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JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部
第6節 VS青山学院大学体育会サッカー部
5月3日(土) 14:00Kickoff
@青山学院大学緑ヶ丘グラウンド(神奈川県相模原市)
専大 2–0 青学大
得点者 専大 オウンゴール、戸田(P)
第6節は青山学院大学と対戦し、2-0で勝利した。劇的勝利を挙げた前節の勢いそのままにアグレッシブな姿勢を見せる専大は、前半7分に相手のオウンゴールで先制。その後は後方からボールをつなぐ青学大に対して前線から強度の高いプレスを掛けていく。前半22分にはPKを戸田が冷静に沈めてリードを広げ、2-0で試合を折り返す。後半に入ると、相手に押し込まれる時間が長くなるが、ディフェンス陣が奮闘して得点を許さない。試合を決定付ける3点目こそ奪えなかったものの、相手攻撃陣を完全にシャットアウトし、今季初の連勝を達成した。次戦は中2日で明学大との上位対決に挑む。
▲この試合、2得点に絡む大活躍を見せた10番の戸田
〈試合前情報〉
以下、スターティングメンバー(4-2-3-1)
GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)
DF 4 橋本 清太郎(文4・流通経済大柏高)
DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)後半40分 OUT
DF 22 坂本 柊(経済1・尚志高)
DF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)
MF 20 三木 喬貴(ネット情報2・習志野高)
MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)後半12分 OUT
MF 18 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半25分 OUT
MF 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)後半0分 OUT
MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)
FW 9 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)後半12分 OUT
途中出場
MF 13 山下 基成(文3・大津高)後半0分 IN
FW 26 橘 風芽(法1・浜松開誠館高)後半12分 IN
MF 24 荒田 拳輝(文3・平塚学園高)後半12分 IN
MF 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半25分 IN
DF 23 鈴木 嘉人(経済2・実践学園高)後半40分 IN
〈試合展開〉
前線からの守備が上手く機能し、3連戦の初戦を完封勝利で終えた。前節、アディショナルタイムの得点で劇的な勝利を挙げた専大は、上位につける青学大と対戦。試合開始早々からアグレッシブな姿勢を見せると、前半7分に仲本の仕掛けから右CKを獲得する。キッカーの戸田がインスイングのボールをゴール前に送ると、相手DFが上手く処理できず、オウンゴールで先制に成功する。
▲オウンゴールを誘発した戸田に駆け寄る専大イレブン
ラッキーな形で先制点を得た専大は、後方からボールをつなぐ青学大に対して伊澤や橋本燦といった前線の選手からプレスを掛けてショートカウンターを狙う。東大樹監督が「今シーズンはかなり落とし込んできている」と話すプレッシングから幾度もチャンスを創出していく。前半22分には橋本燦が相手のクリアボールを拾うと、前線へ浮き球を送る。ペナルティエリア内に走り込んだ佐藤が相手DFのハンドを誘発し、PKを獲得。キッカーの戸田が左足でゴール左下の隅に蹴り込み、追加点を得た。
▲戸田は2試合連続ゴールとなった
前半25分に青学大がペナルティエリア左からシュートを放つが、守護神の上林が右手で防ぎ、得点を許さない。その後もボールを握る青学大とプレスで前進を阻む専大という攻防は変わらず、2-0で試合を折り返す。
後半に入り、12分には青学大にロングボールから抜け出され、上林と1対1の場面を作られるが、幸いにもシュートは枠の上へと飛んで難を逃れる。専大はその直後、関東リーグデビューとなるルーキーの橘らを投入して追加点を狙う。
▲浜松開誠館高で10番を背負った期待のルーキー
