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JR東日本カップ2023 第97回関東大学サッカーリーグ戦3部
第19節 VS東京経済大学体育会サッカー部
10月28日(土) 14:00Kickoff
@東京経済大学武蔵村山キャンパスサッカーグラウンド(東京都武蔵村山市)
専大 7–1 東経大
得点者 専大 松村、松永、村上、平川、仲本×2、山本
東経大 渡邉
〈試合前情報〉
専大は前節、共栄大学と対戦した。前半に2失点を喫して試合を折り返したものの、思うように得点が奪えず、1-2で敗れた。
直近のリーグ戦からのスタメン変更は4名。東海林、樋口、松本、情野が外れ、平川、志村、山下(基)、仲本が入る。
以下、スターティングメンバー(4-4-2)
GK 1 大野 来生 (法4・成立学園)
DF 2 一丸 大地 (法3・東海学園)
DF 15 松村 厳 (法3・松商学園)
DF 19 平川 佳樹 (法1・流通経済大柏)
DF 12 志村 ぼん(経済1・韮崎)
MF 14 藤井 瑛斗 (商3・大津)
MF 8 浦川 流輝亜 (文4・青森山田) 後半40分 OUT
MF 7 松永 颯太 (経済4・清水桜が丘) 後半31分 OUT
MF 10 村上 千歩 (商4・東海学園) 後半40分 OUT
FW 30 山下 基成 (文1・大津) 後半24分 OUT
FW 24 仲本 隼翔 (経済2・松商学園) 後半31分 OUT
途中出場
FW 13 山下 晶大 (経営3・専大松戸) 後半24分 IN
MF 11 山本 隼大 (経済3・名古屋) 後半31分 IN
MF 9 松本 皐誠 (商2・東海学園) 後半31分 IN
FW 18 情野 依吹 (経営3・日大山形) 後半40分 IN
MF 16 渡邊 弘和 (経済3・仙台育英) 後半40分 IN
〈戦評〉
専大は立ち上がりから東経大を圧倒。前線からのプレスがハマると、セットプレーから効率的にネットを揺らし、4点リードで試合を折り返す。後半に入っても攻め手を緩めずに一方的な展開とする。選手交代をうまく活用しながらチーム全体としての運動量を落とさず、さらに追加点を重ねて7-1で試合終了。今季リーグ戦、最多の7ゴールを挙げてホーム最終戦となる次節に向けてはずみがつく結果となった。
〈試合展開〉
5位の東経大に対して今季初先発となる山下基と仲本を2トップに抜擢して挑む。すると、この起用が見事にハマる。序盤こそ、2トップにボールが収まらないものの、増田コーチから2トップの距離感への指示が飛ぶと、最前線から連動したプレッシングを見せる。そこを契機に主導権を握り始めると、前半25分に右CKを獲得。キッカーの浦川が高い軌道のクロスを入れると、DFにクリアされる。しかし、このボールに反応した一丸が頭でつなぐと、藤井が触って松村へ渡る。松村はペナルティエリア中央からヘディングシュートを放ち、ゴール左隅に吸い込まれる。「ラッキーな形だった」(松村)という得点で3試合ぶりに先制する。
▲今季初ゴールを決めた松村
さらに前半29分には、中盤でのパスカットから藤井が前線へ浮き球を供給すると、走り込んだ松永が粘って相手からボールを取り返す。すると、切り返してDFを剥がし、ペナルティエリア左から右足でグラウンダーのシュートを放つ。相手GKの股下を冷静に射抜き、追加点を挙げる。その後は、東経大の攻撃をしのぐと、再びチャンスが訪れる。前半37分、左サイドの敵陣中央でFKを得ると、キッカーの藤井が右足を振り抜く。このボールが右ポストを直撃すると、ゴール前にこぼれる。最後は村上が頭で押し込み、3点差とする。このゴールで村上はリーグ戦二桁得点を達成し、得点王を射程にとらえている。
▲得点数を目標としていた二桁に乗せた村上
その1分後には、松永のクロスから右CKを獲得すると、浦川がインスイングのボールをゴール前に送る。相手GKがボールをこぼすと、平川が即座に押し込んで、さらにリードを広げる。ルーキーの平川はこれで大学リーグ戦初ゴールを記録。そのまま攻め続け、直近の試合で続いていた課題を改善し、4点リードで試合を折り返す。
