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〈令和６年度東都大学野球春季リーグ戦=４月21日 駒沢球場 専大３－４東農大〉
先勝して迎えた東農大２戦目。８得点の前日とは一転、拙攻が続いた。７回裏、２点ビハインドで１死満塁の場面、３番・小柴滉樹（経営４・佼成学園高）がセンターへ犠飛を放ち一点差に迫ったが、続く４番・西里颯（経済４・興南高）は空振り三振で反撃ならず。最終回も１死１・３塁のチャンスを作ったが、途中出場の山口信太（経営４・坂井高）がスクイズを決めることができず、ダブルプレーで試合終了。１点差を跳ね返すことはできなかった。
初回、先発の奥村開（経済４・福井商高）が先頭打者に四球を与えると、東農大打線の堅実な攻撃により先制を許す。しかしその裏、先頭の吉水真斗（経済２・松商学園高）が同じく四球で出塁すると、２番・山本和輝（経済２・静岡高）が犠打で送り、３番・小柴の鮮やかな左前適時打で同点に。３回には相手のパスボールが絡んで２ー１と勝ち越しに成功するが、直後４回に相手打線に連打を浴び同点に追いつかれると、６回・７回にも１点を追加されスコアは２ー４に。
▲先発の奥村は４回を投げ２失点
相手にリードを許してからは思うような攻撃ができず、チャンスを広げることも、チャンスで決めることもできなかった。
勝ち越された直後の６回裏、１死から松永知大（経済３・創成館高）が左前打で出塁し反撃ムードが漂う中、６番・寺井雄人（経営３・桐光学園高）は初球を打って打球はショートへ。エンドランでスタートを切っていた松永は二塁に間に合わず、痛恨のダブルプレーに倒れた。
▲松永は２試合ぶりスタメンで２安打と気を吐いた
７回は先頭の中野拳志郎（文３・小浜高）が四球で出塁するが、続く織茂秀喜（経営３・松商学園高）が犠打を決めることができず。その後上位打線がなんとか喰らいつき、３番・小柴の犠飛で一点を返すのが精一杯だった。４番・西里は一打同点の場面で空振り三振。
▲打球はキャッチャーミットの中へ
▲小柴の犠飛でなんとか一点を返した
「今日の負けは自分がチャンスで打てなかったことが直結している」。今季ここまで全ての試合で４番に座る主軸は責任を感じている。５回・７回と続けてチャンスで打席が回るが、いずれも凡退。今日の４打席は全て２死で打席が周り、全ての打席で３つ目のアウトを献上した。前を打つ小柴の状態が良いだけに、好気での凡退が目立った。
▲空振り三振に倒れた西里
そして９回裏、前日から２連投でこの日は８回から登板した東農大長谷川投手を８番・中野と１番・吉水のヒットで攻め込み１死１・３塁。結果次第で主軸に繋がる重要な局面で山口が打席に入る。１ボール１ストライクで迎えた３球目、バットを寝かせ、三塁走者の中野がホームヘ突入。しかし、放った打球は高く打ち上がり、無情にも相手捕手のミットの中に収まった。スタートを切っていた中野は戻ることができず。一瞬にして試合が終わった。
▲ゲームセット
今日の試合について主将は「送るところで送れないとか、チームとしてやらなければいけないことができないから勝てない」と厳しい口調で語った。この試合でも４つの犠打を記録するなど、小技を絡めての攻撃が増えている。「今年は長打がない。いくら打率が高くても、繋いでいくところは全員の共通認識。バントが（多いから）、とかは思わない。バントができないことが原因」と、選手たちもその重要性を理解している。
その一方で、齋藤正直監督は「落ち込んじゃう負け方。でもいいんじゃないの。ここからどうやって弾き返すかが勝負だから。成長できるかの試金石になる」とあくまで前向きに捉えた。
▲「監督が落ち込んでいたらしょうがない。元気出してやっていくよ。幸い俺は元気だから」と指揮官
落ち込んでいる暇はない。全員で前を向き、勝ち点を取りに行く。
文＝萩原健丸（経営３）
写真＝増田美海（文４）
