News

最新ニュース


2024.10.20
陸上競技

【陸上競技部】大田和、和田、佐藤陸、長谷川 レース後一問一答 第101回箱根駅伝予選会

<第101回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会 10月19日 陸上自衛隊立川駐屯地―立川市街地―国営昭和記念公園 21.0975キロ>

▲左上から時計回りに大田和、和田、佐藤陸、長谷川源


 予選会を2位で通過し、第101回大会の切符をつかんだ専大。監督とレースに出場した全12名の選手のレース後のコメントを全4回に分け、一問一答でお届けする。


〇大田和一斗(文4・東農大二高)

個人成績 総合92位 65分47秒(チーム5番手)

▲大田和一斗


(今の心境は)

「去年、実際に自分が走って18位で負けて、本当に1年間ここのためだけに良い時も悪い時も乗り越えてきた。なんかそれが1つ、やってきたことが間違いじゃなかったなと。積み重ねてきたものが確実に力になっていたという証明ができたなっていうのがあって、嬉しい気持ちになります」

(昨年の個人順位を比較しても154位から92位と上がったが)

「やはりそのあたりも目標にしていて、今年はスロー、暑い中のレースで、正直最初5kmがすごく遅く見えたので結構やばいなと思ったのですが、どんどん人を抜けていけたので、すごくポジティブに走れましたし、最終的に順位としても大体の目安通りに走れたので良かったと思います」

(レースのポイントは)

「レースのポイントは、2カ所あって。まず1つ目は駐屯地がすごくきつくて。それは過去の経験でもわかっていて、単純に駐屯地が得意ではないのか、あんまり周回が得意ではないのか、路面が硬いこともあってすごくきつく感じてしまうことが多いんですけど、実際きつく感じた上に、ちょっと集団から離れそうな感じだった。そこで焦らず、自分のペースで行くというか、前を追うんだけど、自分の走りを突き通せていけたのが良かったです。2つ目は公園内入ってから昨年はほぼ(他選手を)抜いたことが無くて。今年は私の感覚だけなのですが、1人にも抜かれてないと思うぐらい人をどんどん抜けたので、やはり公園内で勝負するというのを昨年負けてからずっと考えも、その想いも持ってやっていて。それができたことは良かったなと思います」

(暑さはどうだったか)

「正直、暑さは苦手な方ではないと思ったのですが、いざ走ると、特に集団が密になっているので、すごい蒸し暑さがあって。集団になるだけでも5度くらい気温が上がったんじゃないかというくらい暑さをすごく感じたのですが、後半はあまり暑さを感じなかったというか、やっぱり公園内なので日陰が多かったので、前半はとにかく我慢して後半はある意味余裕を持っていけるかなと。」

(足が万全ではない状態と聞いたが)

「この1か月が本当に…壮絶というか、本当にいろんな思いをして。3次合宿の途中で足に力が入らなくなってしまった時があって、一足先に帰って治療に専念してもう1回走れるようになったのですが、また9月のメンバー選考の練習で、良い走りが正直できなくて。その後、もう1回足に力が入らなくなってしまった。ちょっと休まざるを得なくなってしまって10月頭に検査して、疲労骨折が判明してしまった。レースまで2週間前ぐらいというところで、正直追い詰められていましたし、本当に精神的にも大変な思いをしたんですけど、もうどんな状態でも走るということは決めていたので、ある意味吹っ切れたというか、もう気持ち的にめげずに行こうと逆に前向きになって取り組んできた。治療であったり、トレーナーの方にご指導もたくさんいただいて、レースの1週間前くらいからは何もない状態にできてきて、どうにか走りながら治してというのをしていきながらここまで迎えてきたので、すごく苦しかった。本当にこの1ヶ月は苦しかったですし、2年前は1週間前、疲労骨折をしてしまって走れなかったので、やはりその時の経験が2年越しではあるのですが、その時はもっともっと苦しい思いをしたので。なんだろう…。やっぱり最終学年として最後は気持ちで走れたかなと思います」


(本戦への意気込みは)

