News

最新ニュース


2025.09.21
陸上競技

【陸上競技部】夏合宿インタビュー④ 右肩上がりで好調の2人 丹・和田編

 まもなく箱根駅伝シード権獲得に向けた前哨戦が始まる。昨季の箱根駅伝予選会では総合2位と躍進した陸上競技部。昨季の経験を力に更なる飛躍を目指し、栄光をつかめるか。この夏も汗水流し、修練を積む選手たちの声をお届けする。(取材は9月8日に行いました。)


▲ダイナミックなポーズをとる丹(上)と和田(下)




〇上り調子の2人 箱根駅伝予選会で集団を引っ張れるか


──ここまでの合宿を振り返って。

丹柊太郎(人間科学3・松山商業高)

「1次から3次にかけて、調子が良くなってきてるかなと思います。今年は自分が走って、箱根駅伝の切符を掴み取った上で箱根駅伝に出たいと思っているので、そのモチベーションで上手く走れていると思います」


▲丹柊太郎


和田晴之(経営3・三浦学苑高)

「自分も1次から3次にかけて右肩上がりで調子が上がっている感覚があって、ポイント練習で外すということ自体が減ったのも去年からの成長ですし、去年とシンプルに比べても練習の質とか量とか引っ張る量とかも増えているので、予選会に向けては至って順調なのかなと思います」

▲和田晴之


──今年の上半期を振り返って。

「2月あたりに連戦したんですよ。そこから疲労がありすぎて、2ヶ月ぐらいずっと調子が悪かったんですけど、全日本予選前にちょうど回復して、なんとか全日本予選に出走できて、そこで具志堅(一斗、経営3・コザ高)と同じ組で走れたのが個人的には結構ビッグイベントで。そこからは、順調に練習できて。大学の話になるのですけど、去年の後期に全然単位が取れなくて・・・(苦笑)。大学の授業とかが上手くいっていないと、結構走りにも影響しちゃうんですよ。その不安要素をなくそうと思って頑張りましたし、単位も取れていて、学業と走りの両立ができたのかなと思います」


和田

「もう最悪の上半期でして・・・。2月の丸亀ハーフはぼちぼちではあったんですけど、やっぱり同級生と(比べて)みて明らかに劣る結果で差を見せつけられたレースでした。そこからトラック練習に移って、もう調子が悪いのか、そもそもダメなのかわからないんですけど、もう初めてのトラック戦が日体(=日体大記録会)で30分半くらいかかって。練習でも29分台で走れた時もあったんですけど、そのまま調子が上がらず。全日本もああいう結果になりまして・・・。陸上人生の中でも最悪の上半期で。逆にあれがあったからこそ下半期の予選会は失敗できないなって今も思っていますし、全日本でみんながいる中での最後尾の景色というのは、忘れちゃいけないなと思った上半期でした」


──丹、和田が思う自身の強みは。

「客観的に見て、下りはなんとなく僕みたいなところがあるんじゃないかなと思っていますね。でも、自分の主観としては、気持ちの作り方が上手いかなって思っています。決めたルーティーンがあって、それをこなしていくうちに、ポイントの練習前とかに自分の世界だけに集中できるというか。集中力があると思います」


和田

「最近、先頭でペース作った上でラストスパート勝負するっていうのをめちゃくちゃ意識していて。本番でも生きると思っていますし、自分には圧倒的な走力がないので、存在感を出せるとしたらそこなのかなと思って、最近は個人的に引っ張りを積極的に行くようにして、最後に勝負するようにしています。(箱根駅伝予選会でも)引っ張りの役割をやらせてもらえる人になりたいです」


──丹は箱根駅伝予選会でどんな役割をしたいか。

「僕も引っ張りを任せてもらえるようにはなりたいかなと思っていて、去年、集団走で目立った場面があったじゃないですか。自分が応援する立場でスクリーンを見ていたんですよ。その時にものすごく興奮したのを覚えていて、それに混ざりたいなとこの1年間ずっと憧れていましたね。予選会を走って掴み取りたいという気持ちが一番なんですけど、集団走で大きな役割を果たしたいです」




──丹は昨夏の合宿から主力級に成長したが、何かつかんだものがあったのか。

「去年は満身創痍で合宿に参加して、めちゃくちゃ距離も以前と比べて踏んでいたので、地味に距離を踏み続けたりとか、練習で吐くぐらい粘ったりとか、そういう経験というのを繰り返していく中で、フォームとか心の持ち方で、後半にかけて持つような走り方というのを習得していたっていうのが大きくて。3次合宿でAグループの人と初めて喋るみたいな感じだったので、新しい世界を見たからこそ、今までになかった発想も出てきたなという感じですかね。特に大きかったのは、具志堅とジョグとかを一緒にやり始めて、距離も以前より増えて、一緒に話しながら練習していく中で、価値観が変わりましたね」


