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<第103回関東学生陸上競技対校選手権大会 4日目=5月12日 国立競技場>
5月12日に行われた関東学生陸上競技対校選手権大会(以下・関東インカレ)の男子2部ハーフマラソン決勝に3名が出場。その中でも具志堅一斗(経営2・コザ高)は安定した走りを見せて14着、佐藤陸(文2・東京高)は21着と2年生の2人が健闘した。
▲健闘した具志堅
〇具志堅が実力者揃いの関東インカレで14着と健闘
ハーフマラソン決勝に出走した具志堅が健闘を見せた。8時スタートと比較的走りやすい気候の中でレースが開始。レース前から予定していたという第二集団でペースを保つと、10km地点では13番手に付ける。その後も沿道の声援を受けながら安定した走りを見せて20km地点を11番目に通過。残り1kmを過ぎた辺りで後続の選手に抜かれてしまったものの、1時間05分06秒の13着でフィニッシュした。
▲「今回も残り700m切ったところで後続の選手が抜いてきた。それに全然対応しきれなくてそのまま行かれてしまって。そこを上げ切れれば抜かれずに済む」(具志堅)
「思ったよりキツくない状態で最後まで走り切れた。前回の学生ハーフの時は一杯一杯で走っていた。その時と比べれば良かった」と一定の手ごたえをつかんだ具志堅。15km手前までは佐藤と同じ集団で並走し、「あの時は佐藤とどこまで行くのかなというのがあったが、佐藤が落ちたのでこれは勝てるなというのはあった」と振り返った。「(佐藤とは)一緒に結構(練習を)やっていて。大会に出ても自分が勝ったと思ったら次は佐藤が勝ってみたいな感じがあって。切磋琢磨という感じ」と同期同士の熾烈なライバル争いを明かした。
▲レース途中まで佐藤と並走した
先月の時点では「全然自分が(関東インカレに)出るとは思ってなかった」という2年生。「(関東インカレに)出るってなってから準備してという感じだった。国立でやるというのが楽しみと緊張があった」と初めての関東インカレを振り返った。自己ベストの更新とはならなかったが、1時間5分台の力走に「18〜19kmくらいまで10番あたりを保っていたので良かったが、最後刺されたというのが自分の課題が出たかな」と反省を忘れなかった。高校時代からの課題であるラストスパートでの追い上げを改善点に挙げ、来月行われる全日本大学駅伝予選に臨む具志堅。「去年出た時は1年生にしては頑張ったという感じだったので、今年はしっかりチームが全日本に出られるように前の方でゴールできるようにしていきたい」と意気込む。チームの主力としての自覚が芽生える島人ランナーは予選会で好記録を狙う。
〇佐藤は大舞台で成長を実感 課題は『メンタル面』
同じくハーフマラソン決勝に佐藤が出走。レース序盤から第二集団に食らいつくと、15km地点では16番手と好位置に付ける。しかし、自身が課題に挙げていた残り5kmでペースが乱れて失速。最終的には21着でゴールし、1時間05分55秒をマークした。
佐藤は「今日はだいぶ調整をした走りというか、そういうのは結構できていて。最初の10kmまでは良い走りだったが、後半のところで具志堅と差が開いてそこで自分の弱さがあった」と振り返り、「大阪ハーフや宮古島駅伝、学生ハーフの3つに比べれば、後半のペースの落ちとかも無くなって。ちょっとずつではあるが、成長はしてきているなと。(全日本)予選会に向けて良いレースにできた」と大舞台でつかんだ手ごたえを口にした。
▲「(具志堅との並走は)たまたま。本当に(出場する)レースとかもいつも一緒で、切磋琢磨している仲なのでそうなるとは思った」
レース中盤までは思い通りの走りができていただけに「後半の5kmを走り切るというところで結果として21番で。ラストの5kmで5人くらいに抜かされた」と終盤でのペースの乱れを悔やんだ。「監督にも言われたが、メンタル面のところで負けず嫌いや粘るというところがまだできていなかった」と今後の課題に精神面の強化を挙げて改善を図る。大学2年目を迎えた佐藤は箱根予選会での貢献を目標に努力を続ける。
▲「(大舞台での)この体験は必ず予選会、そして本選につながると思うので走れて良かった」
〇犬塚知宏(文3・美濃加茂高)は初めての国立競技場に緊張 箱根予選会へ鍛錬を積む
結果 41着 1時間07分51秒
「今日のレースはあんまり調子が上がらなかったっていうのもあって。3分5秒から10秒で押すつもりだったが、 中盤らへんからちょっと垂れ始めてしまって。自分の力が及ばずに悔しい結果となった。これをバネにしっかりと次の大会につなげていけたらと思う」
「(調子が上がり切らなかった原因は)1ヶ月前に焼津ハーフの方を走らせてもらって、そこから疲れを抜きつつ、ちょっと上げていくっていうプランではあったが、疲れが抜けきらずに。それが長引いてしまったっていうのもあって、練習がうまく詰めずにこのような結果になってしまった」
「(関東インカレの舞台は)僕としては初めての公式戦でもあり、初めての関東インカレっていうのもあってかなり緊張する大きな大会だった。場所も国立競技場っていうのもあってほんとに最近寝ることがなかなかできないくらい緊張していた」
「(国立競技場の印象は)僕は出身が愛知県で東京のでっかいところがあるっていうところはすごい夢の舞台で。いつもテレビやYouTubeで見ていたが、その舞台で走ることができたのはすごく嬉しかった」
「(課題としては)直前の調整を今回ミスってしまってこのような結果になった。この直前の調整がいかに大切かっていうのがすごい身に染みた大会だった」
「(今後の目標は)まず直近のレースは函館ハーフなので。そこはどうなるかわからないが、大きな舞台の1つである箱根予選会を第1の目標と考えている。そこでチーム内のトップ3には入っていけるような走りをしたいと自分では目標を立てている」
▲今後もハーフマラソンを中心に実戦を積む予定だ
文・写真=竹田一爽(文3)