「私は競技生活がもう最後で、これからも走ると思うのですが、箱根駅伝が一応大きな試合として箱根駅伝が最後の舞台になる。最後はしっかりそこを走って締めたいというのもありますし、走るという意味では、まず個人としてはスタッフと話したり、目標としているのは復路区間で勝負したいっていう話をしているので、特に8・9・10区の方で。ちょっと距離が長いので、そこでしっかり走りたいですし、私が勝手に強みだと思っているのが、単独走で押し切ったり、自分で押していく走りというのが得意なので、そういうのを活かせるのがまさに箱根の舞台であり、予選会はちょっと集団走とかで人が多いんですけど、自分はその中で走るのが苦手で。1人で走るのが得意なので、そっちで活かしたいと思います。またチームとしては、やはり2位として通過した以上はシードを狙いに行く。本気で狙いに行くという目標を立ててやっていくのかなと思うので、今年は4年生が少ない中で、ずっと苦しかったのが、4年生が頼りなくて…。下級生に助けられてばっかりで、4年生がいなくても来年以降も行けるでしょうという雰囲気を出されるのが嫌で。今年通ることが1つ大きな意味が本当にあって、来年にもつながると思うので、そういった意味では、まず今回の箱根でしっかり勝負することが、専修大学の歴史としても来年以降、もっと上を目指せると思うので、まず今年は今年のチームとして、結果を出せるようにしたいと思っています」

▲最初で最後の箱根路出走を懸けて、残り時間を過ごす


〇和田晴之(経営2・三浦学苑高)

個人成績 総合105位 65分55秒(チーム6番手)

▲和田晴之

(昨年は悔しい思いをしたと思うが、今年は?)

「去年は練習したり、すぐ故障したりっていう波があったのですが、予選会前は比較的練習ができていて、自信を持って臨めるはずだったのですが、5日前に故障してあんな結果になってしまって…。ただ、今年はもう5月くらいから練習を詰めていて、小さな故障で1週間離脱したことはありましたが、うまく回避しつつ、比較的練習が自分の中では詰めて臨めた予選会だったと思います」 

(レース後、足に氷嚢を当てている様子だったが、足の状態は?)

「痛みは出てないですが、自分はやっぱりレースとかそういう(運動)強度の高いものをやった後は、反動でダメージが結構あるので、その対策です」

(レースを振り返って)

「今日は予定通り集団で走る形になって、自分は8キロ地点の市街地に出てから集団を引っ張って公園内へ行くっていう予定でした。予定通り引っ張って、公園外もしっかりタイムを見ながら同級生の具志堅と一緒に引っ張って、集団層を形成できたっていうのはすごく良かったです。ですが、少しアクシデントで公園内も自分と具志堅、さらに同級生の佐藤陸の3人で走る展開になって、臨機応変に当初予定していなかった3人でチームのためにタイム稼ぐという役割ができて良かったです」 

(当初の予定は)

「想定していたのは、13キロ地点で公園に入ってから手塚さんが引っ張るという話だったんですが、ちょっときつそうで(集団に)いらっしゃらなかったです。逆にカバーするために3人で出る形になりました」

 (公園内は起伏が激しいコースだったが)

「自分は比較的登り下りはそんなに嫌いではないというか、そんなに苦手意識はないです。その方が好きとまでは言わないですが、それでも走れるっていう自信が高校の時からあるので、比較的得意というか、自分の強みは活かせたのかなと思います」

(レースのポイントは)

「やっぱり13キロから想定外の展開になったこともあるのですが、暑さも想定していたのを超えるくらい暑くて、給水をめちゃくちゃかけて対応はしましたが、本当に追いつかないくらい暑かったです。 その影響もあって、先輩方も少し苦しそうになってたので、自分たち2年生が主に集団を形成してたんですけど、で、稼がなきゃいけないという意思疎通ができたというか。具志堅とも『こっち抜かそう』とか、『これついていこう』というように集団引っ張りながら意思疎通ができて、同じ作戦をみんなで(タイムを)上げれたっていうことが1番タイム稼げたポイントなのかなと思います」

 (暑さ対策も合宿での練習の成果)

「そうですね。2次合宿で今日くらい暑い時に21キロ(走る)という練習をやっていて、その時と比べたら今日はまだ楽かなと思う自分がいたので、すごいため役に立ちました」

(怪我でメンバー外となった大西裕翔(文2・京都外大西高)の分まで走ると言っていたが)

