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2025.05.07
サッカー

【サッカー部】山下が待望の今季初弾 先制許す苦しい展開も勝点1もぎ取る

JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部


第7節 VS明治学院大学体育会サッカー部


5月6日(火)14:00Kickoff


@明治学院大学横浜キャンパスヘボンフィールド(横浜市戸塚区)


専大 1–1 明学大

得点者 専大 山下

   明学大 鈴木


 第7節は明治学院大学と対戦し、1-1の引き分けに終わった。3連勝を目指す専大は、前半15分に先制点を許す苦しい展開となる。その後は6試合を終えて3失点と堅守を誇る明学大を前に思うようにシュートまで持ち込めず、0-1で試合を折り返す。後半に入り、伊澤や道白といった攻撃の切り札を投入するが、耐える時間が続く。しかし、後半34分に山下がダイビングヘッドでネットを揺らし、試合は振り出しに。専大は終盤にかけてビッグチャンスを創出するも、そのままスコアは動かなかった。それでも、ピッチに水たまりができる厳しいグラウンドコンディションの中、次につながる勝点1をもぎ取った。次節は前半戦最大の山場となる首位・城西大戦に臨む。

▲ピッチに水たまりができる厳しいグラウンドコンディションだった


〈試合前情報〉

以下、スターティングメンバー(4-2-3-1)

GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)

DF 4 橋本 清太郎(文4・流通経済大柏高)後半0分 OUT

DF 23 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)

DF 22 坂本 柊(経済1・尚志高)

DF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)

MF 20 三木 喬貴(ネット情報2・習志野高)後半42分 OUT

MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)後半14分 OUT

MF 18 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半0分 OUT

MF 13 山下 基成(文3・大津高)

MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)後半14分 OUT

FW 27 橘 風芽(法1・浜松開誠館高)後半14分 OUT


途中出場

DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)後半0分 IN

MF 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半0分 IN

MF 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半14分 IN

FW 9 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)後半14分 IN

DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)後半42分 IN


〈試合展開〉

 注目の上位対決は山下の今季初ゴールでドローに持ち込んだ。3連勝を目指す専大(3位)は、2位の明学大と対戦。前節と同様に後方からボールをつなぐ相手に対して前線からプレスを掛けるが、明学大に上手くかわされる。前半15分に明学大にパスを回され、中央を突破されると、そのままペナルティエリア中央からシュートを決められてしまう。

▲失点後の様子

 先制点を献上した専大は、今季初先発となった橘を狙い、前線へロングボールを送るが、思うようにシュートまで至らない。ここまでの6試合でわずか3失点の明学大ディフェンスを前に攻めあぐねる時間が続き、1点ビハインドで試合を折り返す。

 ハーフタイム明けに那須と佐藤、後半14分に伊澤と道白といった攻撃の切り札を投入するが、状況は好転せず、前半同様相手に押し込まれてしまう。奪ったあとのパスがつながらず、苦しい展開となるが、先発起用された鈴木や坂本らディフェンス陣が奮起し、追加点は許さない。

▲鈴木に対しては「落ち着いてプレーできて、強みのヘディングも目立っていた」と東監督も高評価

 雨足が強まり、耐える時間が続いたが、後半34分に待望の瞬間が訪れる。三木が中盤でボールを奪うと、右サイドへ展開。ボールを受けた那須が華麗なフェイントで対峙するDFを剥がし、ペナルティエリア内にクロスを供給する。ファーサイドでフリーになっていた山下が強烈なダイビングヘッドを放つと、このシュートがネットを揺らして同点に追い付く。

▲豪快なヘディングシュートを決めた山下は今季初ゴール

 試合は振り出しに戻り、両チームともに攻勢に出ると、オープンな展開になる。後半47分に明学大が自陣からカウンターを繰り出すと、ペナルティエリア手前からシュートを放たれる。上林が防ぎ、こぼれ球を拾われるが、志村が決死のブロックで阻む。

