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JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部
第13節 VS立教大学体育会サッカー部
9月28日(日)14:00Kickoff
@生田北グラウンド(川崎市多摩区)
専大 3–2 立教大
得点者 専大 松本、河野、道白
立教大 宮崎、嵯峨(PK)
第13節は立教大と対戦し、3-2で勝利した。勝ち点18で並ぶ立教大に対して、前半5分に松本のゴールで先制し、河野と道白も得点を挙げて前半15分までにリードを3点に広げる。その後は佐藤漣のドリブルでチャンスを作るが追加点を奪えず。守備では要所で相手の攻撃を抑え、3-0で前半を終える。
後半は立ち上がりから立教大に攻め込まれる。後半12分には1点を返されるなど相手のペースが続くなか、後半34分には自陣ゴール前でのシュートをGK上林が身体を張って防ぐ。更に1分後、岡田のクリアミスでピンチを招き、ゴールエリア手前でシュートを打たれるが、再び上林の好セーブで難を逃れる。だが、後半39分にはハンドの反則からPKを決められて1点差に。後半追加タイムには決定機を作られるが、またしてもセーブでチームを救う。試合はそのまま終了し、専大がリーグ後半戦初勝利を飾った。
▲3連戦に向けて好スタートを切った
〈試合前情報〉
以下、スターティングメンバー(4-3-3)
GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)
DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)
DF 15 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)
DF 25 小林 亮太(経済3・仙台大附属明成高)
DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)
MF 7 河野 修和(文4・甲府昭和高)後半25分 OUT
MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)後半28分 OUT
MF 30 溝口 敢大(文2・飯塚高)後半14分 OUT
FW 11 松本 皐誠(商4・東海学園高)後半34分 IN
FW 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半22分 OUT
FW 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)
途中出場
MF 26 遠藤 琉晟(ネット情報1・帝京長岡高)後半14分 IN
FW 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半22分 IN
FW 22 寺島 サフィール マイサラ(経済4・専大松戸高)後半25分 IN
MF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)後半28分 IN
FW 9 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半34分 IN
〈試合展開〉
後半の苦しい時間帯を耐え凌ぎ、シーズンダブルを達成した。前節からスタメンを2人を入れ替え、出場停止明けの戸田が復帰し、仲本に代わって松本が1トップを務めた。
専大は試合序盤から攻勢を強めて先制に成功する。前半5分、佐藤漣のドリブルから河野と道白がパスワークで連携を見せる。河野のシュートはクロスバーに当たって跳ね返るも、松本のボレーシュートでゴールネットを揺らす。
その1分後、主将が今季初ゴールを決める。道白はパスカットから最前線の松本にワンタッチでロングボールを送る。ボールは繋がらなかったものの、松本の猛追が功を奏し、ペナルティエリア外に飛び出した相手GKのキックミスを誘発する。その隙を突いた河野のロングシュートはゴールに吸い込まれた。わずか2分間で2点のリードを奪い、試合を優位に進める。
