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〈第74回東日本学生相撲リーグ戦=9月21日 靖国神社相撲場〉
1部リーグに所属する専大は日大をはじめとした強豪7校と総当たりで対戦。序盤から日大・日体大・拓大の猛攻で連敗が続いたが、4戦目の東洋大戦で栩内陽向(とちない・ひなた/商4・弘前実業高)がチーム初得点を挙げたのを契機に徐々に得点が増えていった。だが、連敗を止めることができず最終的には7戦全敗で1部8位。2部1位の国士大との入れ替え戦にまわった。
入れ替え戦では先鋒の山田珠大(文3・埼玉栄高)が勝利を挙げるなど勢いをつけたかったが2-5で敗戦。(入れ替え戦は5点先取で行なわれるため)4年ぶりの2部降格となった。
▲試合終了後、挨拶をする選手たち
▲新大将の栩内
〇最も得点を挙げた駒大戦
初戦から4連敗と苦しい展開が続く中、4戦目で栩内がチーム初得点を挙げ、勢いに乗りたい専大は5戦目で駒大と対戦。いきなり先鋒の山田が相手の組手を振り切り、はたき込みで1点を先取すると、続く中堅の鈴木覇都(経営3・明大付属中野高)も膠着した状態からすくい投げで1点を挙げ、幸先の良いスタートを切った。さらに蒲田勝太監督は四陣の水野智朗(商2・愛工大名電高)から小坂憲史(商4・鳥取城北高)、七陣の須永来夢(商1・樹徳高)を新阜琳太郎(におか・りんたろう/商3・鳥取城北高)に交代する攻めの姿勢をみせた。しかし、交代を生かすことができずにいずれも押し出しで敗北。大将の栩内は連続で得点を重ねるなど奮闘するが、3-6で敗北した。
▲交代で入った小坂
▲交代で入った新阜
〇国士大との入れ替え戦
なんとか初勝利を挙げたい専大だったが続く中大、東農大に敗北し7連敗で1部8位。1部残留をかけて2部1位の国士大との入れ替え戦に臨んだ。ここで蒲田監督は二陣で新阜、三陣で内田を起用し順番を上げ、六陣で水野、七陣で門傅陸(もんでん・りく/商1・加美農業高)を入れる戦法を取り、国士大を迎え撃った。
先鋒は山田。いきなりまわしを取られそうになるが、上手くかわし上手返しで点を挙げ、後陣の仲間を大きな声で鼓舞した。しかし、二陣の新阜から流れに乗れず3連敗。追い込まれた専大だったが、中堅の鈴木が相手の粘り強いつかみに耐え、押し倒しで得点を挙げるなど息を吹き返した。だが、六鋒の水野、七鋒の門傅が相手を押し返すことができずに連敗。スコアを2-5として1部残留とはならなかった。
▲先鋒で得点を挙げた山田
▲中堅で貴重な得点を挙げる鈴木
〇4得点の栩内
チームトップの4得点を挙げた栩内は今日の試合を振り返り、「2部に降格してしまったので各自課題が残る内容。もっと練習を積まないといけない」と悔しさをあらわにした。最初は格上の対戦相手やチームの勝敗が決していても、全力を尽くす姿勢で挑んでいた。だが、3戦連続で得点を挙げることができず心が折れそうになっていたという。それでも4度目の正直で迎えた東洋大戦。チーム初得点を挙げ「自分のまわしを取る相撲を思い出した」と復調し、その後は落ち着いた試合展開をみせた。
85kg未満級で連覇を達成した前回の全国学生体重別選手権では「攻め8割、守り2割」の相撲だったが、今回は「守り」の面が強かったと話した栩内。引退試合となる11月の全国学生相撲選手権大会に向けて「攻め」の部分を強化し、稽古を積むことを誓う。
蒲田監督は「専大が2部に降格するのは4年ぶり。来年はとにかく上がるしかない」と前を向いた。また「次は11月に大阪でインカレがあって、これは4年生の引退試合。全員で頑張る」と最上級生の集大成に期待を寄せた。
▲選手と一緒に試合をみつめる蒲田監督(写真左奥)
〇出場選手 *()内は入れ替え戦での得点
先鋒:山田珠大 1得点(1)
二陣:齋藤凰士郎(経営2・東洋大学附属牛久高)
三陣:エンフアムガラン(商3・北海道栄高)
四陣:水野智朗
中堅:鈴木覇都 1得点(1)
六陣:門傳陸
七陣:須永来夢
副将:内田龍志 1得点
大将:栩内陽向 4得点
控え:新阜琳太郎
:小坂憲史
〇試合結果
リーグ戦:0勝7敗7得点 8位
1回戦●:専大―日大(0-9)
2回戦●:専大―日体大(0-9)
3回戦●:専大―拓大(0-9)
4回戦●:専大―東洋大(1-8)
5回戦●:専大―駒大(3-6)
6回戦●:専大―中大(2-7)
7回戦●:専大―東農大(1-8)
入れ替え戦●:専大―国士大(2-5)
文=小畑祐人(文2)
写真=佐藤佑樹(経済2)