News

最新ニュース


2024.11.16
サッカー

【サッカー部】リーグ戦5連勝で締めくくり 今年も2部参入プレーオフへ

JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦3部


第22節 VS亜細亜大学体育会サッカー部


11月16日(土) 11:00Kickoff


@亜細亜大学日の出キャンパス多目的競技場(東京都西多摩郡日の出町)


専大 2–1 亜大

得点者 専大 道白(P)、松村

    亜大 小池


 第22節は亜細亜大学と対戦し、2-1で勝利した。3位を確定させた専大は、開始早々に道白がPKを決めて先制に成功。数的優位に立つと、その後はボールを握って攻撃を展開する。しかし、セットプレーから追い付かれてしまい、同点で試合を折り返す。後半もボールを支配すると、後半30分にFKから松村がヘディングでネットを揺らして追加点を獲得。そのまま試合は終了し、5連勝を達成した。

▲2点目を喜ぶ選手達


〈試合前情報〉

直近のリーグ戦からのスタメン変更は4名。一丸、渡邊、佐藤、伊澤が外れ、志村、南、河野、道白が入る。

以下、スターティングメンバー(4-1-4-1)

GK 21 上林 真斗 (法2・昌平高)

DF 20 岡田 海人 (法2・浜松開誠館高) 後半36分 OUT

DF 23 橋本 清太郎 (文3・流通経済大柏高)

DF 5 松村 厳 (法4・松商学園高)

DF 4 志村 ぼん (経済2・韮崎高)

MF 8 藤井 瑛斗 (商4・大津高) 後半0分 OUT

MF 14 棟方 豪郎 (経済4・昌平高) 後半22分 OUT

MF 10 山下 晶大 (経営4・専大松戸高) 後半0分 OUT

MF 22 南 徹汰 (経済2・専大松戸高) 後半31分 OUT

MF 16 河野 修和 (文3・甲府昭和高)

FW 29 道白 優斗 (文1・流通経済大柏高)


途中出場

MF 13 増田 幸弥 (商3・星槎国際高)後半0分 IN

DF 26 岡泉 憧(経済4・成徳深谷高)後半0分 IN

FW 18 塚越 幹太 (経済2・専大松戸高) 後半22分 IN

MF 19 松本 皐誠 (商3・東海学園高) 後半31分 IN

DF 3 茨木 緩汰 (文4・都立杉並総合高) 後半36分 IN


〈試合展開〉

 前節、3位を確定させた専大は、開始早々にビックチャンスを迎える。中盤でボールを受けた棟方が前線へスルーパスを供給すると、道白がディフェンスラインの背後に抜け出す。道白が持ち運び、ペナルティエリア内で相手に倒されると、PKを獲得。このプレーで相手DFが退場となり、開始30秒ほどで数的優位に立つ。自ら獲得したPKのキッカーを道白が務めると、右足で相手GKの意表を突くふわりとした浮き球を蹴り込み、先制に成功する。

▲相手にレッドカードが提示された

▲今季7ゴール目をマークした道白


 その後は10人になった相手に対して完全に主導権を握り、攻撃を展開する。前半13分には南が左サイドからクロスを送ると、ペナルティエリア中央で完全にフリーになった道白が頭で合わせるが、枠を捉えきれない。コーチ陣からの「テンポ良く回そう」という指示のもと、相手陣に押し込んで攻撃の糸口を探っていく。前半36分に左CKを得ると、志村のクロスに橋本が合わせてヘディングシュートを放つが、DFに阻まれて得点とはならない。思うように追加点を奪えない専大は前半40分に亜大にこの試合1本目となる右CKを与えると、ファーサイドからの折り返しを中央で押し込まれて同点とされてしまい、1-1で試合を折り返す。

▲まさに一瞬の隙を突かれた


 専大はハーフタイム明けに2枚替えを行うと、前半はセンターバックでプレーしていた松村をアンカーの位置に移し、中盤の強度を高めて攻勢を強める。すると、後半12分に左サイドを駆け上がった志村が得意の左足でクロスを送り、ゴール前で反応した道白がオーバーヘッドシュートを放ってネットを揺らす。しかし、相手との接触がファウルの判定となり、得点は認められず。道白は「良い感じにボールが当たったので、来たと思ったんですけどファウルか…」と本音を吐露した。その7分後には、またも左サイドから志村がペナルティエリア内にクロスを送ると、道白が強烈なヘディングシュートを放つが、GKの好セーブに遭い、得点は奪えない。

▲チーム内トップのアシスト数を誇る増田を後半から投入


 それでも、専大は後半30分に左サイドの敵陣深くでFKを獲得すると、キッカーの増田が左足でクロスを送る。このボールに松村が反応し、ドンピシャのタイミングでゴール右隅にヘディングシュートをたたき込み、待望の追加点を獲得。その後は専大に2度の決定機が訪れるが、スコアは動かずに2-1で試合は終了した。この白星で5連勝を達成し、2部参入プレーオフへと弾みをつけた。