「彼が多分走っていたらきっと僕より前にいて、もうその壁じゃないですが、自分はまだそこまでの実力はないってわかってたんですけど…。 彼がいると仮定して、その彼の分までとは言えないですけど、少しでも自分が1秒でも早くゴールしてチームのタイムを稼ぐという目標がありました。想定以上ではあるのですけど、チーム内6番目なので稼げた方だと思います」

(本戦に向けて、体のケアが課題か)

「そうですね。もう今年に入ってから、トレーナーさんにすごく見ていただいていて、そこから故障が減ったというか、上り基調で、もう調子も上がってきて走れています。やっぱりトレーナーさんに頼るところは頼って、治療も別の外部の方なのですが、そこも頼るとこは頼ってます。自分でやるとこととトレーナーさんに頼ることを両立することがポイントだと思います」

(具体的にどのようなケアを)

「今日もそうですが、走り終わった後の足アイシングや治療部屋の超音波を活用してます。あと自分は練習前に大体、『なんか今日怪しいな』と思ったら今年から辞めるようにしていて、その自分の中での危ないとこと、ここはいけるなっていうその線引きがポイントだと思います」

(箱根に向けて)

「自分としては、去年も一応予選会走らせていただいて負けを経験した中で、今年突破したっていうのは本当に嬉しく思います。自分の夢である箱根駅伝に挑戦できるという嬉しさとともに、出るからには上を目指したいというのがあるので、しっかり出走して専修大学として1秒でも早く襷を渡してという活躍ができればと思います」

▲夢である箱根路出走へ調整する


〇佐藤陸(文2・東京高)

個人成績 総合117位 66分03秒(チーム7番手)

(レースを終えて)

「2位通過っていうことにすごいびっくりしているところもあって。昨年18位っていうので、本当に自分は応援する立場でしか見れなかったので、チームとして悔しい気持ちもあったんですけど、自分が出走できなくて悔しいっていう気持ちが強くて。その気持ちを走りはまだ課題はあったんですけど、走ってちゃんとチームに貢献できたのは、すごい自分的にも成長したなと思いました」

(初の予選会だったがどうだったか)

「そうですね、ちょっとチームを背負うっていうのが、重みが違うというか。今まではずっと個人でやってきたので、ちょっと今年は集団走をして何がなんでもチームを箱根に出場させるっていうプレッシャーっていうのはあったんですけど。ただ、それをしっかりとチーム全員がプレッシャーに勝って、自分もなんとか勝てたのでよかったです」

(関東インカレとかとは違ったか)

「そうですね、もう全然。1秒のタイムがの差が本当に重いんで、そういう意味ではもう 全然違いますね」

(他の2年生2人とかたまって走っていたが)

「ちょっと3人であげるっていうプランはなかったんですけど。ただ、公園内に入ってだいぶ他大学の選手とかも落ち始めていて”順位を上げるなら今しかない”っていう形でもう3人で上げる形になりました」

(誰を先頭にペースアップした?)

具志堅を中心に引っ張っていただいて。それで3人で行く形になりました。

(実際その時のきつさ、余裕さっていうのはあった感じか)

「いや、もうそこであげた時は自分結構きつかったんで。ただ本当 ちょっと、去年18位っていう経験もあるんで。ポイント点で9位っていう表示は見えたんですけど、まだちょっと気は抜けないなっていうので、とにかくあげていくっていうことを意識しました」

(結構暑かったと思うが実際どうだったか)

「急に予選会の日だけ熱くなったので、自分の中でもあんまり対策できてないところがあって。う最後の1キロは本当に脱水症状になってしまって記憶がなかったんです。走り切ることはできたんですけど、その後のそういう発表の時とか報告会とか、そういうのにはちょっと参加できていないので。そういうところではちょっとまだ自分の準備不足がありました」

(事前取材で同じ高校の田口くん≪田口萩太(文1・東京高)≫の名を挙げていたと思うが、実際どうだったか)

