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2025.07.08
水球

【水球部】終盤の反撃及ばず、無念の2位でリーグ戦終了

〈関東学生水球男子1部1次リーグ戦 DAY10=6月22日 慶應義塾大学協生館プール 専大12-19日体大〉


 専大は順位決定戦の第1戦でリーグ2位の筑波大を倒し、3年連続で優勝決定戦に進出。決勝戦では悲願のリーグ優勝を狙い、3年連続で日体大と対戦。第1Pから好守ともに苦戦を強いられたが2点ビハインドで終える。第2Pでも得点を重ねたが、2点差を縮めることは出来ず。第3Pには6点差に広げられ、試合の主導権を握られる。第4Pでも得点を重ねるが、更に点差を広げられて12ー19で試合終了。

 またしてもリーグ優勝を日体大に阻まれ、2位で今年のリーグ戦全日程を終えた。

   ▲今年も日体大の壁は高かった

 

 本宮万記弘監督は、試合前に「やってきたことを一人一人が責任を持って最後までやること。今日は特にしっかり守ろうということで、きつくてもしっかり頑張ってディフェンスをすること。得点のチャンスは必ず回ってくるので、そこをしっかりモノにすること」を選手たちに伝えたと話した。


 

 序盤から得点の奪い合いとなる。開始2分で先制されると、両チームともに得点を重ねる。相手GKの好セーブなど、固い守備の前に決定機を決めきれない。守備ではマンツーマン気味に守り、自陣深くからのカウンターで得点を狙うが、相手にフリースローを与えると連続失点を喫する。苦しい展開が続く中、5分には野村恵太郎(商2・大垣東高)がフェイントから至近距離でシュートを決めるなど、3ー5で2点差に留める。


   ▲野村がフェイントから得点を決める


   ▲尾池笑(商4・鳥羽高)


   ▲佐々木優京(経営3・神奈川工業高)


 第2Pは序盤に主将の大江陸(経営4・秀明栄光高)が左サイドからシュートを決めて、チームの士気を上げる。だが、圧倒的な攻撃力を誇る日体大に至近距離からのシュートで2連続得点を許す。7分には相手の反則でフリースローを獲得すると、齊藤陽太(経営2・前橋商業高)の約15mロングシュート弾で再び2点差に縮め、5ー7で試合を折り返す。


   ▲大江がシュートを決めて味方の奮起を促す


   ▲齊藤が力強いロングシュートを決める


 第3Pでは素早い連携から計7点を奪われて王者の強さに圧倒される。2分には齊藤が右サイドからのループシュート、4分に大江が相手3人に囲まれながらもシュートを決めるなど意地を見せたが、更に点差を広げられて8ー14。



 第4P開始前のインターバルで、本宮監督は「視野が狭くなっていたので、もう少し周りを見れば別のことも出来るのではないか」と選手達に指示を送ったと話した。


   ▲第4P開始前にミーティングを行う選手たち


 巻き返しを狙い、第4Pでは積極的にシュートを打って追い上げを図る。2分にはGK 小嶋悠人(経営1・神奈川工業高)のロングパスから味方を経由して、最後は永井和(法2・埼玉栄高)が強烈なシュートを決める。その後は3連続で得点されるものの、5分には仁木勇志(文2・神奈川工業高)がゴール前での巧みなフェイントからシュートを決めきり、会場を沸かせた。


   ▲小嶋のロングパスが永井の得点に結びついた


   ▲味方の得点にベンチメンバーが感情を爆発させる



   ▲仁木の得点で応援席から歓声が上がった


 6分にはゴール前でファウルを受けた篠川浩貴(法3・高知東高)がペナルティースローを獲得し、ゴール左隅にシュートを決めて11ー18。終盤には自陣に攻め込まれるが、小嶋を含めた3人がゴール中央を固めてシュートを防ぐ。残り30秒を切り、コーナースローの流れで齊藤からパスを受けた中塚駿(経済4・秀明英光高)の強烈なシュートでネットを揺らすが反撃及ばず試合終了。12ー19の7点差で敗れ、今年も日体大の牙城を崩すことが出来なかった。

 

   ▲篠川が冷静にペナルティースローを決める



 本宮監督は試合を振り返り、「1次リーグの最終戦で日体大と対戦した時はコールド負けだった。そのことを考えると今日は7点差だったので、今までの歴代の中でも7点差まで詰めることが出来て良い試合になったと思うが、まだまだ反省点があり、出来るところは沢山ある。」とコメントを残した。


 また、今年度のリーグ戦は「今年のチームは去年の4年生が抜けたことで、しっかりやらないといけないといった状態で今の新4年生を中心にスタートしたが、蓋を開ければ3年連続で決勝に進出したということで、よく頑張ってくれた。」と総括し、選手達を労った。


 リーグ戦の全日程が終了し、8月28日〜31日には第101回日本学生選手権水泳競技大会(以下、インカレ)が開催される。監督は「まだメインのインカレが残っているので、7点差でひっくり返すのではなく10点差をひっくり返すくらいの思いを積み直して、インカレでは決勝で日体大を倒して優勝したい」とリベンジを誓った。



 主将の大江は「前回のリーグ戦で対戦した際にコールド負け(5ー20)という非常に悔しい結果に終わってしまった中で、気持ちを切り替えて全員で決勝に臨み、チームとして決められたことをやった結果がこのような形となった。負けてしまったことは非常に悔しいが、内容としては悪くなかったので、インカレに向けて今後頑張っていきたい。個人の部分で相手が自分たちを上回ることが多かったので、そこを残りの期間で改善していきたい」と前向きに語った。


 惜しくも優勝を逃したものの、3年連続で決勝戦に進出したことについて「まずは去年と同じ成績を残せたことは、正直ホッとしている。新チームになった際に、このチームでは正直まずいなと練習から懸念していた中で、シーズンを通してトレーニングしてきた部分が形となって準優勝という結果になったことは非常に良かった」と話した。


 大江は4年間のリーグ戦を終えて「まだ学生水球が終わった訳ではないが、4年間のリーグ戦を通して1年生の時から試合に出させてもらった中でも、初めて学年として一番上になり、水球の難しさを知った。すべてが上手くいく訳ではないと再認識した中で、最後は内容を伴って良い形で試合を終えられたことは良かった」と振り返った。


 今後に向けて「結果としては負けたことを重く受け止めたうえで、7点差ではなく10点差をひっくり返すくらいの力を今後つけて、最後はインカレの決勝で日体大と戦えるようにしたい。インカレでは優勝することを目標としてやっていくので、まずは身体をリフレッシュしてからそこに向けて戦いたい」と意気込んだ。


文=藤林利英(文2)

写真=藤林、佐藤佑樹(経済2)、髙野葵葉(文4)