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2024.03.11
陸上競技

【陸上競技部】新チーム初陣は及第点 4名が64分台以上

〈第27回日本学生ハーフマラソン選手権大会=3月10日  陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園・21.0957キロ)

▲新体制で最初の公式戦に臨んだ専大。写真はチームトップでフィニッシュした新井


学生の個人日本一を決める日本学生ハーフが10日、立川市で開催され、新体制の初陣に15名が出走。新井友裕(文2・浦和実業)が総合68位のチームトップでフィニッシュすると、その他3選手も100位以内・64分台を記録し、新体制としては及第点の結果を残した。


新井 友裕(文2・浦和実業)=68位、 1:03"58(チーム1番手)

新生専大のエースの座を手繰り寄せた。新井が全体で68位、1:03”58のチームトップでフィニッシュ。「練習をあまり積めていなかったが、最低限の走りはできた」と落ち着いた表情で振り返った。先月から故障やコンディション不良で思うような練習ができていなかったが、「チーム1位は外せない」とブレない結果を目指して見事に実現。2位に入った上山詩樹(経済1・敦賀気比)からも「練習を見ていて勝てると思っていたけど負けた。さすが新井さんだなと(笑)」と舌を巻かせ、自身最大の特徴である“本番での爆発力”を大いに見せつけた。今後はトラック種目に焦点を合わせるといい、目標は「関東インカレ入賞と全日本駅伝予選突破」を掲げた新3年生。チームの躍進に欠かせない存在になるべく、奮闘を続ける。

 

上山 詩樹(経済1・敦賀気比)=80位、1:04"15(チーム2番手)

1:04 "15をマークし、新井に続くチーム2番手に入ったのは上山。人生2回目のハーフでも、上級生に食い込む好結果を残した。「調子が悪い中で2位、タイムもそこそこ、というのは良かったと思う」と納得顔。ただ、「公園内に入った瞬間足が動かなかったり、アップダウンにやられたりした」と予選会と同様のコースを完走しての反省も忘れなかった。昨年は10000mで28分台目前、今年1月には初のハーフマラソンで62分台目前と急成長ぶりに勢いが止まる気配がないが、「そろそろ止まりそう(笑)。大阪(1月28日)からけっこう悪い…」と明かした若人。それでも、今後への悲観はせず「2年目はとにかくチャレンジ。自分の中で色々と経験を積んで、きついところで進化していきたい」と前だけを見つめた。今後は昨年、ケガに泣かされた前半シーズンでの飛躍を誓い、トラックレースでの好成績を念頭に再び始動する。


福田 達也(経営2・市立橘)=87位、1:04"23(チーム3番手)

先月、部内の月間MVPに選ばれた男だったが、今日は悔いが残る結果となった。福田はチームトップ3に入るも、1:04“23と自己ベスト更新とはならず。「もう少し伸ばしたかった」とやや心残りのあるレースとなった。残り5キロのラップタイムが落ちていたことに触れ、「最後に抜かれてしまうというやっぱり自分の悪いところが出てしまった」と唇を噛んだ。今年は”勝つこと、勝ち切ること“をテーマに強い覚悟で臨んでいる新3年。相手は他大学の選手はもちろん、自チーム内の選手も意識している。その中で今回は上位2人に敗れたことに「ああいうのが良くないのかなって」と己に厳しかった。次こそ納得いく結果を出すべく、日々の鍛錬に励んでいく。

 

長谷川 源(経営3・名古屋経大高蔵)=96位、1:04"30(チーム4番手)

チーム4位、自己記録となる1:04“30でフィニッシュしたのは長谷川。最上級生としての意地を見せつける力強い走りを披露し、「うれしかった」と安堵の表情を浮かべた。入りをスローペースにすることをやめ、今回は序盤から攻めていく戦術に変更。「そこからしっかり粘れたのが良かった」と好結果の要因に声を弾ませた。昨年11月にマークした自己ベストに続いての好結果に、最上級生としての自覚がにじんでいた。「やっぱり4年生が軸になっていかないと。これまでずっと引っ張ってもらったのでやらなくちゃなと」。現在、主将に就任した千代島宗汰(文3・鳥栖工)はケガからの復帰が見込めず、周囲の新4年生が引っ張っていくことがチームに求められている。「もっともっとやらないといけない。背中で引っ張っていく存在になれれば」と力を込めた。新たな戦力に名乗りを上げた新4年生は強い覚悟を胸に、チームの枢軸を担う。


