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2025.05.11
サッカー

【サッカー部】首位との大一番 勝点3獲得目前に迫るもまさかのドロー決着

JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部


第8節 VS城西大学体育会サッカー部


5月10日(土) 14:00Kickoff


@専修大学生田北グラウンド(川崎市多摩区)


専大 1–1 城西大

得点者 専大 橋本燦

   城西大 坂本


 第8節は城西大学と対戦し、1-1の引き分けに終わった。試合開始時間が1時間ずれ込む波乱の展開の中、専大は首位を走る城西大をホームに迎え入れた。直近2試合と同様に後方からボールをつなぐスタイルの相手に対して前線からの守備で、リズムを作る。両チームともに決定機を作るが、スコアは動かずに0-0で試合を折り返す。後半も互いに譲らず、スコアレスに終わると思われた後半48分に橋本燦が待望の先制点を奪う。しかし、勝利目前の後半50分に痛恨の失点。首位との差を縮めるチャンスだったが、勝点2を落とす結果となった。

▲橋本燦の先制ゴールを喜ぶ専大イレブン


〈試合前情報〉

以下、スターティングメンバー(4-2-3-1)

GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)

DF 4 橋本 清太郎(文4・流通経済大柏高)

DF 23 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)

DF 22 坂本 柊(経済1・尚志高)

DF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)

MF 7 河野 修和(文4・甲府昭和高)後半23分 OUT

MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)後半31分 OUT

MF 18 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半10分 OUT

MF 13 山下 基成(文3・大津高)後半40分 OUT

MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)

FW 9 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)後半10分 OUT


途中出場

FW 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半10分 IN

MF 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半10分 IN

MF 20 三木 喬貴(ネット情報2・習志野高)後半23分 IN

MF 24 溝口 晃史(法1・大津高)後半31分 IN

MF 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)後半40分 IN


〈試合展開〉

 ラストプレーで追い付かれ、首位との一戦は悔しいドローに終わった。首位・城西大をホームに迎えた専大だったが、諸般の事情により、試合開始時間が1時間遅れる波乱の展開。橋本燦は「試合前はルーティン化していて1時間遅れてしまったのは自分的に嫌かなと思った」と試合前の調整に各選手ひと苦労あった。

 15時に試合が始まると、専大は直近2試合と同様に後方からボールをつなぐスタイルの相手に対して最前線の伊澤を筆頭にプレスを掛けてボール奪取を狙う。守備から攻撃のリズムを作る専大は前半7分にビッグチャンスを創出。味方からのボールを収めた伊澤がペナルティエリア手前の左から右足を豪快に振り抜くが、ここは左ポストを直撃して得点とはならず。

▲序盤は積極的にシュートを放った伊澤

 前線からの守備がはまっていたが、前半25分には城西大にパスをつながれ、右サイドからクロスを入れられると、ペナルティエリア中央で完全にフリーになっていた相手にシュートを放たれる。しかし、ここは枠を大きく外れて難を逃れる。その後も両チームともにチャンスを作るが、スコアは動かず、0-0で試合を折り返す。

▲前線からプレスを掛ける仲本

 首位との勝点差を縮めるため、攻勢を強めたい専大は後半10分に道白と那須をピッチに送り出す。それでも、互いに譲らず、一進一退の攻防が続く。後半39分には途中出場の溝口が中盤でボールをカットし、鋭い縦パスを供給。道白が受けてペナルティエリア右からシュートを放つが、わずかに枠の左に外れてしまう。

▲道白のシュートは惜しくもボール1個半分枠を外れた

 このまま互いに譲らず、スコアレスで試合を終えるかと思われたが、均衡を破ったのは専大だった。後半48分、佐藤がドリブルで持ち運ぶと、ペナルティエリア左からクロスを送る。相手DFとポストに当たってコースが変わったボールを相手がクリアするが、ゴール前にこぼれて混戦となり、最後は橋本燦が押し込んで土壇場で先制に成功する。

▲ゴール前で押し込んだ

 ホームで再び劇的なゴールを挙げて勝点3が目前に迫った専大だったが、後半50分に痛恨の失点を喫してしまう。城西大に左サイドから高い軌道のクロスを上げられると、ペナルティエリア内からヘディングシュートを放たれる。このボールが左ポストに当たってゴールに吸い込まれ、同点に追い付かれてしまう。このプレーがラストプレーとなり、試合終了。首位チームに意地を見せられ、最終盤の失点で勝点2を落とす結果となってしまった。

