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〈2025年度春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦=4月13日 小田原アリーナ 専大2-3日体大〉
春季リーグが12日に開幕し、2戦目の13日は公式戦では昨年の全日本インカレ決勝以来の日体大と対戦した。第1、2セットを連取され苦しい展開に。専大は第3、4セットを奪い返し、試合はフルセットにもつれ込んだ。最終第5セットは一進一退の攻防が続いたが、あと一歩及ばず惜敗した。2時間を超える熱戦を繰り広げるも、リーグ戦初白星とはならなかった。
▲水野永登(商4・岡谷工業高)を中心にエンジンを組む専大
第1セットスターティングメンバー
OH:#21松下、#23マサジェディ
MB:#2千葉、#10稲垣
OP:#13塚田
S:#20森田
L:#7水野
第1セットでは日体大に主導権を握られ、追う展開となった。10-17と点差を広げられた場面で日体大のキャプテン・山元快太選手からサービスエースを決められ追い詰められた。流れを変えるべくタイムアウトを取ったが、再び山元選手にサービスエースを取られ、悪い流れを断ち切ることができなかった。その後は、塚田国光(法3・船橋二和高)、松下結音(文2・日南振徳高)を中心に攻撃を仕掛けるも、巻き返せず13-25でセットを落とした。
▲日体大の山元選手のサーブに苦しんだ
第2セットは序盤から互いに点を取り合うシーソーゲームとなった。しかし、中盤以降にじわじわと点差を広げられ、21-25でこのセットも落とした。コートキャプテンの水野は、「昨日の敗戦でアップから空気が重かった。それもあってか、エンジンが入るのが少し遅かった」と第1、2セットを振り返り、試合への入り方を課題に挙げた。
後がなくなった第3セット、専大は攻撃のギアを一気に上げた。中でも存在感を放ったのは身長204センチのルーキー、マサジェディ翔蓮(文1・福大大濠高)。長身を生かした強烈なスパイクが決まり始め、攻撃力が一気に勢いを増した。加えて、身長172センチ、松下のブロックの隙を突くような巧みなアタックも効果的だった。高さとパワーで押すマサジェディと機動力を活かした松下。対照的なスタイルを持つ2人の攻撃で相手を翻弄し、セットカウント25-21でセットをものにした。
▲写真上はマサジェディ、下は松下
第4セットでは、序盤から接戦を繰り広げた。専大が19-20の場面でタイムアウトを取ると一気に流れが専大に傾いた。直後、稲垣陽斗(経営3・海星高)のクイックで同点に。セッターの森田慶(経営2・日南振徳高)のサービスが光り、怒涛の6連続得点でこのセットを奪い取った。
最終第5セットは、冒頭にリードを許し日体大が優勢な展開となった。6-8と2点差でコートチェンジ。10-12の場面で塚田がサービスエースを決め、相手チームにタイムアウトを取らせるなど粘りを見せた。特に、森田は強気なトスを見せ、攻撃を引っ張った。最後まで全員が戦い抜いたが、出だしの点差を埋めきれず、13-15で惜敗した。
▲稲垣
▲春リーグ初スタメンを掴んだ森田は強気なトス回しでチームをまとめた
水野は「春休みは例年よりも練習時間を伸ばしたり、練習の質を上げたりする工夫をしたが、昨日と今日はうまくいかなかった」と悔しさをにじませ、チームの現状を振り返った。さらに「メンバーがいなくても勝てるようにやっていくしかない」と語り、SV出場中の甲斐優斗(経営4・日南振徳高)、怪我で欠場している堀内大志(文4・日南振徳高)、新居良太(経済3・開智高)を欠く中でも戦い抜く覚悟を口にした。
ルーキーながらフル出場したマサジェディは「出だしが非常に悪くなってしまったが、3セット目以降は割り切って練習でしたことをやろうと思ってプレーした」と冷静に試合を分析。「流れは良かったが、5セット目を落としてしまった。そこを落とさないような練習をしていきたい」と課題も見据えた。
次戦は4月19日に行われる中大戦。春リーグでは2敗同士の戦いで、お互いに巻き返しを図りたい一戦となる。水野は「苦しい戦いになると思うが、粘り勝ちできたらいいと思う。今週の2敗から得たことを活かして、来週は勝ち切りたい」と前を向いた。
文=中島胡春(ネット3)
写真=平野百々花(人間科学2)、中島