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2023.11.13
サッカー

【サッカー部】後半痛恨3失点で黒星 自動昇格の可能性消滅

JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦3部


第21節 VS平成国際大学サッカー部


11月12日(日) 14:00Kickoff


@平成国際大学サッカー場(埼玉県加須市)


専大 2–3 平国大

得点者 専大 日隈、松本

   平国大 五十嵐、加藤、屋宜


〈試合前情報〉

専大は前節、明治学院大学と対戦した。松永が先制点を奪うと、その得点を守り切ってホーム最終戦で白星を挙げた。


直近のリーグ戦からのスタメン変更は1名。平川が外れ、日隈が入る。

以下、スターティングメンバー(4-4-2)

GK 1 大野 来生 (法4・成立学園)

DF 2 一丸 大地 (法3・東海学園)

DF 15 松村 厳 (法3・松商学園)

DF 23 日隈 雄大(ネット情報2・芦花

DF 12 志村 ぼん(経済1・韮崎)後半43分 OUT

MF 14 藤井 瑛斗 (商3・大津)

MF 8 浦川 流輝亜 (文4・青森山田) 後半36分 OUT

MF 7 松永 颯太 (経済4・清水桜が丘) 後半25分 OUT

MF 10 村上 千歩 (商4・東海学園)

FW 30 山下 基成 (文1・大津) 後半17分 OUT

FW 24 仲本 隼翔 (経済2・松商学園) 後半12分 OUT


途中出場

FW 18 情野 依吹 (経営3・日大山形) 後半12分 IN

MF 13 山下 晶大 (経営3・専大松戸) 後半17分 IN

FW 9 松本 皐誠 (商2・東海学園) 後半25分 IN

MF 25 戸田 大翔 (商2・志木) 後半36分 IN

DF 5 樋口 大輝 (法4・松商学園) 後半43分 IN


〈戦評〉

 自動昇格するためには勝点3が必須な専大。立ち上がりから積極的に攻め込むと、前半5分にCKから日隈が幸先よく先制点を奪う。しかし、その後は次第に平国大にボールを握られる展開で試合を折り返す。後半立ち上がりに同点弾を許すと、さらに逆転されてしまう。すぐさま松本の得点で追い付くものの、攻勢に出たことによって空いた中盤のスペースを相手に上手く活用されると、3失点目を喫して試合終了。この黒星で最終節を前に自動昇格の可能性は消滅し、2部参入プレーオフでの昇格を目指すことになった。


〈試合展開〉

 11日の他会場の結果を受け、自動昇格するためには勝点3が必須となった専大は、積極的な立ち上がりを見せる。前半5分に右CKを得ると、キッカーの浦川が左足でクロスを送り、ニアサイドで松村が頭でそらす。ファーサイドに飛び込んだ日隈がダイビングヘッドで合わせてネットを揺らし、幸先よく先制に成功する。このセットプレーの形は練習から狙っており、「信じて走るだけだった」という日隈は今季初ゴール。慶大戦以来の先発となった2年生センターバックが早速起用に応えた。


 その後は最前線に入った山下基がプレスのスイッチ役となり、連動して相手に対応していく。前半14分には、仲本が右サイドに展開すると、反応した村上が敵陣深くから右足でグラウンダー性のクロスを供給。走り込んだ仲本が滑り込みながら合わせるも、ここはサイドネットへ飛んでしまう。徐々に平国大がプレスに慣れると、専大にピンチが訪れる。前半21分に見事なスルーパスを通されると、ディフェンスラインの背後に抜け出され、GKの大野との1対1の場面を作られる。しかし、ここは相手のシュートがわずかに枠の左に外れて難を逃れる。次第に相手にボールを握られる展開となったが、このままスコアは動かず、試合を折り返す。


▲枠を外し、悔しがる仲本


 「どこかしらで慢心していた」(村上)という言葉通り、後半の立ち上がりは守備の緩さを露呈。後半6分に左サイドからフリーでクロスを上げられると、志村に当たったボールがゴール前にこぼれる。そのボールを相手に押し込まれて同点とされてしまう。

 得点が欲しい専大は仲本に代えて情野、山下基に代えて山下晶を相次いで投入。さらに中盤をダイアモンド型の構成に変更し、エースの村上を前半より中央に配置する。攻勢を強めた専大だったが、思うようにチャンスをモノにできない。すると、攻撃に転じて薄くなっていた中盤の隙を平国大に突かれる形が増える。後半25分には空いたスペースを上手く使われてミドルシュートを放たれるが、ここは大野が防ぐ。しかし、こぼれ球に反応した相手を倒してしまうと、主審はPKの判定を下す。このPKを平国大に決められて逆転を許す展開に。