▲「シンプルに良いボールが来て上手く合わせられた」という松村は今季2点目


 試合後、東大樹監督は「開始早々、良い形で抜け出した選手に対してちょっと(退場は)厳しい判定かなといったところで、そこから相手が10人で試合をやる機会も少ないですし、来週に向けて、選手達には相手が退場したときはこうやって攻めるんだよってところであったり、もしうちが退場した場合にはこういう風に守るんだよというところをイメージしながらサッカーをやれと伝えていました。そこに関しては難しい試合でしたけど、しっかり勝ち切れたのは良かったです」と振り返った。2部参入プレーオフが翌週に控える中、指揮官は「スタイルを変えるつもりはないので、ガンガン攻めに行って、点を取りに行った中で良い結果がついてくると良いなと。なおかつ、4年生が去年悔しい思いをしている部分をしっかり出してもらって来シーズン2部で戦えると1番良いかなと思っていますので、チーム一丸となって頑張りたいです」と意気込んだ。

▲試合後、選手達と握手を交わす東監督


〈PICK UP PLAYER〉

松村厳

全22試合、1980分間 ピッチで示し続けたキャプテンシー

 リーグ最終節、頼れる主将がチームを牽引する活躍を見せた。松村は同点で迎えた後半に最終ラインから中盤の底へとポジションを移すと、強靭なフィジカルを生かしたボール奪取や攻撃参加でチームを活性化。さらに、後半30分にはFKから決勝点をマークし、改めてチームに欠かせない存在であることを証明した。

 この試合もフル出場し、チームで唯一、今季全22試合1980分間ピッチに立ち続けてきた松村。左腕に腕章を巻く重圧もかかる中、「1年間を通して怪我をせず、プレーできたことは自分の中ではポジティブなこと」と語った。チームとして優勝を目指して臨んだシーズンだったが、「メンタリティーの部分もそうですけど、攻守においてもっとチームを上手くできたんじゃないかなと思いますし、自分はキャプテンとして責任があると思うので、不甲斐ないというか何とも言えない気持ちです」と率直な心境を明かした。

 昨年、一昨年と参入戦で2部昇格を逃してきただけに、「2年間、本当に悔しい思いをしてきました」と話すキャプテン。「2部と3部では全然違うし、後輩たちはこれから先、上を目指せる選手がすごく多いと思うので、その舞台を用意してあげることが最低限の自分の仕事だと思います」と意気込む。

 今シーズン誰よりもピッチに立ち続けてきた男が大学生活最後の大仕事をやってのける。


道白優斗

ルーキーながらチーム得点王 リーグ終盤は1トップの新境地開拓

 類い稀なる才能を持つルーキーがチーム内得点王に輝いた。道白は「絶対この状況だと(相手GKは)飛ぶかなと思っていました」と大事なPKでパネンカを成功させ、物怖じしない強心臓っぷりを見せつけた。このゴールで今季7点目となり、1年目から好成績を残したが、「もっと決めていれば二桁も行けたし、そこはまだまだ課題かなと思っています」と決定力を課題に挙げた。

 シーズン終盤に入ってからは1トップでの出場が増えた道白。高校では2トップの一角を担うこともあったが、「1トップはあんまりなかったので、自分はあまり背も高くないし、そんなに強くないので、最初は競ったり、背負ったりは難しかったです」と不慣れなポジションに戸惑いもあった。それでも、試合出場を重ねるうちに「フォワードだから収めなきゃいけないというのはなくて、別に自分が足元で受けてというプレーのやり方もあったので、上手く対応できました」とプレーの幅も広がり、見事に新境地を開拓した。

 来週には2部参入プレーオフの大一番を迎える中、ルーキーは「絶対2部に行きたいという思いはあるので、4年生を最高の形で送り出すためにもチーム全員で勝ち取りたいなと思っています」と気合は十分だ。

 成長著しいチーム内得点王が専大を2部昇格へと導く準備はできている。


東大樹監督インタビュー

今季を振り返って

「選手達がまずすごく頑張って徹底してやってきたところが、良い結果に結び付く部分と、まだまだやっぱり選手として育っていかないといけない部分のところがしっかりと現れたシーズンだったのかなと思います」


終盤は5連勝と持ち直したが、その要因は

「しっかりと選手を含めてミーティングして『チーム一丸となってやりましょう』みたいな方向性を示せたところが良かったかなと。その中で選手達がしっかり自主性を持ったり、キャプテンシーを持ってやってくれる選手が増えたところが勝因につながってきたんじゃないかというところですね」


シーズンフル出場を果たした松村について

「まだまだ足りない部分がいっぱいあるとは思うんですけど、彼もプロに行って、この先また仕事としてサッカーをやらなきゃいけないところもあるので、良い時も悪い時もまずはフル出場させるといったところを1つに。あくまで彼の成長のところも踏まえて試合には使っていますし、信頼して使っている部分もあるので、昇格までしっかりとフルタイムで戦わせるつもりです。そこは紛れもなく信用してやっているので、本人の頑張り次第で2部に行けるか行けないか決まるんじゃないかなと思います」


チーム内得点王に輝いた道白について

「彼も将来的にはプロを目指してサッカーをやってもらいたいという想いもあるので、まずは数字のところに少しこだわってもらいたいなと試合では使っています。まだまだやっぱり波があって、相手のレベルによって点が取れる取れないと決まってきちゃっているので、そこをどんな相手でも点が取れるような選手にしてあげられたりとか、どんどん成長していってもらえると嬉しいなと思います」


2部参入プレーオフは11月23日に千葉県総合スポーツセンター東総運動場で山梨学院大学(2部10位)と対戦する。


文=竹田一爽(文3)写真=北原倖多(文3)