▲セットプレーからゴールを奪った平川
後半も引き続き主導権を握る専大。後半4分に山下基がネットを揺らすも、オフサイドの判定を受けて得点には至らない。それでも、後半12分、左サイドの敵陣深くでFKを獲得。浦川がクロスを入れると、松村がヘディングシュートを放つも、クロスバーをたたく。しかし、この跳ね返りを仲本が押し込み、後半も追加点を得る。だが、その直後に東経大に失点を喫すると、相手がボールを保持する展開に。志村が好守備を見せて悪い流れを断ち切ると、山下基に代えて山下晶を投入し、チームとしての運動量を落とさずにプレスを継続。再び流れを手繰り寄せ、後半24分にセットプレーのチャンスを迎える。右CKを得ると、質の高いボールを再三供給している浦川が左足でクロスを送り、ファーサイドへ飛び込んだ仲本が合わせ、この試合2点目となるゴールを決める。
▲仲本は起用に応える2ゴール
一方の東経大は古畑選手が攻撃を組み立て、専大ゴールに迫る。しかし、ここは松本山雅ユースの同期で「今日はお互いに気合が入っていた」という松村を中心にしっかり守り切る。すると、終了間際には相手のパスをカットした途中出場の山本がペナルティエリア左から右足を一閃。これがゴール右に突き刺さって7点目が生まれる。このまま試合は7-1で終了し、「一番大事な試合」(藤井)で大きな勝点3を手に入れた。次節はホーム最終戦。藤井と松村が「ホームであまり勝てていない」と話すように、ここまでホームでは4勝6敗と負け越している。2位との勝点差は暫定で『4』と、昇格へ向けて絶対に落とせない重要な一戦に挑む。
試合後、インタビュー
藤井 瑛斗
試合を振り返って―
「共栄大に負けた後の東経大戦という一番大事な試合だと思っていた。東経大と勝点6差で負けたら3差のシックスポイントゲームだったので、勝てて安心というか次につながったと思う」
直近の試合とは異なり前半に4ゴールを奪えたが―
「試合の立ち上がりが悪いということで、練習から意識してやっていた。今日はそれができて先制点、追加点をしっかり決め切ることができて良かった」
複数のゴールを演出したことについて―
「正直、ここまであまりアシストもできていなかった。前日にキックの練習をして、それが練習通りに試合で活きて良かった」
次節への意気込み―
「ホームであまり勝てていないので、今日の試合で出た課題を改善しながら絶対に勝てるように頑張りたい」
松村 厳
試合を振り返って―
「2試合(14・15節)欠場していてあまりチームに貢献できていない中、ラッキーな形だったが、先制ゴールを取れてチームに勢いをもたらせられて良かった」
今季初ゴールを振り返って
「ファーサイドにこぼれてくると思ったが、前の選手がしっかりそらしてくれたので、ラッキーな形で運が良かった」
立ち上がりの悪さが改善されたが―
「やっぱり守備陣が迷惑をかけていたので、『締まっていこう』という話もしていた。チームとしてやり方を徹底したことで、大量得点につながって本当に良かったと思う」
前線からの守備について―
「前線が強度高く行ってくれることで、自分達もやることがはっきり限定されてできた。平川と僕を中心にうまく守れたと思う」
最終盤にはキャプテンマークを巻いたが―
「近くにいたので(笑)」
東経大の古畑選手との対戦について―
「高校の同期で、すごくプライベートでも仲良くしているので、今日はお互いに気合が入っていた。前半戦は負けていたので、『絶対やってやろう』という想いだった」
ホーム最終戦への意気込み―
「ホームであまり良い形で試合ができていない中で、応援してくれているチームメイトや保護者の方がたくさんいるので、良いゲームにしたい。残りのアウェイ2節も勝って昇格に向けてやっていけるようにしたい」
次節は11月4日に生田北グラウンドで明治学院大学と対戦する。
文=竹田一爽(文2)写真=山中美琴(文1)