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2025.05.04
野球

【野球部】8回、吉水の一打で逆転 継投で粘り勝ち勝ち点2

<令和7年度東都大学野球春季リーグ戦=4月30日 大田スタジアム 専大4-3立正大>


▲総力をあげて勝ち点をもぎ取った


粘り続け勝ち点をもぎ取った。

初回に押し出し四球でいきなり先制されるが、3回に今季初スタメンの7番・織茂秀喜(経営4・松商学園高)の適時打で同点に追いついた。しかし、その裏には相手打線に捕まり、適時2塁打と犠飛で2点を奪われた。

それでも、5回に9番の中野拳志郎(文4・小浜高)適時打で1点差に迫る。すると、8回に谷頭太斗(経営3・日本航空石川高)の安打と相手の暴投で無死1、2塁のチャンスを作ると、5番の渡辺維介(文2・松本国際高)の適時2塁打で同点。続く、6番の吉水真斗(経済3・松商学園高)が右方向へ放った打球が適時打となり逆転した。

4回からは3番手の伊東賢生(経済3・千葉黎明高)が投げ1回無失点、5回からは4番手の梅澤翔大(経営1・専大松戸高)が5回無失点で抑え、第3節も勝ち点を獲得した。


▲伊東は3連投となったが、この試合も無失点で抑えた


▲この試合も5回無失点で抑え、大活躍のルーキー梅澤




〇今季初スタメンで活躍した織茂


▲待ちに待ったスタメン起用でいきなり結果を残した


打順が大きく変わったこの試合。今季になり初めてスタメン表に“織茂”の名が書かれた。「やっと来たかと思った。しっかりいつでもいける準備をしていた」と待ちに待ったスタメン起用で7番に座った。


初回に先制されてチームの流れが不穏になる中、5番の渡辺が死球、6番・吉水の二ゴロの間に一塁走者が進塁して2死2塁のチャンスが訪れる。「ピッチャーのモーション自体がすごく速かったので、立ち遅れないように速めに作ることを意識した」と心掛けた打席で打った球はセンターへの一時同点適時打となった。「形じゃなくて本当に気持ちでなんとか一点返そう、後ろにつなごうという思いだったんで、結果的に1点入って良かった」と渾身のガッツポーズをした。「無意識だった。普段表さないようにしている」といつもはポーカーフェイスを保っていたが、この一打にかけた思いは強かった。

その後も7回表に左前打を打ちこの試合2安打を記録した。「調子自体はすごく良かった。自分が出る時はこういう苦しい展開ということがわかっていたので、そこで(活躍すれば)なんとかチームの優勝に繋がると思うので、そういう形に持っていけたらと思う」と自分の役割を全うしようと奮闘する。


この試合に勝利したことで勝ち点2となったが「チームとしてはピッチャー陣や一人一人の打席の内容を見るとやっぱり課題がたくさんある」と厳しく自他を評価。「そういうところをしっかり2週間詰めて練習して、良い形でまた次に入れるようにしたい」とチームの課題改善に力を入れる。



▲普段は感情を表に出さない織茂が力強くガッツポーズした




〇不調の吉水も勝ち越しの一打


▲今節から安打が出始めた吉水の打った打球は勝ち越し打となった


「特に何も考えなかった。来た球を打つというシンプルな考えでいった」と打球はチームにとって大きな一打となった。


8回に5番・渡辺の適時打で同点に追いつき、なおも無死2、3塁のチャンスで6番の吉水に打席が回った。「『短く持ってコンパクトに行けよ』っていう感じのことを言われた」と齋藤正直監督から助言をもらい、打った球は勝ち越しの適時打となった。

しかし、自身が放った打球に対し「あの打球が勝ち越しタイムリーになったので…恥ずかしかった。一塁上であんまり喜べなかったが、勝ったので良かった」と満足はしていない様子だった。第3節では安打が増え、打率0割台から.286まで上昇したものの「内容が全然良くなかった。ここで満足するんじゃなくて、次の節まで2週間ぐらい長い期間が開くので、そこでちゃんと調整してまた良い状態で4節目を迎えられたらと思う」と復調できるよう練習に励む。


