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2025.04.22
野球

【野球部】延長戦を制し今季初勝ち点獲得!3回⅔を投げ抜いた梅澤が初勝利

<令和7年度東都大学野球春季リーグ戦=4月18日 大田スタジアム 専大7ー5国士大>

▲リーグ戦初勝利を挙げた梅澤


1勝1敗で迎えた国士大との3回戦。2回に2点を先制されるも、直後の3回表に4番・渡辺維介(文2・松本国際高)の適時三塁打と5番・松永知大(経済4・創成館高)の適時打ですぐさま逆転に成功、5回にも和田琉汰(文1・静岡高)の適時打でリードを2点に広げる。しかし7回、先発の長島暖和(経営4・専大北上高)がついに粘りきれず、4ー4の同点に。なおもピンチの場面でマウンドに上がった梅澤翔大(経営1・専大松戸高)はこの局面を切り抜け、さらに2イニングを跨いで9回まで0を並べた。今季初の延長タイブレークへ突入した10回表、前日に続き代打で登場の大木漣(経済2・加藤学園高)が勝ち越しの一打を放つなど3得点で突き放すと、10回裏は続投の梅澤が最速151キロを計測するなどギアを上げて締めくくり、今季初の勝ち点「1」を掴み取った。



〇リリーフで150キロ台連発の梅澤 連投にも「思い切って行けた」


入学直後からフル回転のルーキーが、鮮烈な投球で勝利に導いた。

7回表、専大が満塁のチャンスで無得点に終わった直後、先発・長島が相手打線に捕まって同点に追いつかれる。なおも1死2塁で国士大に試合を決定づけられかねないこの場面、マウンドに上がったのは前日の2回戦に続き連投となった梅澤。「後ろで投げることは言われていたので、準備はできていた」と、先頭打者にヒットを浴びるもその後は空三振と二ゴロに打ち取って火消しに成功した。イニングを跨いで8回、9回は打者6人をパーフェクトに抑え、タイブレークでの打線爆発を呼び込んだ。

▲流れを相手に渡さない力投を見せた


先週の駒大戦でも2回戦・3回戦と連投し、これでチーム6試合目で4登板。この日も連投で体の状態は「きつい部分もあった」と振り返る。それでも「トレーナーに体をほぐしてもらったり、しっかりケアはしてもらったので。思い切って行けたのかなと思います」と投げ抜いた。

▲7回、マウンドに上がった梅澤に齋藤正直監督が声をかけた


3点を勝ち越した10回裏、タイブレークのマウンドにも梅澤が上がる。

「高校の時もタイブレークで投げることが多く、慣れていた。どうやって一個一個アウトを積み重ねていくかを意識して投げていた」と冷静に語るルーキーは、先頭打者にヒットを浴びて無死満塁の場面、ギアを上げて150キロ台を連発。空三振と二つの内野ゴロで試合を締め括った。

▲10回のマウンドに向かう梅澤


受ける捕手の中野拳志郎(文4・小浜高)も「堂々としていた。10回の攻撃の時はベンチでうろちょろしていたんですけど、マウンドに上がるとスイッチが入るタイプ。思いっきり投げれていた」と梅澤の強心臓を評価。この日、ストレートの最速は151キロを記録したが、本人が語る持ち味は直球ではなく「カーブ」と即答。中野も「あの苦しい場面でカーブを投げるのは難しい。めちゃくちゃ良いです」と絶賛した。

▲10回裏、会話する梅澤と中野


まだ入学して間もない4月だが、投手陣の欠かせない戦力として躍動する梅澤。大学野球の雰囲気については「ピッチャーもバッターも本当にレベルが高い。高校野球よりもパワーや技術が全然違うので。そこは難しいところでもあるけど、やっぱり楽しいです」と向上心を覗かせた。第一戦の先発を任される長島に次ぐ存在の確立が急務な中、ルーキーが実力で名乗りを上げる。


*コメント*

【渡辺維介(文2・松本国際高)】

ーーー3回の適時三塁打、打った感触は

「ちょっと刺されたなと思ったんですけど、振り切れたので超えていきました」

ーーー昨日は調子が悪そうだった

「帰ってから監督とバッティング練習をして、悪かったところを修正して。1打席目で、自分の調子が良い時のヒット(中前打)が出たので、今日は行けるかなと」

ーーー監督とはどんな練習を?

「本当にシンプルなバッティング練習なんですけど、体の使い方でちょっとしたこと。監督は『試合でまた戻るんだから。練習では大げさにやっとけば大丈夫』と。大げさに矯正していました」

ーーー次戦に向けての意気込み

「これで勝ち点取れたんですけど、自分たちは勝ち点をあと残り全部取るしかないので、全勝ぐらいの気持ちで。個人としてはチームを勝たせる一打を打てるようにしていきたい」


【松永知大(経済4・創成館高)】

ーーー3回に勝ち越しの右前適時打。打席での意識は

「ランナー3塁でツーアウトの場面だったので、自分的にはもうランナーを返すことしか考えていなかった。もうとりあえず内野抜いて1点入れるっていう気持ちしかなかったです」

ーーー先週の駒大戦は不調気味だったが、今日は猛打賞。何か掴んだ?

「気持ち的な部分でガチガチになっちゃってた部分もあったので。もう割り切って、出なかったらしょうがないぐらい、もう楽な気持ちで入ろうと。技術どうこうじゃなくて気持ちの部分だったかなと思います」

ーーープロ志望届提出へのノルマ(打率4割、6本塁打)については

「ちょうど試合前に(ノルマについて)監督と話していて、『それは後から考えればいい。とりあえず思いっきりやってこい』と言ってもらったので。楽になりました」

ーーー次戦に向けての意気込み

「この勝利でチームが乗ったと思う。自分たちクリーンナップが役割を果たして、ここから全勝します」


【大木漣(経済2・加藤学園高)】

ーーー延長10回、犠打の後1死2・3塁で送られた代打。打席での意識は

「先行だったので1点でも多く取りたいという気持ちで、後ろのバッターに繋ぐという意識でした」

ーーー前日も途中出場でタイムリー、2日続けてアピールに成功した

「次の立正戦までまだ時間はあるので。しっかり練習でもアピールして、次の試合でも打てるように頑張りたい」

ーーー今後の意気込みを

「こういうチャンスで回ってきた時に一本打てる勝負強さを継続できるように、頑張っていきます」


【主将・中野拳志郎(文4・小浜高)】

ーーー国士大との3試合を振り返って

「1戦目は長嶋が完封して良かったけど、2戦目がやっぱり投手が苦しくて。うちも打てなかったので、雰囲気的にもあまり良くなかった。昨日負けた後に帰ってみんなでバッティング練習して、4年生とか補助に来てくれたメンバーが率先してバッティングピッチャーをやって、声出して盛り上げてくれた。苦しかったですけど、みんなで勝てた節でした」

ーーーキャプテンになって初の勝ち点

「試合中は特にキャプテンとかはあまり意識していないですけど、副キャプテンの織茂(秀喜、経営4・松商学園高)とか浅田(光太朗、経済4・國學院栃木高)がベンチで声を出してくれている。上級生がちゃんと仕事してくれているので。みんなで勝てたのが良かったです」

ーーー次戦に向けての意気込み

「もう負けられないので。全部苦しい中だと思いますけど、みんなで勝ち切れるようにやっていきます」


文=萩原健丸(経営4)

写真=知地泰雅(文3)