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2023.12.08
バスケ

【女子バスケ部】 強者に食らいつくも力の差 シーズン閉幕

〈第75回全日本大学バスケットボール選手権  =12月7日  大田区総合体育館   専大71-85愛知学泉大〉

 ▲強敵に及ばなかった専大。今季のラストゲームとなった

 

 昨日の2回戦を圧勝した専大は8強入りを目指して東海地区1位の愛知学泉大と対戦。第1Qから互角の戦いを演じると、逆転に成功し46-44で折り返す。しかし、第3Qから流れが一転。27失点と大きく引き離され、12得点にとどまった。最終Qで追いつきたかったが、勢いを止めることはできなかった。71-81で敗北を喫し、4年生は引退となった。

 前半戦は今季チームが取り組んできたリバウンド確保と素早いトランジションを見せつけリードで折り返す。ディフェンスリバウンドを身体を張って獲得すると、攻撃陣が3ポイントやフリースローを正確に沈め得点を量産。流れは専大に傾く。

▲近藤萌(文4・湯沢翔北)は1Qでスリーポイントを幾度となく決め、流れを生んだ

▲林望愛(文2・桐生)はチーム最多得点をマーク。今季は成長を遂げた

▲志村愛莉(経済3・千葉英和)。来季も攻撃面で引っ張る

 

 しかし、後半の第3Q早々から相手の動きが激変した。ディフェンスの寄せが厳しさを増し、スピードも格段にアップ。「ディフェンスのプレッシャーもそうですけど、とにかく前半よりも、リバウンドすごい飛び込んでくるなっていう感じがあった」と主将の近藤萌(文4・湯沢翔北)は相手の変化を振り返った。通算18回の優勝を誇る強敵は本来の実力を大いに発揮し、怒涛の猛攻撃。一気に9点を離され、12-27と極めて苦しいQとなった。

▲後半から相手の動きは劇的に変化。第3Qでは一気に突き放された

▲強靭な体格を誇るディフェンス陣に対応できず、シュート機会が減少するだけでなく、ボールを保持しても正確な一撃を放てなかった。


 流れを取り戻したい最終Qも、勢いを止め切ることは出来ず。体力面で優位に立った相手に力の差を見せられ、終了を告げるブザーが鳴り響いた。


▲最終Qも相手ディフェンス陣の壁は高かった

 

 このインカレをもって4年生は引退となり、今季を終えた女子SOARERS。今春から長南ヘッドコーチが指揮を執るようになり、チームは大きく変化した。トランディションを徹底して鍛え抜き、スピード感溢れるプレースタイルを確立。強敵に通用する場面も増え、選手たちの自信にもなった。さらにチームの雰囲気も格段に良くなり、「笑顔が増えた。ベンチで試合に出てない子たちが声出して盛り上げてくれるので、こっちも笑顔になれるし、頑張ろうって思える」とキャプテン。下級生たちの盛り上げが一体感に繋がった。

▲今春から就任した長南HCの指導により改革された

 ▲チームはプレースタイルだけでなく雰囲気も向上。下級生の元気の良さが売りになった

 

 指揮官が4年生に対して「4月からここに来て始めたチームだったので、チームを変えるきっかけをくれた学年には感謝している」と敬意を表すと、チームを引っ張ってきた主将も「トランディションを強く意識することで戦い方のバリエーションも増えたし、点も取れるようになった。勝てる試合もしっかり勝ち切ることができるようになった」と手応えを語った。

 ▲試合後の4年生。新指揮官は感謝した

 これから来春のトーナメントを見据えて一冬を超える。課題となったフィジカル面の強化に取り組むといい、まずは身体作りから始める。「準備する期間が本当に大事。もう1段階上のレベルに引き上げていけるように、また頑張っていきたい」とヘッドコーチは意気込んだ。新体制から2年目となる来季、飛躍の年とできるか。チームは束となって今後の鍛錬に励む。

▲来春に向かって冬は身体作りに励む



〇エース・優博美(経営4・千葉経大附)

(試合を振り返って)

いつもの自分たちの感じだったら勝てたと思う。焦りなのか、(リズムが)ちょっと合わない部分があったのかなと。それで一気に離された。練習で徹底できてなかったところでやられてしまったかも。(個人的に)どっちかというとやりきったから、悔いが残った試合ではなかったかなというのはある。1試合のうちに1つでもフリースローを決めようと思っていたので、決められたのはすごく良かった。

(後輩へ)

体力つけてい走り勝つっていうチームになってきたので、リーグ戦の1巡目は良い形にいけた。これからも走ると思うので自分たちの時よりも、もっと早い展開でいけるようにやって欲しい。あとはパワープレーを強化出来れば良いと思う。

(ケガがあったがどういう気持ちで)

インカレの2日前も軽い怪我。インカレは最後なのでやるしかないなと。テーピングも巻いてしっかり予防していた。怪我で絶対終わりたくないと思っていた。


〇来季のチームの主力として期待される中村帆花(文3・昭和学院)

(振りかえって)

これまでのリーグ戦はアシストに回ることが多かったのでそこからシュートに行くっていうは意識していたので得点は稼げて良かったと思う。

(来季へ)

シュート確率を上げていく必要があるのと、もうちょっと試合に近い形で練習していくことが求められると思う。あとは(自分たちは)サイズが大きいわけではないので、走り負けないように走り込んで、それを40分間やり続けられるようにしないといけない。 来年からは圧倒的なシューターがいなくなるので自分がそういう存在になれるように。センターがいない代なので下級生を頼りながら、今年以上に走り負けないチームにしたい。

 

〇チーム最多得点を挙げた林望愛(文2・桐生)

(試合を振り返って)

チームの流れを変える6.7番手として出させてもらったけど、もっと自分の強みを出して貢献出来たのでは無いかと思う。(今年は)得点を取れるようになったのは成長してきたことだと思う。今までは中央やゴール付近から打っていたが、今年は3Pなど、遠い位置から積極的にシュートを打てるようになり、得点を取れるようになった。

(来季へ)

先輩たちに比べてまだバスケットを知らないことが多いと感じる。5人出てて、その中で自分が1人だけ置いていかれるというか、ちょっと足りない部分があるのかなって思っている。パスを出したい時に自分がいれなかったりして展開が上手くいかないこともあったりする。 自分たちにはセンターの人がいなくてはうちの子たちにメンバーのセンターが4人中3人。センターはチームにとって重要で、中で身体を張るという部分はすごい大切だと思うので、 来年はもっと自分たちも中心となって先輩を支えながらも、戦力をしっかりと上げて成長できるようにして、試合に貢献したい。



文・撮影=河上 明来海(文3)