前半13分にはハイプレスが追加点に繋がる。GKからボールを繋ぐ立教大に対して、専大は前線からのハイプレスで圧力をかける。再び相手GKにボールが渡ると、松本と道白がパスミスを誘い、戸田はパスカットからミドルシュートを狙うも相手にブロックされる。こぼれ球を拾った河野からパスを受けた道白は、左足を振り抜くとゴール左上に決まり3-0。
▲松本のハイプレスが3点目の起点となった
▲道白のゴールで早くもリードを3点に広げる
前半36分には相手に2度決定機を作られるが、上林が身体を張ってピンチを防ぐ。その1分後には、道白がセンターサークル付近でのパスカットから松本にパスを繋ぎ、ショートカウンターを仕掛ける。スピードを活かして相手CBの裏に抜け出すと、松本のシュートは相手GKに止められ、道白がこぼれ球を打つも再度阻まれる。
前半は3-0で折り返したが、後半は一転して序盤から押し込まれる展開が続く。後半6分には自陣深くで相手の攻撃を食い止め、溝口のロングボールでカウンターを仕掛ける。佐藤漣はフリーの状態でボールを受けると左サイドを駆け上がる。素早いドリブルで相手GKをかわしてゴールを狙うが、相手の守備に対応されて追加点の好機を逃す。その後は立教大のペースで試合が進み、後半12分にサイドチェンジからドリブルで切り込まれると、最後はゴール前でのパスワークから失点。
▲佐藤漣のソロカウンターで追加点を狙う
▲失点後の様子
後半35分には2度のピンチを迎え、ゴールエリア手前でシュートを打たれるが、いずれも上林が身を挺して失点を阻止する。
上林の好守が目立っていたが、後半38分に自陣でパスカットをされると右サイドから攻め込まれ、ペナルティエリア内にクロスを上げられると、ハンドを取られてPKを与えてしまう。上林はコースを読んでいたものの、PKを決められて3-2と追い上げを許す。
試合終盤、何度も危ない場面を迎えるが、上林を中心に耐え凌ぐ。相手はラストプレーでCKを獲得したが、上林が冷静に対応して試合終了。後半には2点を奪われたものの、最後までリードを守り切った専大が3-2で勝利し、立教大にシーズンダブルを達成した。
▲相手のラストプレーも守り切った
▲勝利を喜ぶ専大ベンチ
試合後、インタビュー
東大樹監督
試合を振り返って
「前節同様に試合の入りは良く、前半は自分たちの展開に持ってこれたが、後半は受け身になってしまい、立教大ペースのサッカーを受ける形になってしまった。本当に強いチームであれば4点目、5点目を取れるはずなので、そのような意味では伸びしろがあるチームだと思っている。やはりサッカーの怖いところというか、決めなければいけない場面でしっかり決めないと苦しいゲームになってしまうような試合展開だった」
河野と松本が今季初ゴールを記録したことについて
「4年生がチームを引っ張ってくれているので、そのような意味では2人が点を取ってくれたことは凄く嬉しい。献身的に頑張ってくれている2人にボーナスが来たような感じなので、僕自身も嬉しい」
前半の早い時間帯で3点取れた要因
「選手たちが前節の負けを引きずることなく、意気込んでやってくれたところかなということ、夏の苦しいシーズンにやってきたことは間違いではなかったと自分たちも多分思っているので、そのような部分が前半の入りに繋がったと思う」
苦しい試合展開でもリードを守り切れた要因
「うちに上林が居たか居なかったかというところで、皆さんが思っている通りの展開だったのではないか。MVPは上林だと思いつつも、自分たちで自分たちの首を絞めたかなと思う」
次節に向けた意気込み
「負けが許されないなかで勝ち点3を常に取り続けて、3部リーグ優勝を達成し、2部リーグで勝ち上がることを目標としているので、一戦一戦を大事に戦いながら勝ち点3を取れるように頑張っていきたい」
上林真斗
試合を振り返って
「前半3点取れて、後半最初のチャンスを(佐藤)漣が決めていればもっと試合を楽にできた。それ(追加点を取れないこと)はずっと自分たちの課題なので、要所で後ろが締められず、2失点してしまった。新しい課題というよりは、明学戦でも浮き彫りになった、以前から指摘されている部分が再度出てしまった。すぐに改善できることではないが、来週に向けて気持ちを切り替えて、改善すべき点は改善し、良かった点は継続していきたい」
後半押し込まれる中でのセーブで意識していたこと
「前半、1対1の場面でのセーブが後半のセーブに繋がった。前半最初のセーブは、キーパーコーチの津吹さん(津吹貴之GKコーチ)と話し合いながら練習し、改善してきた部分が出た形だった。後半のセーブは、前半のセーブでリズムに乗れていたという感覚だった」
