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2023.11.12
柔道

【柔道部】講道館杯、鎌倉が7位入賞! それぞれの舞台裏

<2023年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 千葉ポートアリーナ=11月5日>


日本柔道最高峰の舞台に挑んだ4人には、それぞれの裏側があった。


全国各地から選ばれし者が集結した今大会。学生に限らず実業団や警官なども出場した中で、下級生エースの鎌倉啓太郎(経営1・習志野)が73キロ級の7位に入賞した。同じくルーキーで81キロ級の飯村成満(法1・水戸啓明)とOBで66キロ級の關龍星(専柔会)は、共にベスト16に進出した。


初出場の飯村は、初戦を白星で終えたものの「技を決めたい欲が強かった」と、余計な意識があったことを反省し、2回戦では「自分がどれだけできるか試した」と探りながらチャレンジしていた。圧倒的な力の差を前に黒星となったが、彼らしい攻めた闘いぶりを披露した。

  

2回戦、積極的な姿勢の飯村


全日本実業柔道個人選手権大会を勝ち抜いてきた關は、2回戦でゴールデンスコアにもつれ込む接戦を演じるも惜敗。延長戦突入後、指導を2つ取られる際どい展開に「3つ取られる勇気を持って駆け引きできなかった」と勝負どころで度胸が足らず、悔やんだ。だが、「力の差はない」と本人は感じていた。現に対戦した藤阪泰恒選手(パーク24)は決勝まで勝ち上がっている。昨年同様、ベスト16の壁は予想以上に分厚かった。


長丁場となった2回戦の關


見事、8強入りを果たした鎌倉はというと、2日ほど前に熱を出し、絶好調には程遠かった。2回戦で激突した大吉選手(SBC湘南美容クリニック)は、昨年度の大会チャンピオン。今大会から取り入れた“下から潜るような組手”で敵の右腕をガッシリ掴むと勢いよく背負い投げた。勝負あり。直後、腰元でほんの小さく手を叩き、手応えを見せた。

5位決定戦では前回大会でやられた田中裕大選手(国士大4年)との大一番。「やるしかない」としぶとく戦い抜いたが、延長40秒を過ぎた頃、綱引き状態になった途端に足車で右膝を崩された。両者譲らぬ攻防戦もリベンジとはならず。

「負けたくねぇなって」。一日を噛み締めるように言い放った。「同じ小学校で良くしてもらっていて、ここで勝てないとワンランク上がれないと思った」と若大将は決戦前に腹を割っていた。そして、「まだまだこれから」とほつれそうな声で言うと「優勝したいですね」と、どこか想いを馳せながら目標を露にした。


口惜しい様子の鎌倉を、藤田純監督は真正面から称えていた。「成長したなって思ってさ」「(去年)高校生の時も、この大会でブレークしたから今年はどうなるのかなって思ったんだけど」。懐かしさと期待が込み上げている。「2回戦で当たった大吉は全日本のBクラスだけど1本勝ちして」「敗者復活戦の学生チャンピオンには去年1本負けしているけれど、今年は延長戦まで行った」。凄まじい成長ぶりが目に見えてわかる。「まだ1年生なのにあれだけの戦いができたらさ、本当に成長したなって思う」と実力者の躍進に感嘆の声を上げた。

2回戦、勝負が決まった瞬間の鎌倉

5位決定戦の様子


それから2人(關と飯村)についてもこう話した。「關に関しては、仕事をしながら時間が無い中で稽古をして、そういうのを知っている」。飯村には初戦を踏まえたうえで「行く姿勢を近くですごく感じた。本当によかった」と感動に感動を重ねていた。


“若大将の苦悩”と“社会人の両立”、“ルーキーに芽生え始めた使命感”と”それを知る指揮官“。各々が異なる立ち位置で複雑さを抱えていた。それでも、めげずに立ち向かったチャレンジャーの姿がここにあった。


文・写真=小山明香(文2)