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2024.11.14
陸上競技

【陸上競技部】予選会出場組も参加の記録会 マイナと新井が初NCGで専大記録

〈第317回日本体育大学長距離競技会 兼 第12回NITTAIDAI Challenge Games 11月10日=日体大競技場〉

 10日に行われた日体大記録会、NITTAIDAI Challenge Games(以下、NCG)の5000mに11名が参加。NCGにはダンカン・マイナ(商1・専大熊本高)と新井友裕(文3・浦和実業高)が出走し、それぞれ専大記録、専大日本人記録を打ち立てた。大会で8名が自己記録を更新し、箱根駅伝への期待が膨らむ走りを見せた。

▲専大日本人記録をマークした新井

▲専大記録をたたき出したマイナ


〇エース・新井 猛者揃いのレースで専大日本人歴代1位

 小雨がちらつく寒冷な夜、自身初のNCGを迎えた新井。トップレベルのスピードを感じることを目標に掲げ挑んだレースで、序盤から集団の後方に付いた。「4000mくらいまで余裕を持つことができて、後半タイムを上げられた」と、猛者揃いのレースのスピードに終始食らいついた。結果的に、17着で自身の記録を約20秒も更新する13分44秒14を記録した。さらに、5000mの専大日本人記録で歴代1位となった。

▲自己ベストを大幅に更新

 「自分はスピードがあるという選手ではなくて、スタミナ型だと思っているので、その中で13分40秒台を出すことができたことは自信になった。10000mだと自分の力が発揮できると思うので、良いタイムが狙える自信になった」とポジティブな収穫があった。その一方で、「これでスタートラインに立ったくらいで、勝負するにはまだまだだと思う。月末にしっかりと調整して、10000mで今度はトップレベルの選手と走って勝てるように練習していきたいと思う」と月末の記録会へ弾みをつける。

 箱根では1区出走を望む3年生エース・新井。「上位で走ることができれば、チーム目標のシード権(を取ること)に近づくと思うので、まず専大として1区がやっぱり重要だと思う。自分がしっかりと上位、もしくは今回のレースで区間賞を狙える位置に徐々に近づいてきたと思うので、それを目標にしっかりと取り組んでいきたい」と箱根路を見据えた。

▲トップレベルの選手が集う中、底力を見せた

 長谷川淳監督は「予選会が終わってちょっと休んでいたが、それから練習を始めていつになく良い練習をしていた。自己ベスト13分50秒ぐらいで行くかなと思ったが、今日は40秒前半ということで、思っていたよりもしっかり走れていたかなという印象」とエースの走りを高く評価した。


〇成長著しい大濵 今回も自己新記録更新

 前回の日体大記録会でも自身が持つ記録を更新した大濵優輝(商1・関大北陽高)は29組に出場し、レース序盤は「ゆっくりスタートしてどうなるか」と不安があった。しかし、レースが進むにつれスピードを上げていき、14分07秒48の12着でフィニッシュ。 「(スピードが)これくらいは出るかなという感じだったので、出て良かった」と結果に安堵した。 

▲レース序盤、前方に位置する大濵

 目標タイムを14分10秒台に設定していた大濵。前回の記録よりも約9秒上回ったが、「13分台には少し力不足で、根本的に足りていないところがある」と話し「13分台に向けて、スピードやスタミナ、メンタル面で足りていない」と課題が明るみになった。

 12月1日の記録会で10000mへの出場を予定しているルーキーは「初めての10000mなので、自分に期待しているわけではないが、29分30秒前後あたりが出れば良いと思う」と目標を掲げた。

▲藁科健斗(経営3・横浜高)、手塚太一(経営3・那須拓陽高)といった主力より前でゴールした

 長谷川監督は「大濱も5000mは立て続けにベストを出して安定していた」と評価した一方で、「今日はかなり気候が良かった。そこに助けられて(記録が)出たところもあるが、もうちょっと後半のキックが出せると、もう少し記録も出たかなと思う」と更なる成長に期待を寄せた。



〇箱根に向けた圧巻の走り マイナ専大記録更新

 先月19日の箱根予選会では総合3位と素晴らしい成績でチームを2位に導いたマイナ。今回のレースでは新井と同じくNCGに挑戦した。序盤から先頭集団の前方に着き、レース終盤には1位争いを繰り広げた。最終的には4着となり、専大記録を更新する13分31秒54をマークした。

▲留学生集団の中でもトップ争いをした

 箱根に向けて圧巻の走りを見せたマイナは「このレースは良かった。自己ベストを出せた」と満足気に語った。今後は本戦に向けた練習に集中して励む大物ルーキー。「(何区を走るのか)決まっていないが、多分2区を走ると思う。区間賞を獲りたい」と箱根路での神速な走りに期待がかかる。

▲実力を遺憾なく発揮した


 レース後、長谷川監督は「月末(11月30日)、12月1日にまた日体大で(記録会の)10000mに出るので、予選会メンバーはスピードを戻す意味でも5000mを中心にやりました」と今大会の目的を開示。さらに、実業団や大学生などのトップレベルの選手が集うNCGに2選手を出場させ、「来週は上尾ハーフがある。それに出る選手達も今日来ているので、刺激の一環として出した」と部全体の活性化を狙った。予選会出場メンバーに加えて新戦力の台頭も目立ち、指揮官は「上尾ハーフと月末の記録会が1つのポイント」とメンバー選考について言及した。

 予選会を2位で通過し、2年ぶりに箱根路へと返り咲いた専大陸上競技部。部全体の底上げを図りながら、72回目の箱根駅伝に向けて着々と歩みを進めている。


〈その他の結果〉

11月9日

10000m 2組

19着 水上紘汰 30分49秒56


11月10日

5000m

14組

13着 橋本和真 14分51秒98(自己新)

18着 小川伊央 14分57秒34


19組

23着 東悠太 14分43秒11


23組

7着 平松龍青 14分17秒58(自己新)

8着 丹柊太郎 14分18秒46(自己新)

10着 西岳政宗 14分19秒86(自己新)


29組

14着 藁科健斗 14分08秒92(自己新)

17着 手塚太一 14分12秒04


文=門前咲良(文2)、竹田一爽(文3)

写真=竹田