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〈黒鷲旗 JVA第73回 全日本バレーボール選抜大会=5月3日 Asueアリーナ大阪〉
現行体制としては最後となる黒鷲旗が5月3日に開幕した。昨年の全日本インカレ優勝の功績によって選出された専大は、大学史上初の出場を果たした。
初日のグループ戦では、Vリーグに所属する兵庫デルフィーノと埼玉アザレアと対戦した。2戦目の埼玉アザレアには惜敗したものの、兵庫デルフィーノに快勝し、決勝トーナメントへの切符を掴んだ。
▲円陣を組む専大
兵庫デルフィーノ戦
第1セットスターティングメンバー
OH: #12生田、#23マサジェディ
MB:#2千葉、#10稲垣
OP:#13塚田
S:#20森田
L:#7水野
第1戦目、兵庫デルフィーノとの戦いは、生田宗原(経済3・昇陽高)のレフトからの強烈なスパイクによる先制点から始まった。その後も、生田と塚田国光(法3・船橋二和高)、マサジェディ翔蓮(文1・福大大濠高)の力の乗ったスパイクや、千葉貫世(経済4・東北高)、稲垣陽斗(経営3・海星高)のクイックなど多彩な攻撃を仕掛けリードを続けた。ラリーが続く場面も多かったが、リベロの水野永登(商4・岡谷工業高)を中心に粘り強い守備力を見せ、相手に追い付かれることなく25ー22で第1セットを先取した。水野は、「結構ブロックの外を打ってくる選手が多かったので、ブロックを閉めて自分の方に打たせることを指示していた」と自らにボールを集めるようチームに声を掛けていたという。
▲多彩な攻撃を森田中心に仕掛けた
続く第2セットは、序盤から相手のサーブによって5連続得点を許し、追いかける展開となった。その後は、森田慶(経営2・日南振徳高)のトスフェイントなど多彩な攻撃や、安定したブロックが光り、中盤には相手に追いついた。そして、19ー19に並んだ場面で、生田のレフトからの2連続アタック、稲垣のクイック、相手のミスを誘ったブロックによる4連続得点によって23ー19と専大が点差を離した。最後は、マサジェディのレフトからのダイレクトで25ー22。ストレートで快勝した。
▲ブロックをする千葉(左)とまマサジェディ(右)
埼玉アザレア戦
第1セットスターティングメンバー
OH: #12生田、#23マサジェディ
MB:#2千葉、#10稲垣
OP:#13塚田
S:#20森田
L:#7水野
第2戦目は、兵庫デルフィーノを下した埼玉アザレアと対戦した。
生田の2連続サービスエースによって始まった第1セットは、Vリーグに所属する相手チームの安定したプレーを崩すことができず、拮抗した状態が続いた。しかし中盤、生田のサーブによって流れを変えると、一気に6連続得点。リードするかと思われた。しかし、その後も点を取り合うシーソーゲームは続き、あと一歩届かず23ー25でこのセットを落とした。サーブで大活躍した生田は「体育館は広いので、パスを一定にするように意識してあげた」と冷静に分析した。
▲サーブを打つ生田
第2セットは、相手の3連続得点から始まり、追う展開となった。果敢に攻撃を続けたが、相手のブロックによってなかなかアタックが決まらず、点差が開いていった。中盤以降からは、生田と岡本亨介(法1・岡谷工高)、塚田と佐藤ラニ海(経営1・北海道科学大高)が交代し、チームの雰囲気を変えた。岡本は「1年生らしく元気よくプレーすることと、攻撃というよりはディフェンスで入ったので、粘り強いレシーブで頑張ろうと思って入った」と意識したという。しかし、専大は序盤からのミスが響き17ー25でセットを落とし、ストレートで敗戦した。
▲スパイクを打つ稲垣
▲スパイクを打つマサジェディ
2試合を終え、マサジェディは「相手は基本のディグを上げるとか、繰り返しのコンビがしっかりあってるとかっていう中で、自分たちは逆にチャンスボールが来た中でコンビが合わずに決めきれないで負けてしまった試合だったので、そこの部分で大きな違いが出た」と対戦したプロチームとの違いを振り返った。また、以前課題として挙げていたレセプションについては「まだ(水野)永登さんにもカバーに入ってもらってる状況。自分で返せる実力がついてないので、その実力をつけていけたらと思う」と語った。
文=臼井千晴(文2)
写真=山中美琴(文3)