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〈第64回東日本リンクホッケー選手権大会=9月13日 つくばローラースタジアム 専大1-1(2-0)VS東洋大※ペナルティショット対決の末〉
大会直前に主将の五十嵐優太(人間科学4・成城高)が怪我で離脱する中、専大は1回戦に東洋大を迎えた。序盤から一進一退の攻防が続く。前半2分に古家天斗(文2・青森山田高)が中央から切り込むと、正確なシュートを決めて先制に成功する。その後はサイドから攻撃を仕掛ける東洋大に苦戦するが、ゴールキーパーの荒田幸大(経済2・安田学園高)が防ぎ前半を終える。後半開始早々に同点ゴールを許すも、その後は稲田理生(経済4・都立松が谷高)らを中心とした守備で相手攻撃陣を無失点で切り抜ける。試合は前後半25分で決着がつかず、ペナルティショット対決に。両チーム3人目まで失敗するも、4人目の稲田と5人目の田港朝己(経営2・桜美林高)が連続で成功し、専大が準決勝に駒を進めた。
▲試合前の集合写真(後列左から:渡辺、星野、稲田/前列左から:田港、荒田、古家)
主将の五十嵐を欠く中、スタメンにはゴールキーパーに荒田、稲田、田港、古家、渡辺大剛(文2・専大付属高)の2年生主体の5人で挑んだ。前半から両チームともに激しい攻防を見せる。開始早々、稲田が駆け上がりシュートを撃ち込む。すると前半2分に中央から古家が右サイドに進入し、シュートを放つとパックは相手ゴールキーパーの右手をすり抜けゴール左隅に。古家は公式戦初ゴールとなった。その後はサイドから揺さぶる東洋大攻撃陣の圧を受けるが、渡辺がファーストディフェンスとして相手シュートコースを塞ぎ、集中した守りを見せる。9分には稲田の対角のスルーパスを受けた古家がシュートするも、ここは相手ゴールキーパーに阻まれる。前半終了間際には左サイドから攻め込まれるも荒田が連続セーブを見せ、試合を1-0で折り返す。
後半は、守備陣形をダイヤモンド型1-2-1に変更し、中央を固めるも開始10秒にロングシュートのこぼれ球を相手選手に詰められ同点に。後半開始早々での痛い失点となったが、古家を後方に配置しゴール前を固めて立て直す。後半2分には攻撃の流れからペナルティショットを得るも、古家の放ったパックは僅かに枠の外へ外れてしまう。7分には相手にロングシュートを放たれるも荒田が再三のストップを見せてピンチを切り抜ける。専大はこの試合が公式戦初出場となる星野翼(経済1・都立小川高)を投入し、流れを変える。後半18分、稲田が中央からフリーになり相手ゴールキーパーと一対一からショットを打つも決められない。後半終了間際には前進する東洋大攻撃陣に連続ショットを打たれるも荒田を中心とした粘り強い守備で跳ね返す。両チーム攻撃を繰り返すが最後の決め手に欠き、同点で試合は終了。大会規則によりペナルティショット対決での決着となった。
▲後半守備で仲間に声を掛ける渡辺
サッカーのペナルティキックとは違い、ゴールが狭い攻撃側が不利なペナルティ対決なのがリンクホッケー。両チーム3人目まで失敗すると、キャプテンを欠く中唯一の4年生で気を吐いた稲田がシュートを決める。相手の4人目を荒田がセーブすると、5人目の田港も冷静にゴールへ流し込み、専大が2年連続の準決勝進出を決めた。
▲ペナルティショットを決めた5人目の田港
▲ペナルティショット対決での勝利後、歓喜に沸く専大
前半に公式戦初ゴールを記録した古家は、「はっきり覚えてないですけど、試合の入りだったのでリラックスして打てました」とゴールを振り返った。また試合中は味方を頻繁に鼓舞し、「新チームになってから常に一番声を出すことを心がけていますし、(相手に)技術では負けても声だけは常に出すようにしている」と決意を胸にする。
▲前半ゴールを決めた直後も、果敢にシュートを打つ古家
終始安定感のあるショットストップでチームを勝利に導いた荒田は「全部止める気でいた。(ペナルティショット対決は)とりあえず1人目を止めようと。自分が全部止めて(味方に)決めてもらって勝つことを目標にしてたので勝てて良かったです」と口にした。上級生中心の相手に勝利し、「めちゃくちゃ大きい。もしインカレにキャプテンが復帰出来なくても、ある程度戦えるのかな」と自信を覗かせる。
▲再三のシュートストップを見せた荒田
五十嵐を欠く中、キャプテンマークを巻いた稲田は「すごく嬉しい。精神的支柱である主将がいないイレギュラーな中でも2年生が力をつけて、1年生も思い切りプレーしてくれて皆の力が集結して勝てた」と振り返る。下級生主体のチームについては、「彼らが数ヶ月後には、一番上の立場になるので彼らの意見を尊重することを意識している」と先輩としてサポートに徹する。
▲唯一の4年生としてチームを牽引した稲田
次戦は9/20に同会場で社会人チームINFINITYとの準決勝を控える。厳しい戦いが予想されるが、4年生の稲田は、「一ヶ月後にインカレがあるので少しでもチームとして経験値を高めたい」と来月を見据えつつ金星を狙う。
▲試合後、次戦に向けて気持ちを一つにする専大
文・写真=佐藤佑樹(経済2)