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2023.12.31
スピードスケート

【スピードスケート部】野々村、意地の1000m優勝! W杯後半戦へ弾み

〈第91回全日本スピードスケート選手権大会=12月27〜29日 明治北海道十勝オーバル〉


12月27日から3日間、全日本スピードスケート選手権大会が開催された。ワールドカップ後半戦の選考にも繋がる大会。連戦続きの専大スピードスケート部は苦しいレースが続く中、最終日1000mで野々村太陽(経営4・白樺学園)が意地の滑りで優勝を果たした。


「一番は優勝できて本当に良かった」。表彰台に上がった野々村は安堵の表情を浮かべた。


初日の500mは35秒32で4位。タイムに物足りなさこそあるものの、まずまずの滑りだった。しかし2日目の1500mでは1分49秒48で9位。「自分の弱さが出たレースだった。メンタル的なところ、集中力もそう。悪かったときに立て直すということができない。どうにかカバーするという対応力が今後必要になってくる」と反省した。

▲二日目のレース後は悔しさを滲ませた


迎えた3日目、1000m。1分08秒80で走り抜いた。2位とは0.09秒差の大接戦を制し、見事優勝。「昨日の1500mが良くなかった。いい形で終えたいという気持ちが強かったので、メンタル的な部分は大きかった」と見事な形で大会を締め括った。良い滑りのイメージを一晩考えていた野々村。「今日は緊張というよりも自分の滑りに集中できた」と、1日で切り替えて対応してみせた。

北海道・帯広で行われた今回のレースは、野々村にとって慣れ親しんだ土地での戦いだった。会場から徒歩数分のところには、母校・白樺学園高がある。1500mの後には「知っている人も多い中でいまいちな結果で申し訳ない。明日(1000m)に向けてはいいモチベーションになっている」と話していたが、最終日に結果で魅せた。


▲最終日に地元で本領発揮だ

優勝インタビューでは「今年は日本人選手の戦いが壮絶だった。スピードスケート男子中距離も盛り上がってきているので、これからも応援よろしくお願いします」と観客の前で1000mへの想いも口にした。

前半戦はワールドカップで世界を相手に戦った野々村。「今年は世界で入賞する回数も多かった。世界で戦えるという実感もあるが、その中で表彰台に登る難しさがある。早いだけではなくて、『強さ』というか、そういうのも必要かなと思っている」と結果を残す難しさに直面している。「現状ベストを出しても、世界でトップになるのは難しいなと感じた。世界で『入賞する滑り』ではなく『優勝する滑り』をやらなければならない」。

▲世界で『優勝する滑り』を追い求める

そんな中で望んだ全日本選手権。「今の日本の1000mの選手はワールドカップでも上位にいる選手。その中で勝てたのはいい自信になる」と後半戦に向けて意気込みは十分だ。「前半戦では5位が2回あった。表彰台にはあと一歩届かなかったので、表彰台を目標に頑張りたい」。次は世界の舞台で一番になってみせる。







≪大会結果≫

500m 

高見沢匠冴(経営2・小海) 6位 35秒92 

野々村 4位 35秒32 


1000m 

野々村 1位 1分08秒80


1500m

笠原光太朗(経営2・帯広三条) 4位 1分47秒97

谷垣優斗(経営3・白樺学園) 7位 1分48秒70

三井 晃太(経営3・東京都市大塩尻) 15位 1分50秒86

井出雄人(経営2・小海) 17位 1分50秒87

林拓磨(経営1・白樺学園) 24位 1分53秒07


5000m

笠原 7位 6分39秒72

菊池 8位 6分48秒49

谷垣 12位 6分56秒49

蟻戸一永(経営4・白樺学園) 13位 6分57秒83

三井 17位 7分02秒43

林  18位 7分03秒52


10000m

菊池健太(経営3・白樺学園) 5位 13分48秒71


マススタート 

笠原 4位

三井 5位


スプリント

原純夢(経営4・佐久長聖)  15位 

軍司一冴(経営1・白樺学園) WDR


文・写真=萩原健丸(経営2)