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10月4日、竜ケ崎市陸上競技場たつのこフィールドにて関東大学サッカーリーグ戦第16節が行われた。目下2連勝中の専大はスタメンを前節とまったく同じスタメンで臨み調子を維持したいところだったが後半に2失点し敗戦となった。
『美しく攻撃的なサッカー』で毎年大学サッカーを盛り上げる専大だが今年は守備陣の頑張りが目立つ。リーグ戦の失点は14。これはリーグ2位の少なさだ。対する流経大は失点数13とリーグ1位の成績を現在残している。この試合では失点数リーグ1位、2位の直接対決とあり硬い試合の入りが予想された。
試合が始まると両チームともサイドに攻撃の端緒を見出す。4分流経大のチャンス、専大の右サイドを抉られるとクロスにボレーで合される。5分にはルーズボールを回収できずシュートを打たれる。どちらも危ないシーンだったがボールは枠に飛ばなかった。10分ほどは守備陣がなんとかボールを掻き出すシーンが多かったが前線の選手である北出雄星(経済4・日大鶴ケ丘高)と中山克広(法1・麻布大付属高)の献身的な守備もあり次第に安定感を得る。対する専大は北出が頻繁にサイドに顔を出し攻撃を作っていく。7分、右サイドで組み立てるとバイタルエリアで数度つなぎ中村駿介がシュートを打ち中山が拾い再び中村がシュートを打つ。これは相手に当たり枠に飛ばなかったが専大の最初のチャンスとなった。序盤は相手の攻撃を水際で防ぐものが多かったが20分ごろからしっかりとプレスがかかるようになりプレーを限定させながらボールを奪う守備ができるようになる。これによって専大の攻撃の時間は大幅に増えた。26分、左サイド小口大貴(経済3・生田東高)が逆サイドの萩間大樹に展開。萩間は飯田貴敬(野洲高)を走らせ右サイド深い位置からクロスを送るとゴール前フリーになった北出にボールが届き今日一番のチャンスを迎える。が、北出の放ったシュートはGK正面に飛びチャンスを逃してしまう。42分には三沢直人(経済2・西武台高)の鋭い縦パスを受けた北出が前を向きシュートを打つが相手に当たりこれもゴールとはならない。前半はスコアレスで折り返す。
後半に入ると序盤から専大の攻撃が続いた。ボールとは逆サイドの選手の動きが活性化すると流経大のディフェンスにスペースが生まれパスがつなぎやすくなる。守備ではしっかりと奪い切りカウンターにつないでいく。15分こぼれ球に反応した三沢のシュートは枠外に飛ぶ。しかし連続して攻撃できている時間に点を取れないでいると流経大に一瞬の隙を突かれてしまう。18分、今日何度も縦パスを入れ攻撃にスイッチを入れていた三沢のバックパスを奪われるとそのまま左サイドを独走されクロスを押し込まれ失点してしまう。最悪と言っていい形で失点した専大はそれまでより攻撃に重心を置かなければならなくなる。しかし逆転を目指していた専大をさらに追いつめる失点が生まれてしまう。26分スローインが完全に相手ボールに落ち着くとハーフウェイラインを少し超えたあたりからゴール目掛けて蹴られたボールはGK福島春樹(法4・静岡学園高)の頭上を越えゴールに吸い込まれる。この得点により流経大はしっかりと守りに入り専大としてはまた攻撃が難しくなってしまう。72分前半から走り回って疲れが見えた北出と中山に代えて松山友弥(経済1・西武台高)と飯島諒(商2・青森山田高)を投入する。73分パスミスを拾った中村が右サイドの飯田に出すと中に切り込みシュートを放つも相手ディフェンダーにブロックされる。84分にはDF大西拓真に代えてFW山川翔也(経営4・新潟西高)を入れ前線の枚数を増やす。同じく84分松山がディフェンスの裏をとるがオフサイド。これがこの日最後のチャンスとなり0-2で試合終了となった。
優勝はもちろんインカレのことも考えると今後争いになるであろう順位の近いチームとの対戦だっただけに今日の1敗は受け入れがたいものが選手にもあっただろう。主将の萩間もインタビューで少し気落ちしたようすを隠すのは難しかったようだ。次は流経大グラウンドでまた順位の近い順大との対戦である。それまでに気を取り直して臨んでほしいと思う。(文2・古谷皓平)
源平貴久監督
「後半は良かった。チームコンセプトの『前に』というところで良さが出なかった。悪いながらも試合を進めていたが致命的なミスで失点した。(弱点としては)弱みを強みでカバーするのがダメなこと。強みというのは『前に』ということだがそれが出てこなかった。」
―次節に向けて
「しょうがないと割り切って攻撃のところで持ち味を出す。」
萩間大樹主将
―試合を振り返って
「前後半ともに自分たちの(攻撃の)時間が多かったんですが、決めるところで決められなかった。相手に1本のところでやられてしまった。」
―次節に向けて
「5連覇、インカレ出場に向けて勝つのみです。」
↑北出とともに攻撃をけん引した小口(撮影 安藤貴大・商2)