村上 友哉(経済2・八千代松陰)=153位、1:05"05(チーム5番手)

故障からの完全復活を誓う走りを見せた。1:05“05でチームトップ5入りを果たした村上は目標タイムを上回る自己ベスト更新に「かなりうれしかった」と微笑みつつ、残り5秒で64分台を逃したことに「同時に悔しさもあった」と冷静に語った。1年次の冬に手塚太一(経営2・那須拓陽)とともにケニアへ武者修行にいくも、期間中に足を痛めて離脱。帰国後に検査を受けると陸上選手では珍しい大腿骨の頚部(足の付け根付近)の疲労骨折が判明し、「完治は最短で半年」と診断された。その後3月から10月末までの半年以上、安静を強いられた。「本当に苦しかった。心が何度も折れかけた」。それでも懸命にリハビリを続け、ようやく11月に全体練習に復帰すると、12月からはケニア合宿で学んだ「距離を積むこと」を意識した。月間走行距離が700キロ以上にのぼる練習を毎月行い、着実なステップアップを踏んで今レースに臨んだ。今後は昨年記録を積めなかったトラックレースで結果を出すことに注力するという新3年生。走ることができる喜びを噛みしめ、自らの殻を次々に破っていく。

 


長谷川 淳監督はレースを振り返って「例年よりは収穫があったかなと。最低限といえる走りは全員していた感じはする」と前向きに捉えつつ、全体としては設定タイムに届かなかったことに「良い選手とそうじゃない選手がはっきりして、全体的にはもう少し」と奮起を促した。今後の指針として、インカレもあるが全日本駅伝予選へ注力するという。「まだまだこれから。63分台、63分台半をどんどん増やしていければ」と先を見据えた。

 

新体制としてまずまずのスタートを切った専大。7ヶ月後に同じ地で箱根路切符を掴むため、全員が強い覚悟で照準を合わせていく。

 


▽大学初レースの平松 龍青(経済1・中部大第一)=289位、1:06"31(自己新)

(昨年は左足の第5中足骨の疲労骨折で長期離脱。 ※中足骨とは足の甲にある細長い骨で、5つある。)「走り始めたのが11月の最初だったんですけど、走って休んでを繰り返して2ヶ月費やしたので、結局年末に初めてポイント練習に入りました。

(弟((=平松享祐・青学大1年))が活躍して注目を集めているが)今日も一緒にダウンジョグして、レースどうだったとかは話しました。やっている練習や知識のことを聞いて、少しでも自分に活かすようにはしています。嫉妬というか、嬉しかったですけど、やっぱり悔しかったです。弟に限らず、専大の同期のみんな結果出していく中で、何もできない自分は情けないと思っていました。

(今日が大学初レース)全然合格点かなと思います、10キロも走ったことなかったので。あまり練習を積まずに走った割には大きな失敗もなく走れたのかなって思います。

(これから)弟が青学でメンバー争いしている以上は、自分も専大でエースにならなきゃいけないなって。いま中途半端な結果で終わるんじゃなくて、ほんとにエースになるつもりでやっていかなきゃいけないと思っています」。



文=河上 明来海(文3)

写真=陸上競技部提供、明大スポーツ新聞部提供、河上

 


【第27回・日本学生ハーフマラソン選手権大会結果】

  

68位 新井 友裕 (文2・浦和実業):  1:03:58

80位 上山 詩樹(経済1・敦賀気比): 1:04:15

87位 福田 達也(経営2・市立橘):1:04:23

96位 長谷川源(経営3・名古屋経大高蔵): 1:04:30(自己新)

153位    村上 友哉(経済2・八千代松陰): 1:05:05(自己新)

161位  藁科 健斗(経営2・横浜): 1:05:11

238位 佐藤 陸(文1・東京): 1:05:58

240位 具志堅  一斗(経営1・コザ): 1:05:59

264位 大田和 一斗(文3・東農大二): 1:06:13

289位 平松 龍青(経済1・中部大第一):1:06:31(自己新)

347位  有本 逸(経営3・東海大福岡)  :1:07:08

434位 中島 琢登(経営3・鹿児島実業): 1:07:57(自己新)

443位 水上 紘汰(文2・甲府第一):1:08:06

591位  安藤 凛(経営2・相洋): 1:09:57

694位 佐藤 真也(経済2・ 駒澤 ) :1:12:21

 DNF      兼箇段 颯(経営3・知念)