「そうですね。自分は集団走の後ろの方で走ってたんですけど、その時の田口の走りっていうのはすごい頼もしいのを感じたのもそうですし。あとは高校の同級生とか顧問の先生とかも予選会にいらっしゃていて、田口と自分をすごい応援してくれているのを聞いて、やっぱり仲間で走るっていいなっていう、予選会でしか本当に経験できないないことなので。そういう意味でも一緒に走ったものは大きいですしこれからも、箱根駅伝とかで一緒に襷を繋いだりとか、そういうことをしていきたいなって思いました」

(予選会で区切りがついた。これからは)

「自分はハーフマラソンは今季だいぶ本数は踏んだんですけど、まだトラックという部分では。ちょっと他の選手に負けている部分があるので。そういう意味でも、しっかりと冬の記録会とかで結果を残すこと、あとしっかりその箱根駅伝の前に怪我をしないこと、体調不良にならないことを徹底して、しっかりと箱根に向けて調子を合わせていきたいと思います」

( 希望区間などはあるか)

「そうですね。10区で走ってみたいと思っていて。やっぱりアンカーとしてもちろん責任も重大なんですけど、自分で順位を決めたいっていうのもあるので、そうですね」

(チームがシードを取るために、何か必要なものは何だと思うか)

「シード取るために必要な…。ちょっと難しいですね(笑) 。でも本当に今やっている練習も去年から大きく本当に変わってて。本当に距離を踏むようにはなったので、今の練習でどれだけ箱根で、結果残せるかはわからないですけど、挑むっていうのは結構楽しみで。どれぐらい成果が出るのかなっていうのはありますね」

▲きつい状況の中でもなんとか粘ってみせた


〇長谷川源(経営4・名古屋経大高蔵高)

個人成績 総合128位 66分17秒(チーム8番手)

(レースを振り返って)

「率直に、嬉しい気持ちでいっぱいですね。チームで戦うっていうレースだったり、駅伝っていうのに出るのが初めてだったので。結果に驚いたってのもあるんですけど、チームのみんなで喜び合えた瞬間が人生で一番くらい嬉しくて。最高の経験になって嬉しいです」。

(自分が走ったからこそ、嬉しさもよりあったか)

「そうですね。本当に今日も暑くて、前評判も18だったんで。 どうなるかわかんないっていう状況でずっとソワソワしながら練習とかも続けて、当日選ばれて、実際に走ってゴールした時に”もう全て出し切った”って思えたんです。ラスト出し切って走って(自分たちの)テント戻ったらもうみんなで”絶対通っているよ”みたいな感じだったので、そういうのはありましたね」

(改めて、最初で最後の予選会はどうだったか)

「最初ちょっときつくなっちゃってちょっと離れてから、自分のペースで持ってくのが得意なんですけど。それがちゃんとできたっていうのが今日の5キロぐらいで。集団から離れたんですけど、そこから少しずつ自分の ペースでいけるなっていう実感があって。そこからもうどんどん動いていく感じで、自分のペースに持っていけて楽しく走れているなって感じでした」

(では、強みである後半に伸ばせるところは出せた感じか)

「そうですね。監督からも離れちゃっても後半のために(自分を)置いているからっていう風に言われていたので、もうやるしかないなっていう感じで。信頼されて使っていただいたんで、本当に嬉しかったです」

(今回仮に通過出来なかったとしても、自分の中でやりきったと思えるようなレースだったか)

「そうですね。今日に向けてもう、ずっと合わせてきたんで。本当に自分の走りができましたし、タイムは良くなかったんですけど、気温が高い中でチーム7番手、全体順位も100番カットぐらい目指していた中で120番台だったので、応援もすごくて。充実した1時間6分になったと思います」

(本戦も最初で最後になる。どう臨むか)

「はい、本当にあと 2ヶ月半、陸上としっかり向き合って。後半の9、10区あたりを狙っているんで。その下から上がってくる、 今日走ってないメンバーたちにも本当に負けることなく。やっぱり五ヶ谷さん(五ケ谷宏司コーチ)も言っていたんですけど、守りに入ったらやっぱり抜かされちゃうんで。本当に自分の目標を高く持って2ヶ月間過ごしていきたいです」

▲本戦も最初で最後のチャンス。必ずつかみ取りにいく



取材=河上明来海(文4)、竹田一爽(文3)、門前咲良(文2)

写真=髙野葵葉(文3)、山中美琴(文2)、河上、竹田