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<1部リーグBIG8 一次リーグ第3節=12月3日 アミノバイタルフィールド 専大16対17青学>
寒空の下で開始した両者譲れぬ大一番。ラストは予想だにしない展開で幕を閉じた。
BIG8最終戦。専大はこれまで全勝の青学相手に襲いかかるも、16 対17で勝ち星を許した。
たった1点の僅差はドラマチックな接戦を物語る。
出だしから勢いに乗っていた専大は、早速#2 後藤僚汰(法3・神奈川県立舞岡)がTDを獲得する。軽やかにフィールドを駆け抜けた。スタートから4分30秒のTFP。#1加賀友貴(法3・浦和学院)のキックも成功し合計7点で、はや早と先制した。
流れは守りでもリズムを呼んだ。攻撃権が青学に代わると自慢の守備陣が猛進を試みる敵を阻んだ。その後、果敢な攻撃に押されFGにより3点を与えたが、専大が優勢のまま終える。(7対3)
続く第2Q。最上級生が躍動する。開始直後、#13 石井颯太(経営4・専大附属)が観る者までもを置き去りにする快走で41ydのロングランを決めた。しかし、4thダウンで相手のパントに阻止され、もう一押しのところで攻守交替。すると、青学が畳み掛ける。専大ディフェンスが食い止めにかかるも、相手のパスワークに翻弄され隙を見せてしまう。前半戦終盤で40ydのTDパスをとられ逆転を許し、7対10でハーフタイムを迎えた。
第3Qは、なかなか得点が動くことはなかった。ところが、またも#5 後藤が見せた。颯爽とフィールドサイドを攻略し、瞬く間にゴールラインへ飛び込んだ。流石は副キャプテン。なんと、82ydのTDを決める。(6点)「ディフェンスのおかげです」と味方の屈強なブロックが、会心を見事にアシストしていた。さらに安定した#1 加賀の一蹴りで1点を加え、14対10。それから相手のセーフティーにより2点を貰い16対10で圧巻した。
▲青学ブロックに突っ込む#2後藤
▲#2後藤のロングラン
誰もがここで逃げ切ったと思った。
第4Q序盤、敵のロングパスにフィールドサイドを切り裂かれた。慌てて#37 高野寛太(商1・駒場学園)が追いかけるも、必死に伸ばした手指の先は届かず。勢いのままゴールラインへと滑り込んだ。16対17。再び逆転を許す、まさかの波乱に追いやられる。一瞬の沈黙を挟み、専大サイドから嘆く声が微かに通った。
最後まで意地を見せようと奮闘するも、ホイッスルが終了を合図した。
この試合に勝てばBIG8残留だった。「チームとして、ちょっと悔いが残る」と、副主将は惜しい気持ちを口にする。実は主力の2名が発熱し、ベストメンバーとはいかなかった。「キャプテンの分まで戦おうと思った」。最終ゲームを背負っていた覚悟を、真っ直ぐな眼差しが強調した。
▲必死にボールに食らいつく#2後藤
今回の敗戦により2部との入れ替え戦に回ることになった。「力の差を見せつけたい」と必ずや勝利に燃えている。
残された一戦、迫る勝負は圧倒するのみ。GREENMASCHINEの今期ラストゲームが、もうすぐ開幕する。
文=小山明香(文2)
写真=高野葵葉(文2)