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2024.07.13
野球

【野球】首位打者小柴、有言実行のベストナイン「自信はありました」

<令和6年度プレミアムユニバーシティズ22春季リーグ戦個人タイトル表彰式=7月7日 中央大学後楽園キャンパス>

首位打者小柴、有言実行のベストナイン「自信はありました」

▲揃って初受賞した3人。


 珍しくスーツ姿で現れた「戦国東都」の選手たち。1から4部まで、見事に春の個人タイトルを獲得したチームの顔が軒を連ねた。専大からは主将の小柴滉樹(経営4・佼成学園高)が首位打者と二塁手ベストナイン部門(満票)に選出され、二冠を達成。また捕手部門に中野拳志郎(文3・小浜高)(12票)、指名打者部門に松永知大(経済3・創成館高)(9票)が選ばれた。2部の打撃成績トップ3が、それぞれ初受賞を果たした。


▲春を終えたキャプテンの表情は普段よりどこか柔らかい。

 我らが主将は開口一番「ふつうに嬉しいと思います」とご機嫌の様子。実は小柴、東都大学野球リーグオフィシャルガイドブックの対談語録にて、ベストナインを目標に掲げていた。打率.420の実力なだけある。「自信はありました」と堂々と話す。また後輩2人を目の前に「(中野にも松永にも)負けない自信がありました」と迷うことなく言い切ると、これに2人は微笑した。

 最終節では主力3名が、上から順に打撃順位表の枠を埋めた。チーム全体を通して「みんな最後まで頑張ったと思う一方で、3人並んで優勝していないのは結構問題。そこが直結していないのは課題だと思う」と渋い表情を浮かべる。春は惜しくも優勝を逃した。最後のシーズンに懸ける想いは変わらない。「もちろん優勝を狙っているし、入れ替え戦に出て勝つのもそう」「いつも入りが悪く序盤で勝ちきれないと苦しくなるから、とにかく初戦から連勝できるように今からやっていく」と秋に向け、好発進の準備に取り掛かる。


▲中野は終盤からタイトルを意識したと言う。

6番定着の中野「こっちの方がいい」

 中野は正捕手として開幕戦では猛打賞に輝いた。この受賞に「途中ぐらいから行けるかな」と控えめに言い、目を細める。それから「優勝を目標にしていたけどなくなっちゃったから…秋に向けて勝つことを目標に頑張った」と呟いた。最終成績は打率2位、ベストナインを意識し始めた時点で、首位打者を視野に入れていてもおかしくはない。だが「目指してはいなかった」とキッパリ。「最後、変なヒットとかあってたまたま4割乗っただけ」とあっさりしていた。

 当初は8番だったが第2節から6番に打順を上げた。「結構チャンスで回って来ることが多かった。先頭を打つよりランナーが得点圏にいる方が打ちやすくて、こっちの方が良かった」と、その座り心地に手応えを伺わせる。


▲打撃3位でシーズンを終了した松永は満面の笑みを見せた。

60点と明かした松永、謙虚さの傍ら欲張りさも

 今季のチーム初本塁打は、この男だった。あの日は「70点ぐらい」と自己評価していたが、今回は「60点ぐらいになるんすけど、自分的に最後に甘さが出たシーズンでした」と、いまひとつ。自力優勝が消滅した東農大戦では「自分の結果はどうでもいいので」とチームのことだけを考えていた。「勝つためにやってきた結果が繋がったと思うんすけど、まだやれたと思うのでこれを次のシーズンにしっかり繋げて行けるようにします」と謙虚さを見せる。そして「この2人に負けないようにしっかり練習して、取れるものを全部取って行ければいいし、やっぱり優勝が一番かなと思います」。左の主砲は欲張りに目標を掲げると、ここでもチームに思いを寄せた。


文=小山明香(文3)

写真=山口由結(文4)