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2024.10.17
野球

【野球部】西里・肥沼復調! 主導権握り続け駒大に先勝

<令和6年度東都大学野球秋季リーグ戦=10月16日 等々力球場 専大2-0駒大>


頼れる投打の役者が帰ってきた。

秋季リーグは早くも最終第5週の戦いが始まり、駒澤大学とは昨秋以来二季ぶりの対戦。負けられない相手との初戦は初回、今季初の6番に座った西里颯(経済4・興南高)の投手強襲の適時打で先制すると、3回にも好機で西里を迎え、今度はセンターへ弾き返して追加点を奪った。投手陣は5回から登板の二番手の肥沼竣(商4・加藤学園高)が7回の三者連続三振を含む6奪三振で、9回まで1安打に抑え込みシャットアウト。2点を守り抜き、価値ある一勝を手にした。


大きく打順を変更して臨んだこの試合。1番には小柴滉樹(経営4・佼成学園高)が入り、3番・中野拳志郎(文3・小浜高)、4番・松永知大(経済3・創成館高)、5番・谷頭 太斗(経営2・日本航空石川)の新クリーンナップに6番・西里が続く。打順は変われど今秋開幕より継続してきた「小柴・西里・松永」の並びを崩し、奮起を促した。

初回、先頭の小柴が右前打でいきなり出塁すると、松永の四球と谷頭も右前打を放って2アウト満塁の大チャンス。迎えるは「打順が下がって悔しい気持ちもあった」と燃える西里。駒大先発・高井投手のチェンジアップを捉えて先制点をもぎ取った。「初回からチーム全員で圧をかけて攻撃できた」と、打順変更がいきなり功を奏した。

▲小柴主将の1番起用が的中

▲駒大からの勝利は2022年秋の入替戦以来。小柴、西里は当時もスタメン出場

3回にも2アウト1・3塁の好機を作り、打席はまたしても西里。「6番という打順はチャンスで回ってくる打席が増えるだろうと思っていた」と試合前に覚悟は出来ていた。「1打席目にチェンジアップを打ったので、次は真っ直ぐだろう」という読み通り、初球のストレートを見事にセンターへ弾き返して2打点目。試合後には、「チャンスで打てずに悔しかった」と繰り返す。主軸として走者を返す役割を求められる中、ここぞで一本が出ずに苦しんだ。6試合ぶりの打点を記録すると、目覚めたかのように自らのバットで続けて2点をもたらした。

「拓大戦が終わって、ボールの呼び込み方などを試行錯誤して振り込んでいた。練習してきたことが試合で出せたのはいい傾向。明日も勝利につながる一本が出れば」と状態は上向き。背番号8の目覚めはチームの勝利に直結する。

▲ニ打席連続の適時打を放ち吠える西里


一方で、5回からマウンドに上がった肥沼は「自分の思うようなコントロールで投げることができた」と振り返る通り、5イニングで奪った6個の三振のうち5個が見逃し三振。持ち味の制球が冴え渡り、駒大打線に流れを一度も渡さなかった。

▲テンポも抜群の肥沼

背番号「18」を背負って迎えた春の躍進から一転、今秋は苦しい登板の連続。「チームに迷惑をかけた」と責任を感じる一方で、不調の期間には常田唯斗(文4・飯山高)や奥村開(経済4・福井商業高)、平田健眞(経済4・専大松戸高)の同級生3人が投手陣を支えた。「ここから立て直して、自分が今までやってきた投球ができるように。自分の役割をこれからも頑張っていく」と最終盤への決意を語った。優勝へのラストスパートへ向け、投手4本柱の全員が初めて万全の状態で共演する。

▲「中野の配球のおかげで抑えることができた」と好投の要因を振り返った


現在首位の立正大が拓大に敗戦したことで、優勝争いはさらに混戦を極めている。この最終盤で役者は揃った。残り試合全てが天王山といっても過言ではない。必ず勝ち進み、神宮行きを掴み取る。


文=萩原 健丸(経営3)

写真=河上明来海(文4)