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<第104回関東学生陸上競技対校選手権大会 3日目=5月10日 相模原ギオンスタジアム>
関東学生陸上競技対校選手権大会(以下・関東インカレ)の3日目には短距離ブロックから200m予選に工藤皓平(経済4・相洋高)が出場。怪我明けのレースだったということもあり22秒38と悔しさが残る最後の関東インカレとなった。
▲最後の関東インカレは「最後の公式戦出場になるかもしれない」レースだった
〇最後の関東インカレ 「何かの縁で短距離も続いてくれれば」
長距離の選手が多い専大陸上競技部から短距離ブロックの工藤が男子2部200m予選4組に出場した。号砲が会場に鳴り響くのと同時に駆けだすも、調子が上がらず組内6着の22秒38で最後の関東インカレを終えた。「4週間前に調整で出ようとした試合で足をつっちゃって、ちょっと調整が上手くいかないところもあった。本番ではできるレースはやったかなって感じがするが、結果としては叶わなかった」と調整が思うようにいかなかったことを明かした。
▲怪我明けで調整に悩まされたレースとなった
レース中は長距離の選手たちも応援に駆け付けた。多くの人の応援があったのに対し「短距離も頑張っているところを見せたかったが、あんまり上手くいかなかったなというところもあった。あと短距離の仲間も1人サポートで来てくれたので、その分も頑張りたかったが、結果が伴わなくて悔しい気持ちがある」と悔しさが湧いた。
▲長距離の選手も応援していた
レース後には男子1部200m予選を観戦した。「レベルとか意識が一、二段階違うなっていう感じがして全部のレベルが違う感じがするので、結構、刺激を受けるところがあった」と高度なレースを目にした。
現在、短距離ブロックに所属している選手は工藤を含めて2名と少人数で活動をしている。大人数でまとまって練習するのではなく、個人での練習となっている分「結構モチベーションを保つのが大変だったりするが、主体的にできる環境があるので、自分でやりたいことをどんどんやれる意思があれば難しいことはなく、逆にチャンスがある」と主体性が養われる。今回のレースでも「1、2か月ぐらいの予定を最初に組んで、そこから微調整を入れていくみたいな感じ。自分で全部考えられるので、どこの調子が悪いみたいなのを自分で考えてバランスを保つのは結構できた」と自身で考えながら調整した。
そして、昨年度まで在籍していた細谷柊真さん(令7・人間科学)の存在も大きい。「細谷さんと一緒に練習して、刺激を受けてやらせてもらっていたので、影響は大きかった」と一緒に競技をしていく上で得るものがあった。
ラストイヤーの4年生は「活動は落ち着くかもしれないが、秋に自己ベストを狙ったりできれば」と今後について口にする。「地元の大会とかで受賞や実績じゃなくて、ただ自分の記録を高めるだけにやれればいいかなと思う。自分の心身が苦しまない程度に楽しくできればいいなと思う」と最後まで競技を楽しむ。
現状、工藤の後輩に短距離の選手がいない。主体的に活動してきた4年間を「本当に自分的に恵まれた環境でできていたなと思っているので、親とか仲間、先輩、監督の方に感謝しているのもある。その中でいろんな面で成長できたことの実感っていうのも、ここでできて良かったなと思っているので、何かの縁で後輩とかが続いてくれれば、短距離もいいかなと思っている」と締めくくった。
▲4年間、選手個人が主体的に活動でき「恵まれた環境」だったと話した
文・写真=門前咲良(文3)