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2024.06.13
フェンシング

【フェンシング部】エペ団体 女子が準優勝、男子が3位に


〈第74回全日本学生フェンシング王座決定戦=6月10日、駒沢オリンピック公園屋内球技場〉


 学生の団体戦日本一を決める今大会。専大からは男女エペが出場した。女子は決勝で5月のリーグ戦でも敗れた宿敵である明大と対戦したものの、再び敗戦し準優勝の結果に。また、男子エペは準決勝で慶大に敗れたものの、3位決定戦で中大を45―28と大差で下し3位を確定させた。

▲賞状を持ち笑顔を見せる女子エペチーム


 宿敵・明大の5冠阻止に向け王座決定戦に挑んだ女子エペチーム。初戦の中京大戦は、「今の主力メンバー3人がいなくなる来年のことも考えて(齋藤)」と主将の齋藤華南(経済4・秋田商高)はリザーブに回り、吉田ひなた(人間科学3・気仙沼高)、平西桜子(経済3・金沢西高)、宮田咲希(人間科学2・北陸高)と4年生抜きでのメンバーで戦った。序盤から吉田が積極的に攻め5-2と勝ち越し、そこから他2人も果敢に攻め、相手に1点のリードも許さず45-33で勝利を収めた。

 次の準決勝の相手は関西学院大。ここからは齋藤のほかに伊藤凛(人間科学4・安来高)と途中から吉田に代わって市ヶ谷愛(文4・高松北高)と4年生の主力メンバーで挑んだ。中盤で同点にされるピンチを迎えてしまうも、相手にはリードを渡さず徐々に点差を離していき、45-27と圧勝し明大との決勝を迎えた。

▲下から攻める齋藤

 序盤では競り合う状況が続くも、4月の学生カップで優勝した稲山選手相手に市ヶ谷が3点連続でポイントを取り10-7と勝ち越す場面を作る。このままの流れで勝利したかった専大だったが、そこから相手に9点連続での得点を許すなど苦しい展開に。隙を狙いにいったところを逆に突かれてしまうなど明大の勢いに飲まれ最大で12点差をつけられてしまう。終盤齋藤が相手に勝利を許すまいと粘り強く攻撃するも、大きな点差が響きあえなく36-45で敗戦し、2冠目を明大に譲ることとなった。


 「団体戦としていい試合じゃなかった」と話すのは主将の齋藤。2,3年生のみで挑んだ初戦では圧倒的な点差を残し「思ったよりも危ない試合ではなかった」とするものの、「個人戦の延長みたいになっていた」と厳しく評価する。「リスクを負うべきなのか、負ってまで(点を)取っていくべきなのか」が団体戦の戦い方だと話すも、それがまだできていないことを課題に挙げた。また、明大については「単に個の力が自分たちよりも上。私が3人いるイメージ」と話す。「私も私と同じくらいの人とやるということは(点数を)たくさんとれないと言うこと。毎回新しい取り組みをしていかないと勝てない」と頭を悩ませている。改めて「5冠阻止」の目標を口にした齋藤は、「結局明治が山場。次はもっと新しい取り組みをして、また勝っていけたら」と決意を新たにした。

▲後輩に対しては、言葉よりも「見て覚えてほしい」と話す


 男子エペは、大谷謙介(経営4・岩国工高)ら4年から、新入生の下村祐翔(人間科学1・岩国工高)まで幅広い学年のメンバーが出場した。初戦の京産大戦を45-33と快勝し、続く準決勝でぶつかったのは慶大。全体を通して抜きつ抜かれつの展開が続いたが、終盤に僅差でリードしている場面で出てきたのは男子エペを率いる吉成海之亮(法4・栃木商高)。ここで勝ち切りたかった専大だったが「責任に負けてしまった自分がいた(吉成)」と慶大に流れを渡してしまい、勝ち越しを許しそのまま41-45で敗戦した。

▲京産大戦での大谷

 しかし、ここで集中力を切らさなかった。続く中大との3位決定戦では最初から大谷が積極的に相手を攻め5-1で負かすなど攻撃力を見せる。そのまま相手に流れを一切渡さず45-28と大差をつけて勝利し、3位につけた。


 今大会を振り返って「チームとして強くなった。成長を感じた」と吉成はにこやかに話す。「自分と大谷に関しては、自分の強いところややり方をしっかり団体戦でも発揮できた。あと、後輩の成長を明らかに感じた」。特に峯田大空(経営3・米沢興譲館高)に関しては特に成長を感じると語る。「技術面もそうだし、ここぞという場面でしっかり託せることが出来る。あとはメンタル。上級生としての存在感もあった」と太鼓判を押す。秋に行われる関東インカレに向けては、「今回は実質優勝できたと思っている。最後僕がやらかしたけれど」と苦笑いしながらも、「爪が甘かったところは改善して、確実に次は優勝していけたら」と決意を述べた。

▲試合終了後の男子エペチーム


文=山口由結(文4)

写真=竹田一爽(文3)