News

最新ニュース


2025.01.04
陸上競技

【陸上競技部】主将・千代島宗汰 一問一答インタビュー 第101回箱根駅伝

<第101回東京箱根間往復大学駅伝競走 =1月2、3日 東京・大手町~神奈川・芦ノ湖~東京・大手町 10区間・往復217.1キロ>


 72回目の箱根路を14年ぶりの総合17位で終えた専大。3大会連続の最下位から脱出し、次大会以降への希望がみえる結果となった。この箱根駅伝をもって4年生は引退となり、約1年間、主将としてチームの先頭に立ってきた千代島宗汰(文4・鳥栖工高)も役目を終える。故障で走ることが叶わずもどかしさが募るなかで改革を行い、チームを箱根路復活へ導いた男はいま、何を語ったのか。箱根駅伝復路後と復路10区の給水前に行ったインタビューを一問一答形式でお伝えする。

▲10区の10キロ地点でインタビューに応じる千代島


〇第101回箱根駅伝・10区 給水前インタビュー


藁科選手との間柄は

「寮生活でも結構自分は藁科と一緒にいることが多くて、部屋でも一緒に結構いますし、 あとはご飯とか行く仲で本当に仲いいですし、あとやっぱり今では主将、当時副キャプテンっていうところで、 目的を共有する仲間として結構頼りにさせてもらってます」。


給水するに至った経緯

「そうですね、給水は選手が選んでくれるシステムなんですけど、 割とみんな気を遣ってくれてるのかわかんないですけど、自分を選んでくれてる人が結構多くて(笑)。 その中でも大田和と藁科っていうところで、自分も結構思い入れのある選手たちだったので、2人とも自分を第1志望にあげてくれたので自分的には今どちらでも良かったというか、なんですけど、やっぱりこう来年の主将は多分藁科になると思うので、この給水はある意味、次世代の襷リレーというか、いい意味で言うとそんな感じかなと思ってます」。

▲迎えた給水では「大手町で待っているから」と藁科(左)に伝え、実際にゴール地点で出迎えた。自身として2年次に1区で出走して以来の箱根路。ランナーとしての復活とはならなかったが、2年前に走った逆の車道を駆け抜けた瞬間だった


陸上競技部主将として思うことは

「ほんとに自分も箱根駅伝が始まる前にはもう責任とかあると思うんですけども、やっぱり選手たちがこう笑顔で襷リレーしてくれることが、もう自分としての望みというか。目標ではあるんですけども、そこが1番かなと思ってるので声かけましたし、田口とか、責任を感じてしまう選手っていうのが結構いたんですけども、 復路で、こういったネガティブな雰囲気で出走するっていうよりかは、明るく、 復路は仕切り直しと思っていたんで、復路の前日にも、自分はしっかりと切り替えて、こういった状況だからこそ盛り上げていこうと言って送り出したんですけど、結構復路は自分の実力通り出してんのかなっていう感じはするので。すごくいい流れで来ていると思うのでよかったですし、自分もやっぱりこの箱根駅伝を目指して終われるっていうのはすごく嬉しいですね」。


各選手の専大記録更新について

「そうですね。多分3区も専大記録更新して、多分7区も8区も更新したような気がするので、 ほんとに純粋に力をつけてきているのはすごく感じていてるとともに、やっぱり反省点としては、周りの大学も強くなってきていますので、こういった高速化の流れにはついていかなくちゃいけないなと思うので、そこはやっぱり来年以降はより一層強くなっていかなきゃいけないなと感じます」。


次世代に向けて

「ほんとにまず1番はみんなが尊敬し合えるチームっていうところを作りたかったっていうところがあって、お互いに良いところっていうところがあると思うので、そういったところを認め合えるチームが1番かなと思ってるので、来年度以降もそういったチームを目指してほしいですし、何より来年はやっぱり勝負の年だと思ってますので、そこはより一層みんなしっかりと結果を出してほしいですし、ほんとにこの100周年というを機にこれから強くなっていく組織だと思っていますので、 そこは後輩たちにはもうほんとにしっかり頑張ってほしいです。目標達成してほしいですね」。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〇第101回箱根駅伝 復路後インタビュー

