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2024.09.21
陸上競技

【陸上競技部】 「箱根路最短復帰へ 期待背負う走者たち」   ③藁科健斗

101回目の箱根駅伝の予選会が10月19日に開幕する。昨年、箱根路への連続出場が3でストップした陸上競技部。最短での箱根路復帰へ向け、命運を握るランナーや成長著しいメンバーの声をお届けする。(インタビューは8月26日に行いました。)



並々ならぬ箱根路への想い チームを引っ張る藁科健斗


「予選会を通るための行動や、 チームを引っ張っていくっていうところは本当に第一に考えてやっています」。発した言葉には自覚と思いが詰まっていた。藁科健斗(経営3・横浜高)は今夏の合宿から駅伝主将に就任。新チーム発足から副主将を担ってきた男の胸の内にはより一層の覚悟が芽生えた。

▲藁科健斗



〇3年目を迎えて求めるレベル

3年目のランナーは今季、年明けから状態が上がらず、不調の日々が続いた。それでも、関東インカレや全日本大学駅伝予選会といった公式戦に出走し、チームに賭ける想いを体現してきた。その後合宿に入り、「だいぶ距離を積んできたことでイメージと動きがあってきました。3年間やってきた合宿で1番いい感じです」と感覚の良さに手ごたえを感じている。

▲感覚がつかめず、苦しんだ前半戦


既にスタートしている夏合宿に対し、チーム内の緊張感の高さや状態の良さに手応えを感じつつも、まだ物足りなさがあると明かす。「チームの状況はいい感じなんですけど、この状態を維持しつつ、もう1、2段階上げていかないと(予選会は)通れないと思うので。さらにチーム力を上げていく必要があるかなっていう感じです」とより高いレベルを求めた。具体的にはハーフマラソンのタイムで「全体的に収められる(タイムを)64分カットとか、63分台を10人が揃えられるくらいまでしたくて。それで、(通過)“いけるよね”っていう状態にしたい(上げたい)ですね」と明かした。昨年の予選会で感じた他大学とのレベル差から、より高い水準を追い求めてチームに課している。

▲練習への姿勢や態度、全てでチームの手本となる意気だ



〇箱根路逃し「自分何やってんだろうな」

昨年の悔しさから味わった日から1か月と少しで1年が経つが、藁科は一度たりともその悔しさを忘れていなかった。今年の箱根駅伝をテレビで視聴し、「自分何やってんだろうなって。本当は走ってないといけないのになっていう思いになりましたね」。言葉にできないもどかしさを味わった。“憧れの箱根路で出走するだけでなく、そこで結果を出す”という入学時からの夢。目標達成ができるチャンスは今年を含めて2回と限られており、「日に日に想いは強まっています」と率直に語った。

▲昨年の予選会敗退後(撮影=相川直輝さん)



〇予選会に向け、強まる覚悟

予選会突破に向けてキーマンとして挙げたのは自分自身。「やっぱりチームを引っ張る立場として、タイムとか順位とかそういうところで存在感を出していかないといけないと思うので」と自らに発破をかけ、奮い立たせる覚悟だ。主将の走りでチームを悲願達成へ導いてみせる。

▲自分が予選会での鍵を握っているという。強い覚悟でチームを導く



誰よりも強い責任感と覚悟を持ち、チームの先頭に立ったリーダー。並々ならぬ想いで本番を迎える。そして、自身の夢を来年1月に達成することが、真のゴールになる。



文=河上 明来海(文4) 写真=竹田一爽(文3)、河上