 ピンチをしのぐと、専大にビッグチャンスが訪れる。自陣からのロングボールに抜け出した那須がドリブルで突破し、右サイドからクロスを送ると、走り込んだ道白が左足で流し込む。しかし、相手GKに阻まれてしまい、逆転弾は奪えずに試合終了。劣勢の時間が大半を占めたが、勝点1をもぎ取った。

▲最終盤の得点機を逃し、悔しがる道白

 最低限のドローに持ち込み、東大樹監督は「ピッチコンディションや天候がサッカーを面白くさせる中で、新戦力も入れて活性化を図りつつ、よく追い付いた」と評価した。この試合は後半14分までに4選手を投入し、「後半勝負をかけて一気に圧力をかけていければと思い、メンバー交代を含めてやらせてもらった」と話した。

 次節はホームに首位の城西大を迎える。大一番に向けて指揮官は「選手たちは誰もこの勝点1に満足していないので、しっかりと勝点3を取りに行くサッカーをしたい。城西大さんは強いし、(首位を)叩いて1位になれるように頑張っていきたい」と意気込んだ。


〈PICK UP PLAYER〉

山下基成

「決め切れずにチームに迷惑かけた」 待ちに待った今季初ゴールから量産へ

 7試合目にして待望の今季初ゴールを奪った山下。「前線のポジションで決め切れず、チームに迷惑をかけていた。こういう時に決められて良かった」と劣勢の中で奪った価値ある得点を喜んだ。

 前節はヘディングシュートがクロスバーに嫌われるなどゴールに迫りながらも、1点が遠く、チームメイトからも得点を渇望されていた。ここまでの試合では得点やアシストといった数字こそ付かなかったものの、豊富な運動量を活かし、攻守において数字以上の活躍を披露。東監督も「運動量やゴール前での迫力は多分チームで1番ある。やっと点が取れたので、ここから量産できると期待している」とその実力を高く買った。

 次戦は首位の城西大戦。3年生フォワードは「首位のチームということは関係なく、1戦1戦勝点3を取れるように頑張りたい」と大一番も平常心で挑む。


上林真斗

押しも押されもせぬ正守護神 コーチングで山下のゴールを“アシスト”

 3年生守護神はドローに持ち込んだ1戦を「初スタメンがセンターバックとフォワードにいて、ちょっと固くなるかなと思ったが、意外とのびのびやってくれてチームとしてもプラスになった」と振り返った。その一方で「上位チームとの試合ではどうしてもフィジカルで勝てないので、機動力とかで戦わないといけない。そこは外(コーチ陣)から言われないで中(選手陣)で変えれば失点もなかったと思う」と悔しがった。

 今節はここまでゴールがなかった山下が同点弾を奪った。上林は「(山下)基成は点が取れていなくてチームの中でもいじられていた(笑)。昨日くらいからはっぱをかけていたので良い形が出たのかな」と明かした。試合終盤には「基成どんどん振っていけ!」という上林からのコーチング直後にゴールが生まれ、声で同期の今季初弾を“アシスト”。「シュートにパンチがある選手が多いので、1回(足を)振ったらセカンドボールに詰められるシーンが後ろから見ていると結構ある。そこは日頃から言っている部分」と最後尾からチームを支えている。

 今季は3年生となり、上級生の立場になった。「去年はいちくん(=一丸大地選手/令7・法卒)やげんくん(=松村厳選手/令7・法卒)が居て自由にしていても許される部分があった。プロとか上のステージに行くと考えたらバランスを取ることが求められる」とチームを上手くマネジメントすることを意識している。

 上級生としての覚悟も芽生え始めた背番号12は、全試合フル出場と最少失点を目指して専大ゴールに鍵をかける。


次節は5月10日に生田北グラウンドで城西大学と対戦する。


文・写真=竹田一爽(文4)