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〈第96回日本学生氷上競技選手権大会スピード競技=1月5日~7日 高崎健康福祉大学伊香保リンク〉
大学スピードスケート部門の日本一を決めるインカレが開幕し、初日は500m、1500m、10000mが行われた。大会4連覇を目指す専大からは計7名がエントリーし、10000mで菊池健太(経営3・白樺学園)が昨大会に続いて優勝。さらに500mで軍司 一冴(経営1・白樺学園)が準優勝を果たした。
専大の長距離エースは全国の舞台で昨年に続いて頂点に立ち、実力を大いに発揮した。最終組でスタートした菊池は2週目に32秒68と今日トップのラップタイムを記録すると、その後は抜群の安定感で33秒台のラップタイムをキープ。最後までタイムを維持し、14分03秒94と2位に約20秒差をもつけてフィニッシュした。タイムが伸びにくい屋外リンクで全日本学生選手権時とほぼ変わらない記録を残し「優勝できてよかった」と喜んだ。さらに「あと一歩、後半のタイムを伸ばしたい」と向上心も見せ、「5000mでもチームのためにベストのタイムを目指していきたい」と明日に向けて展望を語った。指揮を執る近藤監督も「菊池が今日はいいレースをしてくれたのでチームに良い雰囲気を出してくれた。やっぱりインカレは流れがある。そういう意味では、菊池は1番いい仕事をしてくれたと思う」と仕事ぶりを高く評価した。
▲10000mで優勝を果たした菊池。昨大会に続いての連覇を成し遂げた
▲安定した滑りで今大会初の優勝をもぎ取った
さらに500mでは期待の新星、軍司が結果を残した。100mを9秒78で通過すると第一コーナーで加速し35秒24秒を記録。優勝を決めたかと思われたが、最終組を滑った廣瀬勇太(高崎健大)の記録にわずか0.02秒及ばず準優勝となった。軍司は結果を喜びつつも、「リンクに対応しきれなかった部分があったので、練習でもう少し詰めることができていれば」とトップを逃したことを悔やんだ。明日は1000mに出場する。「ワールドカップに出ている選手に負けないタイムを出して表彰台を目指したい」と目標を掲げた。
▲500mで準優勝を果たした軍司 注目のルーキーだ
ただ、表彰台に登ることができたのはこの2人のみ。「チーム専修」として幸先良いスタートとはならず、とりわけ1500mは悔しさが残る結果となった。主将の野々村太陽(経営4・白樺学園)や世界大会出場経験のある笠原光太朗(経営2・帯広三条)、谷垣優斗(経営3・白樺学園)といった実力者を揃えて臨んだが、野々村がレース中のラインアウトで失格となり、年末の全日本選手権で好成績を残していた笠原も思ったようなレースができず7位に終わった。谷垣が1分52秒11のタイムで4位に入る意地を見せたが、全員が表彰台を逃すという厳しい結果となった。笠原は「昨年より実力が上がっている自信はあったが、失敗が重なり悔しい結果になってしまった」と唇を噛んだ。明日出場する5000mについて「チームに迷惑をかけてしまったので、挽回できるよう優勝を目指して頑張りたい」と復活を誓った。谷垣も「パシュートは優勝したいので、そこは頑張りたい」と最終日へ目を向けた。
インカレは個人競技であるスピードスケートでは珍しい団体戦で多くの選手が上位に入ることの重要性が増す。
近藤監督も初日を「実力を出しきれない選手が多かったと感じる。特に1500mはそういうところが目立った。明日から巻き返してもらいたい」と厳しく振り返り、明日に向けて「最終日に(相手と)差をつけておきたい。しっかりもう1回気を締め直して、全員がそういう雰囲気にやっていかないといけない」と全種目で良い結果を出すよう選手に奮起を求めた。
▲戦況を見つめる近藤監督。選手たちには明日の巻き返しを促した
個々では活躍が目立つも、チームとして歯がゆさが残った大会初日。頂点を掴むために、明日の1戦が明暗の鍵を握る。
なお、明日は1000mと5000mが行われる。
【その他レース結果】
○1500m
谷垣優斗(経営3・白樺学園):4位入賞(1:52.11)
▲谷垣
笠原光太朗(経営2・帯広三条):7位入賞(1:53.47)
▲笠原
・500m
高見澤匠冴(経営2・小海): 9位(36.00)
▲高見澤匠冴 (経営2・小海)
原純夢(経営4・佐久長聖):10位(36.14)
▲原純夢(経営4・佐久長聖)
野々村太陽(経営4・白樺学園) :DQ
○10000m
谷垣:10位(14:59.61)
文=山縣龍人(法4) 河上 明来海(文3)
写真=河上