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JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦3部
第20節 VS中央学院大学サッカー部
11月3日(日) 14:00Kickoff
@生田北グラウンド(川崎市多摩区)
専大 1–0 中院大
得点者 棟方
第20節は中央学院大学と対戦し、1-0で勝利した。自動昇格の可能性を残すためには今節の勝利が必要となる専大は、両サイドハーフの突破力を活かした攻撃を展開するものの、得点は奪えずにスコアレスで試合を折り返す。後半に入ると、伊澤や道白といった切り札を投入して攻勢を強めていく。後半34分に相手のハンドでPKを得ると、キッカーの棟方が落ち着いて流し込み、先制に成功。その後は相手の猛攻を守備陣が抑えて今季初の3連勝を達成した。
▲自ら獲得したPKを決めて喜ぶ棟方
〈試合前情報〉
前節、専大は平成国際大学と対戦し、1-0で勝利した。
直近のリーグ戦からのスタメン変更は2名。平川、道白が外れ、一丸、佐藤が入る。
以下、スターティングメンバー(4-4-2)
GK 21 上林 真斗 (法2・昌平高)
DF 2 一丸 大地 (法4・東海学園高)
DF 5 松村 厳 (法4・松商学園高)
DF 23 橋本 清太郎 (文3・流通経済大柏高)
DF 20 岡田 海人 (法2・浜松開誠館高)
MF 8 藤井 瑛斗 (商4・大津高) 後半24分 OUT
MF 6 渡邊 弘和 (経済4・仙台育英高) 後半47分 OUT
MF 27 佐藤 漣 (法1・成立学園高) 後半41分 OUT
MF 14 棟方 豪郎 (経済4・昌平高)
MF 19 松本 皐誠 (商3・東海学園高) 後半14分 OUT
FW 10 山下 晶大 (経営4・専大松戸高) 後半29分 OUT
途中出場
FW 9 伊澤 壮平 (人間科学3・浦和南高) 後半14分 IN
FW 29 道白 優斗 (文1・流通経済大柏高) 後半24分 IN
MF 22 南 徹汰 (経済2・専大松戸高) 後半29分 IN
MF 17 小林 亮太 (経済2・仙台大附属明成高) 後半41分 IN
MF 3 茨木 緩汰 (文4・都立杉並総合高) 後半47分 IN
〈試合展開〉
他大学の結果を受けて自動昇格の可能性を残すためには勝点3が必要な専大は、序盤から両サイドハーフの佐藤と松本にボールを送り、相手ゴールに迫る。前半25分に山下とのパス交換から抜け出した松本がペナルティエリア右からクロスを上げると、中央で佐藤が頭で合わせる。上手くたたきつけたものの、GKのファインセーブに遭って得点は奪えない。その後も佐藤と松本の両翼を中心に攻撃を仕掛けるがスコアレスで試合を折り返す。
▲前節アシストを記録した佐藤は第6節以来の先発出場
先制点が欲しいホームチームは後半14分、最前線に伊澤を投入すると、早速その伊澤にチャンスが訪れる。岡田が自陣からディフェンスラインの背後にロングボールを送り、受けた佐藤が抜け出す。佐藤はペナルティエリア左からゴール前で完全にフリーになっていた伊澤にパスを出すと、伊澤は右足を振り抜くも、GKに阻まれてしまう。絶好の得点機を逃したが、ここから専大が主導権を握って攻撃を展開する。
▲決定機を決め切れなかったが、伊澤の投入で攻撃が円滑になった
後半34分に厚みのある攻撃を仕掛けると、途中出場の道白からボールを受けた棟方がペナルティアーク付近から右足を振り抜く。このボールが相手DFの手に当たってPKを獲得する。キッカーはPKを得た棟方。助走から右足でゴール中央に流し込み、先制に成功する。「固定のキッカーが決まっていなくて点を取りに行こうと思った」という棟方はこのゴールで道白と並ぶチームトップタイの6点目を挙げた。
▲観戦に訪れていた家族の前で活躍を見せた
