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〈2024東京学生柔道優勝大会=5月26日 日本武道館〉
▲昨年王者相手に、悔しい結果となった。
東京学生柔道優勝大会に出場した専大。初戦は1年生も躍動し、6-0と大東大を圧倒する。しかし3回戦の昨年王者東海大には最後まで1本を取ることができず、0ー7で完敗を喫した。6月23、24日に行われる全日本学生柔道優勝大会への切符は手にしたものの悔しい大会に終わった。
2回戦からの出場となった専大は、昨年の同大会でも初戦を交えた大東大を迎えた。オーダーは、笹原浩生(先鋒=経営1・國學院大栃木高)、小澤寿久(次鋒=商1・日大高)、田中佑弥(五将=商4・修徳学園高)、飯村成満(中堅=法2・水戸啓明高)、野村晟也(三将=経営3・加藤学園高)、志村洸太(副将=商4・つくば秀英高)、羽黒朝陽(大将=商3・富山国際大付属高)。
先鋒には1年生の笹原が抜擢された。試合開始10秒、背負落を耐え相手のバランスが崩れると、すかさず大外刈を決め1本を取った。「(相手に)スピードを活かされないようにした。思った以上にすぐ決まった」と、自身も驚く圧巻劇を見せた。小澤、田中も1本を取り、勝利がかかる中堅には昨年1年生にもかかわらず講道館杯に出場した飯村が起用された。序盤から攻めの姿勢を見せ、開始20秒で巴投をするもここは決まらない。その後相手をうつぶせの状態にさせると、飯村は持ち前の力強さで寝技に持ち込む。相手も逃げようとするもしっかりと抑え込み1本。格の違いを見せ勝利に導いた。その後志村は引き分けるも6-0と圧勝し、3回戦へ駒を進めた。
▲笹原と同じく1年生ながら出場した小澤。
長期戦にもつれるも、最後は足技で1本を取ってみせた。
▲寝技を決める飯村。
昨年以上の活躍に注目だ。
3回戦の相手は昨年王者であり、同大会で2年続けて敗れている東海大。オーダーは飯村(先鋒)、野村(次鋒)、櫻井亮弥(五将=文3・松商学園高)、笹原(中堅)、田中(三将)、鈴木雅弘(副将=経営3・國學院大栃木高)、羽黒(大将)。
先鋒の飯村は初戦力強さを見せたが、東海大相手には苦戦を強いられる。組手で相手に引き手を取られるとなかなか剥がせず、最後は相手の大外刈が決まり敗戦。その後も次鋒、五将と敗れ、中堅の笹原にまわった。相手は高校時代、インターハイで100キロ級にて準優勝、大学ではジュニア選手権で100キロ級3位の成績を収めている中山康選手。「どこまでやれるか。チャレンジャーの気持ちで入った」と話す笹山は序盤から足技や手技を何度も繰り出した。それでも相手は倒れず試合が進むと、開始から1分20秒、引き手が剥がされると一瞬の隙で大外刈を決められ1本を取られた。笹原は「とても強い相手だと思っていたので、戦えない相手ではないと感じた」と、試合には敗れるも手ごたえを話した。三将の田中は持ち前の体幹で長期戦に持ち込むも、最後は内股から腕挫十字固を決められ1本。副将、大将も敗れ、結果としてはベスト16で全日本への切符は掴むも、0-7と1本も取れずストレート負けに終わった。
▲笹原(右)「日本武道館で試合が出来てうれしかった。全日本では今日よりも多く勝てるようにしたい」
▲好試合を演出した田中
最終学年として、これからの活躍に期待したい。
体格差の関係で、東海大戦を外から見ていた主将の志村は「出し切れていない部分が皆あると思う。4分間戦い抜く力がないし、技術的なところもまだまだ足りない」と課題を正直に話した。全日本大会へ向けて「今回出た課題を練習のところでつめて、1カ月後のインカレで発揮できるように頑張りたい」と意気込んだ。
▲志村「チームの雰囲気はとても良いが、妥協する部分が練習であり、それが試合にも出ていると思う。
そこはキャプテンとして厳しく引っ張っていきたい」
文=北原倖多(文3)
写真=小池佳欧(文3)