主将として総合17位については

「 まずは目標としていた順位からは遠かったのは事実なので、そこはしっかり課題として、僕は来年はいないんですけど受け止めてほしいなと思いますし、だからといって悲観することなく、20位で流れてきた中で、復路では本当に意地の走りを見せてくれてたので、それはすごく良かったかなと思います」。


復路で兆しが見えた感じがあったか

「そうですね。自分も往路が終わった後に少し声かけというか、全体に長文のLINEを送らせていただいて。やっぱり往路で責任を感じてしまってる選手であったり、悪い雰囲気っていうのが流れたので、そんなのもう全く気にする必要はないと、明日から仕切り直し復路でできるので、そこはしっかり心機一転やってほしいということを選手たちに伝えた。それを見事に体現してくれたのでそれはすごく復路組には感謝してます」。

▲往路終了後、メンバーに切り替えるよう促した。最後の最後まで、チームを引っ張り続けた


主将として最後のミーティングではどのようなことを伝えたのか

「ありきたりなことにはなってしまうんですけども、やっぱり4年間やりきることがまずは大事だっていうところで。やっぱり私も2年間走ることができずに、箱根を走る、要は光の部分っていうところも経験しましたし、残りの2年間は全く走れないというどん底の部分を経験する中で、めげずにやりきるっていうところに価値があるのかなと思っていて。陸上しかやってこなかった人間ですので、(自分から)陸上を引いた自分が本当の自分だっていうところは思っているので、やっぱりみんなには、陸上選手としてはもちろんなんですけど、人間として成長していってほしいなと思います」。


4年間を終えて思うことは

「まずは肩の荷が降りたなという感じで、負けた時の代を引き継ぐっていう中で、この1年は大きな責任を感じてましたし、本当に苦しくて…。正直今だから言えますけど、何度も辞めたいと思っていたんです…。(*目には涙があった)けどやっぱり周りの仲間たちがいてくれたからこそ、自分は主将として立たせてもらった。走れない中で主将を続けていくっていう、異例中の異例というか、王道って言われる部分は、しっかり主将が走りで引っ張ってっていうところですけど、私には全くそれができないっていうところで。 そこでついてきてくれた仲間たちにはすごく感謝してます」。


これから箱根で戦っていくためにチームに何が必要か

「爆発力というか。私たちもレベルは上がっていて、専大記録とか更新していますが、もっとそれ以上に記録を伸ばしていってるチームが多いので。純粋にこの高速化に負けないように、まずはエースって言われる部分を作っていくことが大事かなと思っているので。高速化に乗っていくことが大事かなと思います」。


これからの戦力をどう見るか

「ポジティブな要素として、4年生の穴が1つしか抜けないっていうところはすごくいいところではあるので。来年が勝負の年だと自分は見ているので、そこでしっかり勝負して、目標であるシード権獲得を体現してほしいなと思う。負けた経験者が9人残る中でこの経験を活かして。まずは、しっかりと予選会を通って本選を目指してほしいかなと思います」。


後輩たちに向けて

「まずはこんな自分についてきてくれてありがとうっていうところを伝えたいですし、今後悩んでいくとは思うんですけども、しっかりと悩みに悩んで答えを出してほしいなと思います。あとは、自立した人間になってほしいですね。でも1番は感謝しかないですね。本当にこんな自分についてくれてありがとう。あとはしっかり頑張ってくれと言いたい」。



▲レース後、寮にて記念撮影。次期主将として有力の藁科に新チームを託し、役目を終えた




取材=河上明来海(文4)、 倉林光琉(法1)

写真=河上、米山初佳(文1)