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まもなく箱根駅伝シード権獲得に向けた前哨戦が始まる。昨季の箱根駅伝予選会では総合2位と躍進した陸上競技部。昨季の経験を力に更なる飛躍を目指し、栄光をつかめるか。この夏も汗水流し、修練を積む選手たちの声をお届けする。(取材は9月8日に行いました。)
▲インタビューに応じた手塚(左)と犬塚(右)
〇上半期、苦しんだ2人 チームを支える4年生ランナー
──ここまでの合宿を振り返って。
犬塚知宏(文4・美濃加茂高)
「3次合宿を振り返って、自分は短いスプリント系の速いものがすごく苦手で、この合宿でもちょっと垂れてしまったところはあったんですけど、得意のロングっていう距離走とか21キロ走でしっかり突きれたのは、それだけ考えればすごい収穫のある合宿だったかなとは思っています。けれど、課題も多く見つかる合宿であったので、今後、そこをどうやって乗り越えていくかというのが課題だなとわからされた合宿でもありました」
▲犬塚知宏
手塚太一(経営4・那須拓陽高)
「(夏合宿)全体としては、元々トラックシーズンが上手くいっていなかった状態で夏合宿に入ったんですけど、1次、2次があんまり・・・。左足がぬけぬけ病(動作特異性局所ジストニア。長距離走で発症する足の筋肉の力が突然抜け、自分の意思とは関係なく足が動いてしまう状態)みたいな感じの症状になっていて、あんまり調子が良い状態で1次2次に行くことができず。特に3次は本当に全部の練習でも離れちゃって、結構、正直、予選会に向けても、自分的にもきつい合宿になっているなという感じです」
▲手塚太一
──夏合宿で掲げている目標は。
犬塚
「自分の合宿の目標は、普段、Bチームで練習をこなしているんですけど、Aチームで積極的に練習をこなすという感じです。この(3次)合宿はそもそもAチームの練習しかないので、普段やっている練習よりももっと質が高い練習をこなす、フル消化するっていうのが自分の目標です」
手塚
「元々の合宿の目標としては、チームを練習から引っ張るというところが目標だったんですけど、上手く走れない部分がずっと続いた中で、今の目標というのは、最後なので走ることを楽しむっていうのでやっていますね」
──今年の上半期を振り返って、犬塚は。
犬塚
「1、2月から肉離れをしていて、本格的に走り始めたのが3月の後半からで、4月の頭に(焼津)ハーフを走ったんですけど、タイムがボロボロで、そこからちょっとずつ練習は積んできたんですけど、なかなか調子が上がらずに・・・。7月の函館マラソンの時も後輩の佐藤陸(文3・東京高)に負けてしまって・・・。終わってからも1回、膝を壊してしまって、なかなか思うように走れなかった上半期かなと思っています。なので、それを切り替えるための夏合宿にしようっていう感じで、気持ちよく走るために1、2、3次合宿を頑張ってきました」
──肉離れになったのは箱根駅伝で出走した直後か。
犬塚
「箱根駅伝の3日後くらいに個人でジョグしていたら、パチッとやってしまって。うわあああああっていう感じでした(笑)。ただただひたすら苦しい上半期でした」
──今年の上半期を振り返って、手塚は。
手塚
「左足が抜けるというのが、正直言って、3年生くらいの時から時々(症状が)出る感じではあったんですけど、箱根駅伝で走ってる時もちょっと出ちゃって、あんまり良くない順位だったので・・・。その後も4年生になってからはずっと、試合では毎回、絶対出るみたいな感じで、徐々に練習でも悪化してる感じで・・・。トラックシーズンは怪我をしなかったんですけど、思うようにずっと走れない感じが続いていて・・・。合宿に来ても、その症状が良くなるよりは悪くなっているという感じで・・・。4年間大学をやってた中で、走れているのに、思うように走れないというのがずっと続いていたので、結構苦しい上半期だったなと思います」
──左足が抜ける症状が出始めたのはいつ頃か。
手塚
「多分、2年生の時の(箱根駅伝)予選会を結構(足が)痛い状態で走って、それが治ってから時々、たまに変だなと感じるくらいだったんですけど、3年生のうちはちょっと変だなとかあっても走れるかなみたいな感じで走っていて、そこそこ走れてはいました。ですけど、4年目に入ってからは結構、毎回のように足が思うように動かなくなるみたいな感じで出ちゃって・・・。治し方も全然、ネットで調べても絶対に治るみたいな治し方もないみたいな感じのやつなんで・・・。どうしようかなという感じで・・・」
──箱根駅伝予選会での目標は。
犬塚
「チーム内順位が少なくとも8番以内で帰ってきたいっていうのは目標に挙げさせてもらっていて、詳しいタイムとかはまだちょっと決めてはないんですけど、今年も多分、暑くなることを予想しているので、その中でもしっかり65分は切って、64分30秒くらいでは帰ってきたいなと考えています」
手塚
「現状あんまり良い状態じゃなくて、他に状態が良い人がいっぱいいるので、走る可能性はちょっと低いのかなと思っています。ですけど、自分が2年生の時は足が痛くても走らざる得ない状況だったので、後輩に同じ思いはしてほしくないので、いつでも自分が走る準備はしっかりしていきたいです。2年生、3年生でどっちも走って、どっちもチーム内10番以内では来ているので、チーム内10番以内で絶対来るっていうところと、昨年は170位で10チーム内10番だったので、そこを少しでも上回る結果で回していきたいなと思っています」
──最終学年での箱根駅伝予選会にかける想いは。
犬塚
「予選会ではまだ1回も走ったことなくって。3月の立川ハーフの時期に毎年、骨を折ってしまうとかして走ったことがなくて。気持ち的には1年生と同じ感じで、1回も走ったことがない未知のレースというのもあって、すごく不安な気持ちもあるんですけど、すごい楽しみだなっていう気持ちが大きくて。1回も走ったことなくて、不安要素の1つではあるんですけど、それでもしっかりと楽しみながら走りたいという気持ちです」
手塚
「2年生、3年生と走らせてきてもらっているので、4年目はどうなるかわからないですけど、走るってなったからには、2、3年目も10位以内、ギリギリのところではあったんですけど、チーム内の順位でも絶対貢献するっていう思いでは諦めずに走っていきたいなと思っています」
〇番外編~夏合宿の必需品~
手塚
A. チョコレートとアーモンド
アーモンドチョコレートを買わず、チョコレートとアーモンドを別々で買い、一緒に食べる。「一緒になっているやつは買わないで、単体でも楽しめるみたいな(笑)」とのこと。
犬塚
A. チョコレートとカルピスの源液
甘党だからだそう。以前、和菓子が好きだと言っていたが「日持ちしないので。和菓子は持っていっても最初のバスの中で全部食べてしまいます(笑)」とのこと。
取材・写真=門前咲良(文3)