず、予選会と今年の本選に出場した選手が中心だ。中でも、指揮を執る長谷川淳監督が厚い信頼を置く三本柱の新井友裕(文4・浦和実業学園高)、上山詩樹(経済3・敦賀気比高)、ダンカンマイナ(商2・専大熊本玉名高)が順当に選出された。昨年、好成績を記録した3選手は今大会でも上位進出が期待される。
さらに、今年は三本柱の一角を担う上山を含め、合宿で好調だった3年生が最多の8名選ばれた。2年連続のメンバー選出となった具志堅一斗(経営3・コザ高)は「人数が多い分、監督は重要な役割を求めてくると思うので、学年みんなで果たしたい」と話し、長谷川監督も「同じ学年がこれだけ入ることは珍しいので、非常に安定している学年」と高く評価している。
予選会初出場を目指す平松龍青(経済3・中部大第一高)、日比野陸(経営3・大垣日大高)、中島優太(経営3・駒澤大高)なども着実に力を付けてきており、集団走を形成する上で、3年生の活躍は予選突破の鍵となりそうだ。
▲上山、具志堅に続き和田晴之(経営3・三浦学苑高)は昨年、チーム6位と好走。3年生は実力者が揃っている
○暑さに強い専大 気象条件に左右されず本選出場つかめるか
昨年の予選会は10月中旬としては異例の暑さとなり、出場校はいずれもタイムが伸び悩む形となった。今年は開始時刻が1時間ほど早まり、昨年ほどの暑さにはならないと予想される。具志堅は「専大の結果が良かった時は、他校に不利が働く暑い時。一昨年は涼しい状況で出場を逃したので、そのイメージを覆すというか、涼しい中でも戦えることを証明したい」と語り、気象条件に左右されず、持てる力を出し切りたい。
長谷川監督はレース中盤以降、昭和記念公園内での戦い方をポイントに挙げ「公園内に入ってからの7km以降が非常に重要」とフィニッシュ地点に向けての粘りを求めた。公園内は市街地に比べて湿度が高めで、蒸し暑くなることが見込まれる。昨年の経験を活かしながら環境に上手く適応できるか。
○昨年の躍進で周囲の期待値は上昇 「過信しすぎないように気を付けたい」
総合18位で本選出場を逃した一昨年から昨年は2位へと一気にジャンプアップ。本選では目標のシード圏内(10位以内)には届かなかったものの、復路と総合の専大記録を更新し、周囲の期待感は確実に高まっている。
それでも、上山は昨年の結果を「過信しすぎてはいけない」と戒める。前回大会の経験を踏まえ「順位にこだわりを持ちすぎると、大きく落としてしまう可能性もある。レースに集中することが一番求められる」と冷静な表情で語った。主力メンバーがしっかりと揃い、チームとしても順調な仕上がりを見せる中、気の緩みは一切ない。
▲3本柱の一角、上山は「期待にしっかり応えられるように調整している」と語った
主将を務める藁科健斗(経営4・横浜高)は、「期待に応えるような走りをしていく。その分、大きな声援で後押ししてくれたらと思う」と応援を呼びかけた。長谷川監督も「陸上競技部が頑張る姿を見せられれば、専修大学としても盛り上がっていける」と語り、万全を期して予選会突破を狙う。2年連続73回目の箱根駅伝・本選出場へ。予選会は18日、8時30分にスタートする。
藁科健斗 主将
専大生・専大ファンに向けて
「(当日)どんなコンディションになるかわからないんですけど、昨年以上の結果を残せるようにすることと、まずは予選会を通過して本選に出場することを達成するために、ここまで練習をしてきました。当日はその期待に応えられるような走りをしていくので、その分、大きな声援で後押ししてくれたらと思います!」
〈第102回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会・エントリーメンバー〉
新井友裕(文4・浦和実業学園高) 3年連続エントリー(出場2回)
藁科健斗(経営4・横浜高) 3年連続エントリー(出場2回)
上山詩樹(経済3・敦賀気比高) 2年連続エントリー(出場1回)
具志堅一斗(経営3・コザ高) 2年連続エントリー(出場1回)
佐藤陸(文3・東京高) 2年連続エントリー(出場1回)
丹柊太郎(人間科学3・松山商業高) 2年連続エントリー(未出場)
中島優太(経営3・駒澤大高) 初エントリー
日比野陸(経営3・大垣日大高) 初エントリー
平松龍青(経済3・中部大第一高) 初エントリー
和田晴之(経営3・三浦学苑高) 3年連続エントリー(出場2回)
田口萩太(文2・東京高) 2年連続エントリー(出場1回)
中西慶士郎(経営2・比叡山高) 初エントリー
西岳政宗(法2・県立玉名高) 初エントリー
ダンカンマイナ(商2・専大熊本玉名高) 2年連続エントリー(出場1回)
文=竹田一爽(文4)、写真=竹田、陸上競技部提供