▲PKを与えて失点


 それでも、その3分後。相手のクリアボールを拾った一丸が右サイドの相手陣中央から右足で鋭いクロスをペナルティエリア内に蹴り込む。ファーサイドで浦川が左足で中央へ折り返すと、途中出場の松本がヘディングシュートを放つ。このボールはGKに触れられるも、ゴールに吸い込まれてすぐさま追い付く。


▲スーパーサブの松本が今節も途中出場から得点


 なおもリスクを負って攻め込むと、後半38分に決定機が訪れる。日隈が敵陣浅い位置からロングフィードを送り、松本が頭で落とすと、反応した山下晶が右足を振り抜く。しかし、枠の左に外れて決めきれない。すると、その2分後には、平国大にカットインを許すと、ペナルティエリア中央からシュートを放たれる。一度は大野がしのいだものの、こぼれ球に反応した相手に勝ち越しゴールを許し、万事休す。そのままスコアは変わらず、2-3で試合終了。


▲決定機を決めきれず


▲試合終了のホイッスルと同時に倒れ込む専大イレブン


 「自分達はチャレンジャー」(村上)として挑んだが、最終節を前にチーム全体としてのまとまりを欠き、自動昇格の可能性は消滅した。今後は2部参入プレーオフでの昇格を目指していくことに。「4年生としても集大成」となる関東3部リーグ最終節に期待したい。



試合後、インタビュー

村上千歩

試合を振り返って―

「勝てば昇格が見えてくる中で、選手1人1人が『絶対勝つ』という想いは持っていたと思うが、どこかしらで慢心していたのかなというところはあった。この試合だけでなく、今週の練習を含めて緩いところが見えていた。それがこういう結果につながったと思う」


攻勢に出るうえで中盤に隙が生まれてしまったが―

「フォーメーションも変えて『前に前に』というところで、あれだけセットプレーや決定機もあった中で、決め切れなかったというのは前線の責任でもある。そこは突き詰めないといけない」


勝たなければならないプレッシャーはあったか―

「プレッシャーというよりは『自分達はチャレンジャー』というのは話しているし、『絶対勝ってやろう』という想いは強くあったのかなと思う」


主将としてチームにどのように貢献していくか―

「自分としては1年生の頃から試合に出させてもらって関東1部も経験させてもらった。下の学年の選手達には、もっとより良いレベルでやってほしい気持ちはあるので、プレーでもそうだが、前線の選手なのでゴールで昇格へ導かせたい」


最終節への意気込み―

「プレーオフが決まった中で、今年の3部リーグをしっかり締めくくり、プレーオフに良い形で臨むためにも2位のチームをたたいて今年のリーグ戦を終えていきたい。4年生としても集大成。そこをしっかり見せたい」



日隈雄大

試合を振り返って―

「悔しい試合。先制点を取れただけにそのあと自分達が守備からバラバラになってしまった。チームとしてやることがはっきりしないまま、プレーが流れてしまい、後半に追い付かれてそのまま逆転された。選手交代でやることをはっきりさせることはできたが、最後にそこから捲る力が自分達にはまだなかった」


先制点のシーンは意図した形か―

「チームとして練習からニアで合わせるという形は多く、松村くんから『ニアでそらすから』というのは聞いていたので、あとは信じて走るだけ。良い形でボールが来たので、合わせるだけだった」


勝たなければいけないプレッシャーはあったか―

「自分達は下から上がる立場なので、緊張というか、そこで(自動昇格の)希望が見えたところで慢心していた。先制点も取れたところで緩くなって締りがなくなり、ああいう試合展開になってしまった」


特に緩くなってしまったところは―

「特に守備の部分で、前から行くのかブロック作るのかという部分で一体感がなかった。そこで声をかけて統一感を出せなかったのは気持ちの緩さからかなと」


最終節に向けて―

「自動昇格はなくなったが、今後のプレーオフに向けてここから練習からちゃんとやっていかないといけない。まだ3位の可能性はあるので、次の一戦絶対勝って良い勢いでプレーオフを迎えるように練習から頑張っていきたい」




次節は11月18日に神奈川大学と対戦する。


文=竹田一爽(文2)写真=北原倖多(文2)