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<令和7年度東都大学野球秋季リーグ戦=9月16日 UDトラックススタジアム上尾 専大6-1国士大>
開幕節で連敗を喫し、流れを断ち切りたい専大は国士大と対戦。先発の多田結祐(経済2・健大高崎高)は持ち前のコントロールを活かし、打たせて取る投球で4回を被安打2、無失点で抑えた。
▲今季初先発の多田
一方の打線は2回に和田琉汰(文1・静岡高)が二塁打で出塁すると、続く渡辺維介(文2・松本国際高)のライトへ適時三塁打を打ち先制点を挙げた。その後も吉水真斗(経済3・松商学園高)の左中間への適時三塁打などでこの回3点を獲得。3回には谷頭太斗(経営3・日本航空石川高)が「感触が良かった」と高めの直球をセンター方向にライナー性の打球で弾き返し、スタンドに運んだ。さらに4回には守備から途中出場の田村虎治郎(経営4・享栄高)が1死二、三塁の好機でライトの横を抜ける2点適時二塁打で点差を広げた。専大は計8安打6得点で今季初勝利を挙げた。
▲渡辺、吉水、田村の今季初安打は適時打となった
▲谷頭は公式戦通算2本目の本塁打。いずれも国士大相手に放った
〇直前の通達にも動じず 借りを返した無失点投球
先発投手が多田に決まったのは試合開始1時間半前の事だった。直前の通達に「え、みたいな感じだった」と驚きを隠せていなかったが「言われたからにはやるしかない」とすぐに気持ちを切り替えた。さらに、偶然にも球場にいつもより早く到着したため「しっかり自分で準備をする時間を取れた」とコンディションを整え「今まで自分のせいで負けてしまった分の借りを絶対に返したい」という思いでマウンドに向かった。「今日は4イニングだけど、無失点という結果は良かった」と初勝利とはならなかったが、これまでの悔しさを晴らした。
今春にも先発の経験はある多田だが「自分が打たれて負ける試合が多かった」と結果を残すことができなかった。特に、前回登板の立正大との2回戦では急遽の登板となり準備が万全にできず1死で降板。しかし、試合後には多田の相方を務めた中野拳志郎(文4・小浜高)に「色々気にし過ぎずにもう一回頑張ろう」と励ましの声を掛けられた。「打たれたら結構落ち込んでしまうタイプ」の多田は中野の声かけで立ち直った。寮では同部屋ということもあり「中野さんがちょけて、自分を励ましてくれてくれたり、恋愛の話をしたりなどいい先輩です」と多田にとって中野の存在は大きい。
現在、先発と中継ぎの両方で起用されているが「自分の任されたイニングは絶対に0でいきたいと思っている。自分の武器はコントロールなので、逆に腕を振って荒々しくバッターにもっと向かっていけるようなピッチングをしていきたい」とこれからは強気な投球を心がけていく。
▲テンポ良く守備の時間を短くする投球スタイルで国士打線を抑えた
コメント
【谷頭】
――――試合全体を振り返って
「序盤から試合の主導権を握れたことが良かったと思います」
――――2打席目の感触はどうだったか
「意外とライナー性の打球だったので、(スタンドに)入るかどうかは分からなかった。ベンチからの歓声でホームランだとわかりました」
――――守備でも1つ良いプレーがあったが、守備にも自信があるのか
「守備にも自信があるけど、打撃にも自信があるので両方とももっと上達していけるように頑張ります」
――――今後に向けての意気込み
「1節目では連敗したので、2節目では連勝して3節目以降もしっかり勝っていければと思います」
文=知地泰雅(文3)
写真=大竹瑞希(文3)