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JR東日本カップ2025 第99回関東大学サッカーリーグ戦3部
第5節 VS東京学芸大学蹴球部
4月26日(土) 14:00Kickoff
@生田北グラウンド(川崎市多摩区)
専大 3―2 東学大
得点者 専大 戸田、那須、道白
東学大 半田、遠藤
第5節は東京学芸大学と対戦し、3―2で勝利した。前節初黒星を喫した専大は、徐々に試合のペースを握ると、前半31分に戸田のゴールで先制。今季初出場の新10番の活躍もあって1点リードで試合を折り返す。ハーフタイム明けに那須と道白を投入して追加点を狙うも、後半立ち上がりに失点。その後、互いに1点を追加し、2-2で迎えた後半46分に道白が値千金のボレーシュートを決めて土壇場で勝利した。シーソーゲームを制した専大は3試合ぶりに勝点3を獲得し、暫定2位に浮上した。
▲後半アディショナルタイムに値千金の決勝点を決めて喜ぶ道白
〈試合前情報〉
以下、スターティングメンバー(4-2-3-1)
GK 12 上林 真斗(法3・昌平高)
DF 4 橋本 清太郎(文4・流通経済大柏高)
DF 6 岡田 海人(法3・浜松開誠館高)
DF 22 坂本 柊(経済1・尚志高)
DF 5 志村 ぼん(経済3・韮崎高)後半36分 OUT
MF 20 三木 喬貴(ネット情報2・習志野高)
MF 10 戸田 大翔(商4・志木高)
MF 13 山下 基成(文3・大津高)後半30分 OUT
MF 17 佐藤 漣(法2・成立学園高)後半0分 OUT
MF 8 橋本 燦(ネット情報2・帝京長岡高)後半24分 OUT
FW 9 伊澤 壮平(人間科学4・浦和南高)後半0分 OUT
途中出場
MF 19 那須 奏輔(経済2・東海学園高)後半0分 IN
MF 14 道白 優斗(文2・流通経済大柏高)後半0分 IN
MF 24 塚越 幹太(経済3・専大松戸高)後半24分 IN
FW 18 仲本 隼翔(経済4・松商学園高)後半30分 IN
DF 28 佐藤 柚太(経営2・白根高)後半36分 IN
〈試合展開〉
終了間際のゴールで大きな勝点3を得た。前節今季初黒星を喫した専大は、昇格組の東学大と2年ぶりに対戦。立ち上がりから積極性を見せる相手にやや後手に回るが、左サイドの佐藤を中心に攻め込み、徐々にペースをつかむ。
前半31分に右CKを獲得すると、キッカーの戸田がインスイングのボールをゴール前へ送る。そのこぼれ球に戸田が素早く反応し、ペナルティエリア右からダイレクトで左足を振り抜く。カーブが掛かった低い弾道のボールは見事にゴール右下の隅へと吸い込まれて先制に成功。「狙い通りだった」と言う10番の活躍もあって1点リードで試合を折り返す。
▲今季初ゴールを決めてベンチに駆け寄る戸田
「本当だったら前半でゲームを決め切らないといけなかった。前線の選手に喝を入れる意味を込めた」という東大樹監督は、ハーフタイム明けにここまで2得点を挙げている那須とスーパーサブの道白をピッチに送り出し、追加点を狙う。しかし、後半4分に中盤でルーズボールを拾われると、東学大に左サイドを華麗に崩されてしまい、同点ゴールを献上。
▲失点シーン
それでも、専大はその4分後に途中出場の那須と道白のコンビですぐさま突き放す。道白がプレスを掛けると、ハーフウェーライン付近でボールを奪取。そのまま持ち運び、左前方の那須へパスを送る。那須はペナルティエリア手前の左から迷いなく、得意の左足を振り抜くと、鋭いシュートはゴール右隅を揺らす。「思い切り大胆に振ったら入ってラッキーだった」という那須は早くも今季3点目となった。
▲チームメイトと喜びを分かち合う那須
試合を決める3点目を狙う専大は、後半20分に那須がペナルティエリア右からシュートを放つが、右ポストに阻まれてしまう。チャンスは作りながらも、得点を奪えない時間が続くと、後半32分に左サイドから突破を仕掛ける相手に対して橋本清が振り切られる。そのままクロスを許すと、ファーサイドで合わせられ、再び同点とされる。
