最新ニュース
昨季は春秋ともに2位となり、あと一歩で入替戦に臨むことができず悔しいシーズンとなった野球部。長年遠ざかっている1部昇格を目指し中野拳志郎 主将が今季の意気込みを語った。(インタビューはオープン戦終了後(3月)に行いました)
▲忙しい中、快くインタビューに応じてくれた中野。
〇個としては成長 チームとしては悔しい結果
3年目を迎えた昨季はどんな状況でも安定的なプレーで大幅に出場機会を増やし正捕手に名乗りを上げた。「1年間レギュラーとして出続けられて良かった」と話したが、チームの結果に納得がいっていなかった。「(すべてのカードで)1勝1敗とし、3戦目まで縺れ込んだので、結構チームとしてもきつい中で頑張り切れたけど、最後勝ちきれなかったのが悔しい結果になったかなと思った」とチーム全体を振り返った。
▲昨秋、開幕戦では2打点の活躍で勝利に貢献した。
▲投手4本柱だった先輩たちをリードした。
〇想定外だった主将就任
齋藤監督から正式に次期主将を告げられたのは新チームが始動した時のミーティングであったが、本人に伝えられたのは昨秋、リーグ戦最終戦の試合が始まる前だった。ベンチ前でアップをしていると監督に呼ばれて「お前キャプテンやる覚悟ができているか」と言われ、その場では「はい」と答えた。しかし、心の準備はできてなく戸惑ったという。
さらに、前主将の小柴滉樹(令7卒・現日産自動車)からもずっと「お前がやれよ」と言われ、主将就任が決まったことを報告すると「やっぱりお前だったか」と先輩からも目星を付けられていた。
▲「まさか自分が(主将を)やると思っていなかった」と話した。
〇受けたくなかった重責
野球部は創部100周年を迎え、チームも8年ぶりの1部復帰へ兆しが見えている中での指揮官からの任命。中学、高校と主将経験があったが「そこまで強いチームではなかったし、こんな人が多い中でまとめられるかなと思っていた。めちゃめちゃ嫌だった」と当初は不安に満ち溢れていた。そんなときに彼にとって大きな存在となったのは副主将の浅田光太朗(経済4・国学院栃木高)と織茂秀喜(経営4・松商学園高)だ。「浅田と織茂もいるからまとめようとしなくてもいいかなと思って。(彼らも)頑張ってくれているので、それなら仮のキャプテンみたいな感じでもいいかなって思う」と気負わずに仲間の力を借りながら率いていく。
▲歴史と伝統のあるチームのリーダーとして引っ張っていく
さらに主将として心がけているのは「聞き役に徹すること」。以前、中野が参加した講習会で優れたリーダーに共通するスキルを学び、その中の一つである“聞き手に回ること”。
「相手の気持ちは言ってくれないと分からないから話を聞くようにしている」と個々に寄り添った接し方を努めている。
▲学んだ傾聴力を活かし、相手の考えていることを汲み取る努力をしている。
〇若手の元気があるチーム
春季キャンプ、オープン戦などを通じてチームの特徴を“若手の元気があるチーム”と評した。バッティングに関しては「下級生でいい選手が多い。特に谷頭(=谷頭太斗、経営3・日本航空石川高)、和田(=和田琉汰、文1・静岡高)、松永(=松永昂太、経済1・熊本工業高)は気にかけている」。投手に関しても「長島(=長島暖和、経営4・専大北上高)を中心に多田(=多田結佑、経済2・健大高崎高)とか安定感あるので。齋藤(=齋藤新太、経済2・松商学園高)、平野(=平野大地、経営2・専大松戸高)梅澤(=梅澤翔大、経営1・専大松戸高)とかがリーグ戦投げてどうなるか」と期待の新戦力が多く揃っている。
▲「投手は結構不安だったけれど意外といける」と話す
〇果たすべき自分の役割
チームのためにプレーするのはもちろん、個人としても昨春に獲得したベストナインのような結果を残していきたいラストイヤー。「バッティングというよりは守備を安定させて、うまく(自分が)リードすることが勝ちにつながるのではないかなと思う」とリーグ戦登板経験が浅い投手たちの相方としてサポートする。
そして、チームとしても「去年は緩く入って勝ちきれなかった試合があったので、最初から気を抜かずに全部勝つつもりでいく」と目標に向かって突き進んでいく。
▲「最後は気持ちよく終わりたい。楽しくみんなと野球ができればいい」と意気込んだ。
文=知地泰雅(文3)
写真=知地、門前咲良(文3)、河上明来海さん(令7卒)