その後は猛攻を仕掛ける中院大に対してディフェンス陣が冷静に対処し、シャットアウト。そのまま1-0で試合は終了した。専大は今季最後のホームゲームで、3連勝を達成。その間、3試合連続で無失点に抑えて3位をキープした。副将の藤井は「1点差だったが、しっかり後ろ(の守備陣)が耐えてくれてホーム最終戦を乗り越えられて良かった」と守備陣を称えた。次節の青学大戦に勝利すると、3位以上が確定する。
〈PICK UP PLAYER〉
藤井瑛斗
戻ってきたナンバー“エイト” 頼れる副将が昇格に向け闘志燃やす
今季、復帰と離脱を繰り返していた8番がシーズン最終盤に戻ってきた。3試合連続の先発出場となった藤井は「(試合に)出られない時期、本当にチームに迷惑をかけていたので、残り2試合コンディションを上げてもっとチームの勝利に貢献できるように頑張りたい」と語った。
大学ラストシーズンは副将に就任し、背番号を『14』から『8』に変更。高校時代に付けていた馴染みのある番号であることに加えて昨季8番を背負っていた浦川流輝亜さん (令6・文卒)の後を継ぎたいと思い、決心した。副将としての役割は「正直そんなにない(笑)」と話すが、キャプテンの松村を支えつつ、チームが前向きになるような声掛けを意識している。
昨季は中盤の底でチームの主軸として20試合に出場したが、2部参入プレーオフの順大戦では出場機会がなかった。藤井は「怪我もあって出られなかったので、今年はそこでしっかり勝って2部で後輩達にやらせてあげたい」と人一倍闘志を燃やしている。
昨年の悔しさを晴らすべく、頼れる副将が2部昇格へと導く。
▲「最後くらい点を決めたいところもあったが疲れもあった(笑)。チームが勝てたことが1番良かった」と北グラウンドでのラストゲームを笑顔で振り返った
上林真斗
復調の契機は『ミーティング』 戦術面だけでなく練習姿勢の変化も奏功
今季初の3試合連続の無失点に抑えた上林は「試合が始まる前に今シーズンしたことがない3連勝が懸かっていたが、そんなに(余分に)力が入ることなくゲームに入れた。後半は相手が疲れてPKという形だったが、しっかり1点取れて0で締められたのはすごく良いと思う」と試合を振り返った。
第12節から第17節までの6試合で14失点と守備が安定せず、5敗を喫したが、その後は見事に3連勝と持ち直した。2年生守護神は「(第18節)国武大戦の週にコーチ、監督含めて全員でミーティングをした。サッカーだけでなく、練習の姿勢とかが共通認識がなくてバラバラだったので、そこを1回合わせようとなった」と復調の要因を明かした。戦術面では、最終ラインを高く保ち、上林自身もその広大なスペースをカバーする意識を持っていると言う。
リーグ戦は佳境を迎えて残り2戦となったが、「(リーグ戦)中盤での取りこぼしがめちゃくちゃあって、自分達は残り2戦勝つことしかできない。プレーオフとか自動(昇格)とか(条件は)あるが、2連勝を目標にしたい」と語った。
逞しさを増す守護神は5試合連続の無失点を目指し、専大のゴールに鍵をかける。
棟方豪郎
試合を振り返って
「2連勝していて、結構チームとしても勢いがついた中で、今日の試合も勝って3連勝できたのはすごく大きいと思う」
チームトップタイの6点目となったが
「もちろんゴールを決めることは良いことだが、チームの勝利が1番なので。そこに貢献できるようにまた頑張っていきたいと思う」
生田北グラウンドでは最後の試合となったが
「あまりまだ実感は湧いていないが、自分は4年間このグラウンドで頑張ってきたので、そのホームの試合でゴールを決めたのはすごく嬉しかった」
今後に向けての意気込み
「自動昇格は他力になるので、とにかく一戦一戦をしっかり戦って、プレーオフを戦うのならば良い流れでつなげていけるようにリーグ戦の最後まで頑張りたい」
次節は11月9日に青山学院大学緑ヶ丘グラウンドで青山学院大学と対戦する。
文・写真=竹田一爽(文3)