後半は前半よりも相手にボールを握られる時間が長くなったが、守備陣が奮闘して決定機は作らせない。すると、後半46分には左CKから途中出場の山下がヘディングシュートを放つが、相手GKの好セーブもあってクロスバーに阻まれる。そのこぼれ球に鈴木が詰めるが、相手にクリアされてしまい、試合を決める3点目は奪えず。それでも、4試合ぶりのクリーンシートと今季初の連勝を達成した。
▲頭で合わせるも、クロスバーをたたき、山下の今季初ゴールはまたもお預けに
試合後、東監督は「3連戦の入りということで、みんなも気合が入っていたと思うので、そこが得点に結び付いて良かった」と立ち上がりに見せた積極性を評価した。
第2節共栄大戦以来となる無失点に抑えた守備陣に対して指揮官は「日に日にゲームをやるごとに良くなってきている。もっともっと良くなる部分もいっぱいあると思うので、頑張ってほしい」と期待を込めた。
〈PICK UP PLAYER〉
橋本燦
開幕からスタメンを張る新2年生 課題は「シュートを打つ」
「自分なりに相手のウィークポイントがわかって、自分がボールを奪ってやろうという気持ちで頭も体も動いたので良かった」と試合を振り返る橋本燦。相手の3バックに対して専大は前線の3枚(伊澤、仲本、佐藤)でプレスを掛けたが、序盤はなかなかはまり切らず、橋本燦が自ら行動に移して守備を機能させた。
前半36分には味方からのパスで相手ディフェンスラインの裏に抜け出し、シュートチャンスを作りかけたが、最終的にはパスを選択。このプレーにチームメイトからは「燦打てって!」「燦ビビるな自分で行けよ!」といった声が飛んだ。関東リーグでの得点はまだ記録しておらず、橋本燦も「得点を取らないと自分の価値は上がってこない。2-0から3-0に試合を決定付ける3点目は自分がサッカーをする中で大事にしている。あそこでパスを選択しちゃったのは今後の課題」と猛省した。
▲今季は同窓の遠藤琉晟(ネット情報1・帝京長岡高)が入学。「先輩として背中で引っ張るプレーをしたい」と語った
ルーキーイヤーの昨季は9試合に出場し、攻撃面でアピールしたが、残念ながらレギュラー定着とはならなかった。「去年、はるさん(=佐藤陽彦ヘッドコーチ)にも言われたが、プレーに気迫がなくてポジションを確立できなかった」ともどかしいシーズンを過ごした。それでも、今季は心機一転、守備からリズムを作ることを考えた。この試合でも披露したように良い守備から攻撃へとつなげ、開幕戦から6試合連続で先発出場と専大に欠かせない一員に大きく成長した。
次戦は中2日という厳しい日程で2位の明学大と対戦する。橋本燦は「明学大も上手くて厳しい戦いにはなると思うが、自分がゴールに関与しながらチームのために走って戦いたい」と意気込んだ。
橋本清太郎
大学ラストイヤーは右サイドバックで奮闘中 「この先サッカーができるか懸かっている」
「自分でもやると思っていなかった」と話す橋本清が右サイドバックで奮闘中だ。昨季の後半戦からセンターバックとして主力に定着したが、今季は新たなポジションで戦っている。
この試合は青学大がウイングバックにボールを付ける回数が多いというスカウティングもあって果敢に相手へチャレンジし、ピンチの芽を何度も摘んだ。さらに積極的な攻撃参加も目立ち、「センターバックと違って攻撃できる部分もあるし、対人を活かしたプレーができて面白い」と笑顔を見せた。
昨季は9試合の出場で2得点を記録。いずれの得点もチームを勝利に導く決勝点だった。ただ、今季はいまだに得点は0。橋本清も「もうそろそろ取っていきたい」と今季初ゴールに意欲的だ。
大学ラストイヤーを迎え、チームとしても個人としても分岐点となるシーズンに挑んでいる。「去年のプレーオフは自分のミスからやられて昇格できなかった。そこは最上級生として自分が1番責任を持ってやらないといけない」と力を込める。続けて「自分はこの先サッカーができるか懸かっているので、スカウトにアピールできるようなプレーを常に続けたい」と話した。
昨シーズンの参入プレーオフで誰よりも悔しい思いをした4年生が新たなポジションで専大と自身の将来を切り拓いていく。
試合後、インタビュー
東監督
〇試合を振り返って
「前半、タイミングよく2点を取れたところは良かった。ただ、後半の締め方はまだまだ成長の余地がある」
〇2得点に絡んだ戸田について
「やっと4年生らしくなってきたなと思っているので、さらなる期待を込めて、もうちょっと頑張ってもらえると嬉しい」
〇次戦に向けて
「連戦だろうが、やることを変えずにガツガツ行くつもりではいる。ここからの2日間で良い準備をして、みんなのコンディションを見ながら次の試合もクリーンシートでなおかつ複数得点が取れるようにまた頑張りたい」
次節は5月6日に明治学院大学横浜キャンパスヘボンフィールドで明治学院大学と対戦する。
文・写真=竹田一爽(文4)