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<令和6年度東都大学野球秋季リーグ戦=10月6日 駒沢球場 専大9-2拓植大>
絶好調の男がまた大きな一発を放った。
逆転優勝へ向けて負けられない専大は、拓殖大との初戦を9-2で快勝した。初回に1点を先制されたものの、2回に渡辺維介(文1・松本国際高)が試合を振り出しに戻す適時打を放つ。さらに、3回には松永知大(経済3・創成館高)が右中間へ今秋2号となる本塁打を放った。5回には宮﨑優斗(経営4・佐賀商業高)が追加点となる右前適時打、9回も打者一巡の猛攻の中でも適時打を放った。投手陣は2番手、平田健眞(経済4・専大松戸高)が走者を許さない完全投球で4回無失点に抑えた。
〇毎晩の練習の成果! チームを勢いづける同点適時打
1点を追う2回、二死一三塁の状況で「とにかく同点に追いつきたいと思って、単打を狙いにコンパクトに狙いにいった」と話した渡辺はライト方向へタイムリーを放った。塁上では「感情が爆発していたくらい、めちゃくちゃ嬉しかった」とガッツポーズを披露した。
この試合、4打数3安打の猛打賞と活躍した渡辺。「今は春より(コンディションが)ずっと良い」と語る渡辺は、「生きたボールというか、前から来るボールを打つことに意味があると思っている。毎晩、マシーンだったり、練習仲間を見つけて練習していた」と努力を積み上げた成果が表れ始めている。「チームに貢献することをするだけなので、とにかく欲をかかずに謙虚にいきたい」と期待の1年生に注目が集まる。
▲同点の適時打を打ち、塁上でのガッツポーズで感情爆発させる渡辺。
〇球場内大歓声! 今秋2号2ラン
同点で迎えた3回一死二塁の状況で絶好調の4番松永は右中間に2号となる本塁打を放ち、勝ち越しに成功した。打った瞬間、球場内では歓声が響き渡ったが、「あまり入ったと思わなくて、伸びてくれればいいなと思いながら走っていたが、思ったよりしっかり打球が伸びてくれた」と自身の打球に驚いた様子だった。
逆方向への意識を忘れない打撃で、打率.429と好調を維持し続ける松永。「全部勝つしかないので、チームを引っ張れるようなバッティングをして、1点でもチームに貢献したい」と頼もしい一言を聞くことができた。
▲今秋2号となる勝ち越し2ランを放つ絶好調・松永。
〇欲しいところでの一打! 監督の指摘で打撃改善
5回には、二死一三塁で宮﨑がライト方向に適時打を打ち、追加点をもぎ取る。9回には打者一巡の猛攻の流れに乗り、一死満塁で同じライトに適時打を放った。齋藤正直監督から左膝が少し動いているとの指摘を受け、固定させたことが結果に繋がった。
ライバルの東洋大の投手の球速が速かったことから、マシーンの球速を速くして見るだけの練習をし始めた宮﨑。そして、バランスが取れるバッティングができるようになった。「今日みたいにチームが勝てる1本を毎試合打てたらいいなと思う」とこれからの打撃に期待がかかる。
▲左膝を固定させて打った、5回の宮﨑の適時打。
〇4回完全投球で相手を圧倒! 「全体的に良かった」
先発の肥沼竣(商4・加藤学園高)が降板後、3回から登板し4回を完全投球で2勝目を挙げた平田。「今日は全体的に良かった感じがする。真っ直ぐ押せたのでそれが良かった」と相手を圧巻の投球でねじ伏せた。
4回には、2者連続の見逃し三振を奪った平田。「投げたい所に投げられた」とご満悦な様子だった。
今秋の戦いも終盤に差し掛かっている。「投げれば無失点の気持ちで投げているので絶対に勝つ」と右腕は力強く決意を表した。
▲4回完全投球で相手をねじ伏せた平田。
文=門前咲良(文2)
写真=臼井千晴(文1)、大石真碧(文1)