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2024.10.05
野球

【野球部】投手4本柱のラストシーズン【奥村開・平田健眞・肥沼竣・常田唯斗/齋藤正直監督】

秋季リーグも折り返し地点。ここまでチームを支えるのは、奥村開(経済4・福井商業高)、平田健眞(経営4・専大松戸高)、肥沼竣(商4・加藤学園高)、常田唯斗(文4・飯山高)の4年生投手陣だ。大学野球人生のクライマックスが迫る今、専大が誇る4本柱の胸中を、齋藤正直監督の話と共に紐解く。


ーーーここまでのシーズン(秋季リーグ)を振り返って

平田「出だしはそんなに良くなかったが、周りがサポートしてくれた。逆に周りの調子が悪い時は僕がサポートが出来た。(齋藤正直)監督に『4人が中心になって投げてくれ』と言われている中で、お互いをカバー出来ているのは良いのかな」

常田「去年、一昨年と比べて自分の世代が多く入っている。誰かしら調子が悪くても他でカバー出来たり、いい流れで来ているので、このまま調子を保っていきたい」

奥村「春のリーグではこの4人が軸になると言われていたが、肥沼と平田が結果を残して僕は結果を出せずに悔しかった。この秋は気持ちの面で「絶対に結果出してやろう」と意気込んでいたが、初戦の立正、国士舘戦では自分のピッチングができなかった。そこから切り替えて、いいイメージで望めるよう準備できたので東洋戦のピッチング(2戦目・4回3奪三振無失点)に繋がったのかな」

肥沼「この秋は調子が悪くていいピッチングができていない。この3人に助けてもらっている部分がある。ここからはチームに貢献していきたい」

▲3年秋まで怪我に苦しんだ苦労人、奥村も欠かせない戦力に


ーーー監督の言葉を受けて4人の中での会話は?

常田「会話は特になかったです(笑い)」


ーーーお互いを見る中で、自分の強みは?

平田「投げっぷりと気持ちの強さは負けない自信があります」

常田「自分はこの4人の中ではギリギリ、スピード(今季最速155キロを計測)が一番なので。そこだけは負けないように」

奥村「真っ直ぐの強さが一番の武器。常田よりは質の良い真っ直ぐを投げられたら」

肥沼「フィールディングと牽制は誰にも負けないと思っています」

▲秋初戦で155キロを計測した常田。大器がいよいよ覚醒を迎えた


ーーー過去と比べて、一番上の学年としての心持ちは?

平田「4人で中心となってやっていくのもあるが、自分はマウンドに上がったら一人で投げ切るくらいの強い気持ちで投げています」

常田「先発なら試合作る、中継ぎならしっかり抑えてくるというところで、他の人ができなければカバーして、自分ができなかったらカバーしてもらう。投げられるところまでは投げるが、もしダメになったら頼れるメンバー。そこは信頼している」

奥村「さっきライバルと言ったが、試合になったらみんな頼れる投手。自分の出番が来たらしっかりと次の投手に繋げるという意識でやっている」

肥沼「みんな違う個性を持っている。個性を活かしながら頑張っていけたら」

▲肥沼は春季第一戦の先発を務め大車輪の働き。今秋は苦しむもチームの浮上には復活が不可欠だ

▲平田は春の大学初登板から勢いそのままに大きく飛躍。終盤は2戦目の先発を任された


先発投手が中盤でマウンドを降り、二番手の投手が第二先発のような形でイニングを繋ぐ試合が多く見られたのも今秋のトピックだ。今季の投手起用について、齋藤正直監督にも話を伺った。


ーーーここまでのシーズン(秋季リーグ)を振り返って

齋藤監督「春4勝ずつを挙げた平田と肥沼が、前半出遅れていた。立正戦(2戦目)では四球で自滅と、それが東洋の一回戦まで尾を引いてしまった。ただ、2戦目3戦目では十分にカバーしてくれた」


ーーー東洋大との初戦の後はどういうお話を?

齋藤監督「4年生を中心に連投でいくよと。ただ長い回は投げなかったので。大体3イニングずつくらいで登板させるということで、しっかり投げてくれました」


ーーー先発投手が一人で、というよりかは一試合を複数人で

齋藤監督「秋はね。前半は暑かったでしょ。歩くだけでも嫌なのに、マウンドで投げていて。そういうのもあって、早め早めと思っていた。ただちょっと心配なのは、本来夏場でもキャンプで走らなければいけない。高温だったので、あまりランニングができていなくて。スタミナも温存させるという意味でも繋ぎ(継投)にしたんだけど、果たしてこの後もうまくいくかどうかは少し心配なところです」


ーーー試合中、マウンドではどんな声がけを

齋藤監督「『お前息上がってるから呼吸を整えに来てやったんだよ』って。『ありがたいと思えよ』って言いながら、笑わせながら帰ってくるんだよ(笑)。あんなところに行って真面目な話なんてしないよ。『ここで一点取られたらとんでもないんだから死ぬ気でがんばれ』なんて言ったって、いい結果は出ない」

▲マウンドへ向かう監督の表情にも注目だ


最後に4本柱が、大学生活集大成に向けての意気込みを語った。

平田「優勝して一部に行くぞ!」

常田「今シーズンでラストになるので、自分のやれることをやってやり切った姿で終わりたい」

奥村「絶対に優勝して一部昇格して、個人的には最優秀防御率を取れるように頑張ります」

肥沼「学生野球も残りわずかなので、勉強と文武両道で頑張ります」


個性豊かな4人の右腕が支え合い、後輩たちに最高の置き土産を残す。



文=萩原 健丸(経営3)

写真=山口由結(文4)、増田美海(文4)、河上明来海(文4)、小山明香(文3)