終盤何度も危ないシーンがあったが、なんとか2失点で食い止めた
「自分たちは毎試合得点を挙げているが、終盤での失点が多い。それは前期からも同様で、最終ラインが必死に頑張っていても、些細なミスで失点してしまう試合が多かった。現在の失点数は今回の2失点を含めて15点。最小失点を目標にしている中では、もっと少なくしなければならない。ディフェンスとしてはやはり無失点で終わりたい。今回の試合も『2失点で抑えられた』というよりは、『2失点もしてしまった』という感覚」
次節に向けての意気込み
「お互いに前節負けていたため、シックスポイントゲームという立ち位置で考えていた。2失点してしまったが、勝ち点3を獲得できたことは大きい。来週は国武大、青学大とスタイルが異なるチームとの対戦となるが、まずは相手がどうであれ、自分たちのスタイルを90分間貫きたい。来週の試合に向けて、今日から良い準備をしていきたい」
松本皐誠
試合を振り返って
「前半は自分たちの勢いを持って入ると決めていて、前からの守備などで3点取れたことは良かった。そこから更に畳みかけて4点目5点目を取れていれば、もっと楽な試合になっていたと思う。最後は守備陣が頑張って守ってくれてギリギリで勝てたので、結果的には良かった」
1トップでのスタメン出場で意識していたこと
「自分はスピードがあるので、相手の裏に抜けることとシュートをとにかく打つことを意識していた。シュートのこぼれ球を詰めて(ゴールを)決めることができて良かった」
先制ゴールを振り返って
「自分は味方のこぼれ球を狙うことを常に意識している。こぼれ球を準備していて、難しい姿勢だったが、意外と焦らず落ち着いて足を(ボールに)当てることを意識して打てた」
次節への意気込み
「現在、3部は勝ち点差が拮抗していて、連勝や連敗で一気に順位が変わってくると思うので、ここ(3連戦)で連勝して上位陣に食らいついて、自動昇格を目指して頑張っていきたい」
河野修和
試合を振り返って
「前節と一緒で入りは良くて、前半の早い段階で3点取れたのは良かった。ただ、そこからもっとギアを上げて、4点5点目を取って試合を終わらせに行くべきだった。後期リーグが始まってから後半に失速してしまうのは自分たちの課題。後半に、もう1個ギアを上げて、切り替えや運動量の質を上げていかないといけない」
2点目のシーンを振り返って
「自分自身もずっとチャンスがあった中で(ゴールを)決めきれていなくて。セカンドボールを良いところで拾えたので、思い切って振り抜いた」
次節に向けた意気込み
「自分たちはもう勝つしか優勝は無いと思っている。他力な部分も少しあると思うので、一戦一戦を大事にしていきたい」
道白優斗
試合を振り返って
「前節に続いて試合の入りは良く、早い時間で3点を取ることができたので、全体的に前半は良いと思った。後半は失速してしまって、2点返される苦しい展開になった。勝ったことは良かったが、それを次の試合までに改善しないと、いつか(点差を)ひっくり返されたり勝てる試合を落としてしまう印象なので、そこはしっかりと振り返っていきたい。立教大とは勝ち点が並んでいて、絶対に落とせない試合だと皆で共有していた。上林頼みのような試合になったが、それでも1点差で勝てたことは成長だと思う」
3点目の場面を振り返って
「自分が決める前にも2点入っていたので、積極的にシュートを打ちたいと思っていた。修和くん(河野修和 )からパスが来た時には狙っていたので、打ったら良いコースに決まった。左足でのシュートは練習していた。自分は全然得点を取れていなかったので、チームを勝たせるためにもゴールを決めることができて良かった」
立教大にシーズンダブルを達成したことについて
「シーズンダブルできたことは凄く良いことだと思う。このような苦しいゲームを勝ち切れるようになったことはチームの成長かなと思い、勝てそうな試合を落とさないことは昇格するうえで絶対に大事なこと」
次節に向けた意気込み
「次から3連戦が始まり、ここからは総力戦になると思う。誰が試合に出ても勝てるような、昇格するうえでこの3連戦は本当に負けられない。(上位との)勝ち点差は詰まっているので、勝ち点3を積み重ねて上位に食い込んでいきたい」
次節は10月4日に生田北グラウンドで国際武道大学と対戦する。
文=藤林利英(文2)、写真=佐藤佑樹(経済2)