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〈令和6年度春季・関東学生卓球リーグ戦 5月9~11日、24.25日 =所沢市民体育館、代々木第二体育館〉
卓球部が男女そろってリーグ制覇を果たし、昭和63年の秋季リーグ戦以来、36年ぶりの快挙を成し遂げた。春季リーグとなると昭和59年以来40年ぶり。男女ともに全国屈指のレベルの高さを遺憾なく発揮した。
▲36年ぶりにアベック優勝を果たした卓球部
〇男子 5シーズンぶり31回目 三つ巴を制してアベック達成へ
▲男子は5季ぶり男子31回目の優勝
男子の監督でもあり、総監督を兼任する高宮啓監督は「(立場として)男女で優勝を取れるってことは1番目標にしていた。(男女)どっちもある大学は他にもあるけど、両方1位っていうのはなかなか難しいと思うので。こんなチャンスはないと思うので本当に良かった」と喜んだ。5戦目に強敵の日大に惜敗し自力優勝の望みがなくなるも、「とにかくやりきる」と指揮官は呼びかけ、メンバーの気持ちを切らせなかった。するとライバル校の明大、2年間勝てなかった早大から白星を勝ち取り、手綱を繋いだ。最後は日大、明大と5勝1敗で並ぶも獲得ゲーム数と直接対決の結果から優勝が決定。総力戦での全員卓球が実を結び、三つ巴を制した。
▲総監督も務める高宮監督は笑顔で喜びを語った。主将の野田とは早大勝利後に固くハイタッチ(2枚目、)
野田颯太主将(文4・育英高)は「素直にうれしい。最後は自力で優勝を決められなかったけど、明治にもしっかり勝って、ずっと負けていた早稲田にも勝てたので。僕たちができることは全てやったというのが良かったと思う」と安堵の笑みを浮かべた。キーポイントとなったのは日大戦。1-3と敗戦の危機を迎えるも後続2人が粘って2ゲームを取り返して3-3とした。結果的に最終セットはわずかに及ばなかったが「負けはしたけどよく追いついて内容のある負け方だった。あそこで1-3とか2-4で負けていたら優勝はなかったと思う」と話した。次なる団体戦は7月のインカレ。新チーム結成時から“インカレ優勝”は口うるさく言ってきたというキャプテンは「優勝にそこに向けては良いスタートを切れた」と胸を張った。全国の舞台では3年連続で16強の壁に阻まれている男子。再び心を一つに、日本一に向かっていく。
▲リーグ戦を総括したキャプテンの野田。今年から口に出し続けている「インカレ制覇」へ向けて再びチームを束ねる
〇女子 3シーズンぶり44回目 1か月前の惨敗から掴んだ栄冠
▲44回の優勝は関東大学リーグ内で圧倒的な数字を誇る
「めちゃくちゃ嬉しい。正直今年は厳しいと思っていたのでびっくりだし、とにかく選手が強かったです(笑)」とチームを指揮する加藤充生樹監督は驚きを隠せなかった。全勝、さらに取られたゲームもわずか5と圧倒的な強さを誇っての優勝。「上手くいきすぎて怖いくらいだった」と振り返る。チームは開幕1か月前に開かれた立川オープンという個人戦で惨敗。ベスト32に1人だけ残ったのみで他選手は1、2回戦で姿を消した。これを受けて指揮官は「もう終わったなと。かなり厳しいと感じた」と明かす。だが危機感を感じたチームは個々が目の色を変えて猛練習。その成果が今回の優勝だ。
▲(左から2人目)出澤主将と(その右)加藤監督
主将の出澤杏佳(文4・大成女子高)は「他のチームメイトがすごく頑張ってくれたおかげで優勝できた。とてもうれしい」と率直に振り返った。勝因は仲間のおかげだといい「試合に出る出ない関係なく一人ひとりが役割を果たしてくれた」と感謝した。卓球人生で初めてチームを率いる立場となった4年生。「(これまでは)本当に好きなようにやっていたので最初は全然慣れなくて。苦しい時が多くてうまくまとめられなかったけど、周りが支えてくれた」と初めて背負う役について心境を明かした。周囲に支えられながら、チームを引っ張るエース兼キャプテン。長い時間をかけて出澤流のチームを形成していく。来月に行われるインカレに向けて指揮官が「ここ近年、残念な負け方が多いので今年こそ絶対優勝する。最近は関東以外が強いのでそこに対応できるように」といえばキャプテンも「ラストシーズンなので今年こそは優勝したい」と口を揃えた。
▲出澤は自身初のキャプテンに就き、試行錯誤。周囲に支えられながらチームをまとめてきた
同大学から男女がそろって優勝を果たすという快挙を遂げた専大卓球部。36年の歴史の中でそれぞれは奮闘し、常に頂点を目指してきた。次なる歴史的快挙は来月のインカレとなるのか。ハイレベルな戦士が集う両軍団から、一瞬たりとも目が離せない。
文・写真=河上 明来海(文4)