3年生は「勝ってチームが一部にいくのがすべてなので、そこに向けて自分がなんとか力になれるよう頑張りたい」と一部昇格にむけてチームの戦力になれるよう邁進する。


▲一部昇格に向けて、復調できるよう調整に励む




コメント

[渡辺維介]

――――この試合、打順が4番から5番に変更となった

「打順が変わったことに関してはそこまで気にしていなかったんですけど、燃えるものがありましたね。悔しいという気持ちが今回の結果に表れたなと。前の試合で途中から変えられて、悔しかった。本当に気持ちでって感じです」


――――8回にレフトへの二塁適時打を放ち同点に追いついた

「監督に(打席に)入る前から『謙虚に行け』って言われたので、その通りに次に繋ごうと。自分で点を取ってやろうっていう気持ちがありました」


――――同点に追いついた瞬間、どう思ったのか

「本当嬉しかったです。本当に心の底から出たかつポーズが出ました」


――――第5打席には前の打者だった松永が敬遠された。そんな中でも遊安打となったが、心の中に燃えるものがあった

「俺で勝負かと。なめられているなと思ってましたけど、空回りして思い通りにいかなかったんですけど、次に繋げたのが良かったです」


――――その打席の前にも松永とともに齋藤監督から声をかけられた

「『梅沢を楽にしろ』って。『とにかく楽にしてくれ』ということを言われました」


――――これからも大事な試合が続く

「第2戦目に負けているので、2戦目で勝ち点を取りきれるように連勝で点を取りにいきたいなと思います」


▲悔しさから「燃えるものがあった」試合となった


▲9回表に松永とともに齋藤監督から指示を受ける




[中野拳志郎]

――――5回表にはセンターへの適時打で1点差に迫った

「とにかくボールに食らいつくことだけを考えて、今まで全然(チャンスを)作っていなかったので、とにかくデッドボールでもいいしフォアボールでも何でもいいから次に繋ぐということを意識して打席に入りました」


――――今回は6番ではなく9番に打順が変わった

「打順は自分は関係なく、この打順であれば自分は9番くらいかなと。その中で自分の仕事ができれば、今日は望ましいと思いました」


――――この試合に勝利し、勝ち点2となった

「ピッチャーが今日もちょっと危なかったし、長島があんまり良くなくてちょっと苦しい展開だったんですけど、藤田や伊藤、多田(=多田結祐、経済2・健大高崎高)、梅澤が粘ってくれて。特に梅澤ですかね。一年生ながら冷静にどんどんと投げてくれと抑えてくれるので。それがあっての今日の勝ちだと思うので、全員が繋いで勝てた試合でした。とにかく勝てて良かったですね」


――――第3節は継投で粘る試合が多かった。様々な投手の球を捕って感じることは

「藤田とかは同級生ですけど、自分の話を信じて思い切り投げてくれている感じもあるし、伊東に関しては色んな配球を考えていて、自分で考える子なので助かってます。梅沢もやっぱり自分で考えて自分の意見を伝えてくれたりしています。長島はエースとしての自覚があると思うんですけど、良いピッチングをしないといけないという気持ちもある中で、これも経験かなと思うので、次も先発を任せられると思うのでそこでしっかり自分の力を出してくれたらいいかなと思います」


――――これからも一部昇格に向けて負けられない試合が続く

「負けられないですよ。もう勝つことだけを考えて、スローガンが『総力結集』なので全員でいって。全員が戦力なので、ベンチ外のサポートしてくれている選手がいるのでその感謝を忘れずに、全員で戦えていけたらと思います」


▲一部昇格に向けて、チームの総力を結集させ次節も戦う




文・写真=門前咲良(文3)