アディショナルタイムに突入し、このままドロー決着かと思われたが、互いに譲らない白熱した展開に終止符を打ったのはやはりこのコンビだった。戸田が自陣でボールを回収すると、橋本清から那須へパスが渡る。右サイドからクロスを送ると、ゴール前で完全にフリーになっていた道白が右足でボレーシュートを放ち、ネットを揺らした。土壇場でシーソーゲームを制し、専大が3試合ぶりに勝利をつかんだ。
▲那須のクロスに上手く合わせてボレーシュートを放った
試合後、東監督は「前節負けてしまって、今節はしっかり勝ち点3を取りに行こうと選手たちは気合が入っていたと思う。僕もそれにしっかりと臨場してあげられるような送り出し方をしてゲームに臨めた」と振り返った。
次節以降は再び3連戦となり、昨季昇格を争った青学大や明学大、2部から降格した城西大と難敵との対戦が続く。指揮官は「ここから先はコンディションの部分もすごく重要になってくると思う。(攻撃的な)戦い方を変えるつもりはさらさらないので、点を取りに行って打ち合いをちゃんと制せるように頑張っていきたい」とファイティングポーズをとった。
〈PICK UP PLAYER〉
戸田大翔
『チャンスをずっと待っていた』 今季初出場の新10番が一発回答
前半31分に自ら蹴ったCKのこぼれ球を見事に左足で捉え、鮮やかなカーブ弾を決めた戸田。「今まで出られなかった中で、チャンスをずっと待っていた」とリーグ戦今季初出場で早速結果を残した。
今季初戦となった県知事杯争奪戦の関学大戦では2枚のイエローカードを受けて退場。関東リーグ開幕戦は出場停止で欠場したが、その後もなかなか出番を得られなかった。もどかしい日々を過ごす中でも戸田は「出られない期間で『何かを吸収しろ』と多分試されていたと思う。チーム全体を見てプレーできるようになって逆に良かった」と振り返った。
今季から10番、副将としてチームを引っ張る立場になった。「期待されているのは感じるので、気負いせず活躍できれば良い」と語り、「目に見える形で、結果で見せたいと思う。チーム全体でしっかり走り切って、強い専修を取り戻すために頑張りたい」と意気込んだ。
道白優斗&那須奏輔
名古屋U-15同期コンビが大車輪の活躍 『勝ったのは2人の力でもある』と監督も高く評価
無得点に終わった前節終了後、「攻撃のコンビネーションを練習から意識したい」と話していた道白が名古屋U-15同期の那須との連携で値千金の決勝ゴールを奪って見せた。ベンチスタートとなった両者はハーフタイム明けに同時投入されると、後半9分の那須のゴールを道白がお膳立てした(記録上のアシストは付かず)。難しいシュートを決めた那須は「(道白がアシストした開幕戦の得点に続き、)今回もだが、俺のゴールがすごかった」と満面の笑みを浮かべた。
再び同点とされた後半アディショナルタイムには、那須のクロスに道白が飛び込み、土壇場で勝ち越した。殊勲の今季初ゴールを挙げた道白は「絶対に点が取りたかったので、全力でスプリントして(那須)奏輔から良いボールが来ると信じていた。最後、ふかすかと思ってめちゃくちゃ緊張したが、上手く抑えられてよかった」と2人で奪った得点を振り返った。
東監督は見事な連携で勝点3をもたらした2選手を「勝ったのも彼ら2人の力でもある」と高く評価した。ただ、「他で点を取れるシーンがいっぱいあったので、1G1Aに対して全然納得はできてない」と期待を寄せ、更なる活躍を要求した。
次節以降、道白と那須が口を揃えて重要だと語る3連戦が待っている。「ここからが山場。前の3連戦(1勝1分1敗の2~4節)とは違う良い結果を残したい(道白)」。「常に自分たちがチャレンジャーの気持ちを持って、1戦1戦確実に勝ちたい(那須)」。昇格・優勝に向けて負けられない試合が続くが、名古屋産のアタッカー2人が専大を勝利へと導いてくれるはずだ。
次節は5月3日に青山学院大学緑ヶ丘グランドで青山学院大学と対戦する。
文・写真=竹田一爽(文4)