▲試合終了後の様子

 終了間際の失点でドロー決着に終わり、東大樹監督は「試合の入りがいつもより良かったので、そこで点を取り切れば少しゲームを楽に進められたと思う」と振り返った。「相手も2部から落ちてきたとはいえ、良いメンバーも揃っているチーム。後半に勝負をかけた中で点が取れたが、その後のワンプレーで失点してしまった。相手の底力からもあったが、うちに足りない部分がまだまだあった」と肩を落とした。

 指揮官は決定力とボールを奪い切る力を課題に挙げたが、「選手たちはよく走り回って戦ってくれた」と首位と互角に渡り合ったイレブンを称えた。上位との3連戦は1勝2分の結果となり「目標としては3連勝。勝点9を目指した中で、勝点が5ということは4をロストしている。数字上のところでいくとまだまだ物足りない」と失った勝点に焦点を当てた。

 直近4試合を2勝2分と負けない粘り強さを見せた専大。橋本燦が「勝点を落とさなかったのはポジティブ」と語るように厳しい連戦の中でも収穫多々あった。次節以降も勝点が近い上・中位チームとの対戦が続く。主将の河野は「優勝するという目標に向けて勝てるようにチーム全体で準備したい」と前を向いた。


〈PICK UP PLAYER〉

河野修和

自身4試合ぶりの出場 ベンチで失点見つめ「最後まで出られない自分の情けなさもある」

 今節は4試合ぶりに出場を果たし、後半23分までピッチに立った河野。終了間際の失点をベンチから見つめ、「最後まで出られない自分の情けなさというのもあるし、もっとベンチから声を掛けられた部分もあった」と首を垂れた。

 それでも、首位チームを相手に善戦。「3連戦の最終戦ということで、セカンド(ボール)や球際の『絶対戦う』ところはみんなで声をかけていた」とキャプテンとして団結を呼びかけた。前線からの守備も機能し、「結構奪えるなというイメージはあった」と昇格を争うライバルを相手に好感触を得た。

 上位チームとの3連戦を1勝2分の無敗で終えたが、「負けないというのは良かったが、勝点を相手にあげてしまう点ではまだまだ物足りない」ときっぱり。ゴール前でのクオリティを課題に挙げ、「チャンスをものにできるように練習からクオリティを上げていきたい」と決定力の向上を誓った。


橋本燦

関東リーグ17試合目で待ちに待った初ゴール 佐藤に促されゴールパフォーマンス披露

 待ちに待った瞬間が訪れた。後半48分にゴール前の混戦から最後は執念で押し込み、昨季から数えて関東リーグ17試合目で初得点を奪った。長らく得点から遠ざかり、「どう喜べば良いかあんまりわからなかった」と同期の佐藤に促されて韓国代表のソンフンミン選手が行うカメラを構えるパフォーマンスを一緒に披露した。

▲佐藤(写真右)とゴールパフォーマンスを披露

 今節はキックオフの時間が1時間遅れる異例の試合となった。試合遅延の知らせを聞いてグラウンドから寮へ移動し、「授業の課題を終わらせてリラックスした」と有意義に時間を活用した。心の余裕が影響してか「なんとなく決められる予感がしていた」と見事に予感的中。残念ながらチームの勝利には結び付かなかったが、大きな一歩を踏み出した。

 東監督も「チームに欠かせない存在」と称賛。ただ、「彼がプロでサッカーをやり続けたいと思うのであれば、さらに数字のところが大事になってくる」と初ゴールをきっかけに更なる活躍を期待した。

 次節以降も昇格に向けて落とせない試合が続く。橋本燦は「この3連戦で3連勝できなかった分を中院戦で切り替えて勝点3を取って、前期勢いを持って突っ走っていきたい」と次戦を見据えた。


次節は5月18日に生田北グラウンドで中央学院大学と対戦する。


文=竹田一爽(文3)、木田晨一朗(人間科学2)写真=竹田、木田、作田夏楓(文1)