──どんな価値観がかわったのか

「Bグループでずっとやっていたので、ずっと弱々しい感じで、できるかなみたいな感じだったんですけど、具志堅はいけるやろみたいな感じで、大胆な発想が多くて(笑)。そういう具志堅と一緒に会話していくうちに、シンクロするじゃないですけど、だんだんなんか影響されていったっていうのはあると思います」


──具志堅大先生と呼んでいると聞いたが。

「まだまだ学ぶことはあるんですけど、どっちかというと、去年よりかは戦友というか。(箱根駅伝で)襷も繋ぎましたし、宮古島でも全日本でも一緒に走りましたし、戦友とかライバルとかそっちの感覚に近くなってきていますね」




──今年、和田と同じ三浦学苑高校出身の後輩が3人入学した。

和田

「もう最悪な背中を見せまして・・・。本当は良い背中を入学してすぐ見せたかったんですけど、そうはいかなかったので。だからこそ予選会は失敗できないって思いで、夏合宿に入っています。3次の選抜で残った向田(泰誠、経営1・三浦学苑高)とは一緒に走る機会は大学に来て初めてで、自分も頑張りたいと思いますし、頑張りたいと思われるような背中を見せたいと思います」


──向田、三上陸空(経営1・三浦学苑高)、米持佑樹(文1・三浦学苑高)の印象は。

和田

「向田はとにかくやるやつだと思っていて、走ったらどんなレースも絶対当ててくると僕から見えていて。だから極端な話、一緒に走りたくない。もう今にも一緒のレースで走ったら負けるんじゃないかって本気で思うくらい、彼のポテンシャルや練習の姿勢、走力は本当にすごいと思っていますね。

三上は結構変わっているタイプで、我が道を行くタイプですね(笑)。良く言えば、いろんなやり方を試行錯誤するタイプだと思っていて、結構そういうやり方もあるんだって自分が気づかされることもあるので、そういう意味では面白いやつです。

米持は一番可愛いタイプで、めちゃくちゃ可愛い後輩なんですけど、なんか純粋に速くなるにはどうしたらいいですかって聞いてくる子で、だからこそ頑張ってほしいです」




──箱根駅伝予選会での目標は。

「予選会は63分半ぐらいのタイムでゴールしたいと考えていて。ラスト上げられるところがあれば上げる感じで、集団走のメンバーかつ、何があっても(前に)出られるようなレースをしたいなと思っています。順位は最高50番で、今この時点での妥当な目標は、多分60から70番ぐらいだなとは思っています。去年みたいに暑くなると思うんですけど、その場合は順番ですね。気持ちでどんどんラストの公園内で抜かすっていうイメージを持ってやりたいなと思っていますね。どれだけ暑くなるかわからないので、順番とかタイムとかもわからないですけど、順番は同じぐらいで掴みたいです」


和田

「僕は気温が高いとか低いとか関係なしで集団走を引っ張った上で70番が一番の目標で、最悪の場合でも集団走なのは変わりないので、100番で。去年も具志堅と引っ張る形になったんですけど、公園内で抜かしてるように見えて、ただペースを維持できただけ。去年は105番だったので、そこより高いレベルで走らないといけないと思っていますし、3人だけじゃなくて、もっといっぱい同級生を絡めて、皆、(個人)2桁順位で帰ってきたら最高だなって思っています」


──約1か月後に迫った箱根駅伝予選会への意気込みは。

「僕の最大限の目標は、箱根駅伝に出場して6区で区間3番を取りたいっていう思いがある。自分で掴み取った上で走りたいっていうの思いがあるので、なんとしても予選会を通過できる一員になりたいなと思っています」


和田

「去年は予選会で良い思いをさせてもらって、本戦はすごく苦い思いをしたので、純粋に本戦を走りたいです。そのためには予選会でまた今年も頑張りたいと思ってますし、最後は気持ちだと思うので、箱根への思いをどれだけぶつけられるかだと思うので、気合で頑張りたいと思います」




〇番外編~夏合宿の必需品~

A. Nintendo SwitchとHDMI

宿のテレビに繋げてマリオやパーティーゲーム系(マリオパーティー、世界のアソビ大全)のゲームを遊んでいる。同級生の具志堅と日比野陸(経営3・大垣日大高)とやるのがほとんどだが、1次合宿で同部屋になった佐藤真也(経済4・駒澤高)や坂元南紬太(経営2・洛北高)とも遊んだ。


和田

A. iPad

動物タワーをiPadで遊んでいる。「大画面でするのが、僕の中でめっちゃ熱い」とのこと。


取材=門前咲良(文3)

写真=竹田一爽(文4)、門前