最新ニュース
〈第61回関東学生カヌースプリント選手権大会=8月7日〜8月10日 江東区・海の森水上競技場〉
激しい雨で波が立つ中で迎えた大会最終日の10日。専大からは、大泉堅(経済1・正則学園高)と藤縄輔玖(文1・富山北部高)の2名がカヤックシングル200m(以下、K-1 200m)に挑んだ。目標としていた決勝進出は逃したが、荒れやすい海の森水上競技場のコンディションに順応する貴重な経験となった。
▲大泉(手前)、藤縄(奥)
大泉、藤縄の両者ともに、予選を通過し準決勝に進出した。迎えた準決勝では6レーンに藤縄、7レーンに大泉が入り、偶然にも隣同士での同校対決となった。
スタートの瞬間、藤縄が力強い漕ぎでリードを奪った。大泉も徐々に追い上げを見せ、100m地点までは並走した。ピッチ数の多い大泉が後半にタイムを伸ばし、最終的に船2艇分の差でゴールした。決勝進出の条件となる3位以上を目指したが、大泉が4位、藤縄が7位と、惜しくもあと一歩及ばなかった。
▲準決勝は4位でゴールした大泉
大泉は準決勝を振り返り、「予選よりもスタートをミスしてしまって、タイムが落ちてしまったので、そこは結構悔しかった。3位までに入れば決勝にいけたが、3位と差があったのでそこを縮めたい」と語った。目標としていた40秒台には届かず、予選の42秒580が今大会のベストタイムとなった。「海の森は荒れることはよく聞いていた。横風がなかった分まだやりやすかったと思うが、この環境で漕ぎきれないと来年の全カレ、関カレで勝てないと思う。そこに向けて頑張っていきたい」と先を見据えた。
▲藤縄は後半に課題が出た
藤縄は「(K-1 200mの)予選はカヤックシングル1000mの時より気持ちを入れてスタートから漕ぐことができた。バランスも良かった」とK-1 200mを総括した。一方で「大学での練習がまだ足りていない。その結果が今回出たので、短距離でも勝てるようにパワーをつけていきたい」と自らを厳しく評価した。
「自分は200mが得意ではなく、最近の練習でも(大泉)堅に負けていた。とにかく追走し、少しでも可能性があれば勝ちにいく漕ぎをすることを想定していた。やっぱり、後半で差が出てしまった」と隣のレーンで戦った同級生との勝負を悔しがった。
今春入部した2人は、高校時代のコーチ主導の練習から、学生同士でメニューを組み立てる体制へと環境が変わった。自由度が高い一方で、その自主性が求められるスタイルに戸惑う場面もある。それでも、大学での練習にいち早く順応し、力をつけていく。
文=中島胡春(ネット3)
写真=竹田一爽(文4)